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コラム:IT業界転職の技術
第987章

鬼滅の刃に見るビジネススキルのレベルアップ

2020年8月21日

私も四十路になり、だんだん十代や二十代との差が開いてきたため、彼らのカルチャーを知るために、私が知らないアニメやマンガに触れ、新しい世界を知るようにしています。

その中でも先日、社員や学生の甥・姪から勧められた「鬼滅の刃」を動画サービスで一気に見たのですが、その中に出てくる「呼吸」という考え方が面白く、これはビジネスパーソンの成長プロセスにリンクする話だなと思いましたので、今回のコラムのテーマにすることにしました。
※一部ネタバレになりますので、鬼滅の刃をこれから見ようとしている方はご注意ください!

その物語の中では、「呼吸」が重要な位置付けとなっています。呼吸が乱れ、一定のリズムになっていないと力を十分に発揮することができない。逆に、呼吸が整っていると力を出すことができ、強力な技を使うことができるという設定です。

また、「全集中」という呼吸法を使うと、通常の数倍の力を出すことができ、敵に会心の一撃を与えることができます。ただし、激しく体力を消費するため、ここぞという時にしか使えないという欠点もあります。

更に、その物語の中では、主人公以上の力を持つ「柱(はしら)」と呼ばれる超人たちがいます。柱は疲れ知らずでいつまでも動き続け、それでいて常に破壊力のある攻撃を出せる、という設定になっています。そして、その秘密は、「全集中」の呼吸を24時間続けていることにある、という話になっています。

主人公は、当初はまったく呼吸が整わないのですが、徐々に呼吸が安定し、全集中の呼吸ができるようになります。また、長い修行の結果、ついには全集中の呼吸を常にできるようになっていきます。

この話がビジネスパーソンの成長プロセスにどのようにリンクするか、順を追って説明していきます。

呼吸を整えること

これは、社会人になって日が浅いメンバーの方がやるべきことです。

物語の中では、強敵と戦うとすぐに呼吸が乱れてしまうのですが、主人公は、そういった時こそ呼吸が大事だと自分に言い聞かせ、呼吸を整えることに集中します。その結果、教わった通りの剣術を繰り出すことができ、相手に打ち勝つことができます。

社会人になりたての頃は、全ての仕事が強敵です。いろいろと教わってはいるものの、どれからやるべきか、どうやるべきかといった判断を次から次へとしなければならず、余裕が全くありません。また、教わったことのうち、どれをどのように使うべきかも分からず、あたふたしてしまいます。それはさながら、主人公が敵から連続攻撃を受けているような状況と似ています。

そこでなすべきことは何か、ですが、まずは呼吸を整えることです。タスクという敵から矢継ぎ早に攻撃を受けつつも、呼吸を整えて心身を落ち着かせ、敵に向かいがちな意識を内に向かせます。そして、自分の体得した技のどれが使えるのか、どう使えば良いのか、どう応用すればいいのかを冷静に考え、実際に使ってみます。

初めは外すことも多いです。ただ、徐々にこのタスクにはこの技が使える、というのが分かってきますし、そのうち自分が体得した技を、時と場合に応じて適切に、自由自在に使いこなせるようになります。

ポイントは、呼吸を整え、自分の意識を内に向かせることです。そして、内に向いたときに使える技を普段から増やしておくことです。

打ち合わせなどの対応スキルがなかなか上がっていかない人は、相手に意識が取られてしまっていて、技を出せなくなってしまっている傾向にあります。また、そもそも普段から技を身に着けておく努力を怠っている傾向も同時に見受けられます。

何をやるにしても、継続的に修行し、技を増やしておくのは当たり前。その大前提の上で、勝負の時に内に意識を向けられるよう、呼吸を整える癖をつけておくことが大事です。

全集中の呼吸をすること

これは、リーダーの方がやるべきことです。

「全集中の呼吸」とは、深く息を吸い込んで身体に十分な酸素を送り込み、身体の全ての細胞を活性化させ、普段以上の力を出せるようにするものです。物語の中では、自分の実力以上の強敵が現れた際にこの呼吸法が使われ、体力を激しく消耗しつつも、最後には必殺の技を出して相手を倒します。

個人での仕事が完遂できるようになると、だんだんチームとして成果を出す動き、すなわちリーダーとしての動きが求められるようになります。そして、リーダーのミッションのうち、最も重要なものは難題に対処すること。メンバーだったときはリーダーに任せればよかったものを、今度はリーダーとして真正面から立ち向かい、強敵を自らの手で倒さねばなりません。

難題に打ち勝つためには、これまで通りのやり方とテンションでは通用しません。難題が繰り出す強力な攻撃を、時には交わし、時には跳ね返し、時にはまともにぶつからねばならず、ぶつかったっときには全身全霊を攻撃と防御に集中し、必殺の技で倒す必要があります。まさに「全集中の呼吸」をすることが必要といえます。

それができる様になるためには、文字通り、全ての意識を難題に集中させるという訓練が必要です。どのような訓練をすれば良いかというと、私は以下の心構えを実践することだと考えています。

  • 他人に頼らないこと
  • 雑念を取り払うこと
  • 覚悟を決めること

まずは、他人に頼らないことです。誰かが対処してくれないかな、助けてくれないかな、と思うと、どこかで逃げの姿勢が出てしまいます。そうなると、難題に立ち向かう勇気が生まれず、知恵も出てきません。自分がリーダーとして解決するんだ、という強い意志があってこそ、意識を難題に集中させることができます。

次に、雑念を取り払うことです。このようなことになってしまうのではないか、こういうことも起こるのではないか、と不安でいっぱいになったり、どうしてこうなったんだろう、何が悪かったんだろう、と反省や後悔でいっぱいになることは生産的ではありません。いま何が問題なのか、どうやったら解決できるのかを考え続けることが大事です。

そして、最後は覚悟を決めることです。これを解決しないと自分だけでなくチーム全体がだめになってしまう。だから、やるしかないんだと覚悟を決めると、知恵が湧き出てきます。丹田に力を入れるとか、腹を括るといった言葉があるように、腹を決め、ことにあたって頂きたいです。

それらを実行することで、自分自身を全集中の状態に置けるようになり、難題にも対処できるようになります。

常に全集中で呼吸すること

これは、マネージャーが体得しておくべきことです。

前述した通り、物語には「柱」と呼ばれる突出した強さを持つ人々が現れます。主人公も人間離れした能力を持っているのですが、柱の能力は群を抜いており、その強さの秘密は常に全集中の呼吸をしていることにあります。

全集中の呼吸は、それをするだけで激しく体力を消耗します。そのため、主人公も柱の真似をして全集中の呼吸を続けようとするのですが、すぐに息が切れてしまい、「こんなのできるか!!!」と思ってしまいます。仲間も同様に無理だと音を上げ、修行から脱落してしまいます。

しかし、主人公は強くなるために、毎日限界まで全集中の呼吸をし続けます。そして、長い修行の結果、ついに常に全集中の呼吸ができるようになり、強靭な肉体と精神を獲得するに至ります。

マネージャーとマネージャー未満の違いは何か。それは、柱と一般隊員の違いと同じではないかと私は思います。私がコンサルティングファーム出身だからかも知れませんが、マネージャーは常に臨戦態勢、フルパワーで働いているものと思っています。常に重圧と責任にさらされているにもかかわらず、何時間経ってもバテることなく、仕事に立ち向かっていける。そんな力を持っている人がマネージャーを名乗る資格があると考えています。

もちろん、常にフルパワーで働こうとしても、最初は難しいでしょう。すぐに息切れして疲れてしまう日々がしばらくは続くと思います。

ただ、マネージャーというものは、いつなんどき大きな難題が襲いかかってくるか分かりませんし、そうでなくても常時即時の判断が求められる立場です。大量の課題が降ってきても遅延させることなくそれらをさばき、急な事態でもとっさに的確に対処するためには、常に臨戦態勢、常にフルパワーである必要があるのです。

そのため、息切れしてもへこたれず、毎日少しでも長く全力でいられるように努力することを続けましょう。そうすれば、徐々に力が着いていき、いつのまにか常にフルパワーで働いていても大丈夫な心身を獲得することができます。

もちろん、物語と実世界は異なります。常時フルパワーで働き続けられなくてもマネージャーをやっている方もごまんといるでしょう。でも、リスペクトを周りから得られるかどうかでいえば、物語の中で柱が組織の中で絶大なリスペクトを集めているのと同様、圧倒的なパワーで課題をなぎ倒していくマネージャーの方が真のリスペクトを得られることでしょう。

このように、呼吸という考え方は社会人としての成長プロセスに応用することができると思います。ぜひ普段の仕事の中で、自分はどの程度の呼吸ができているかな、というのを振り返ってみて頂ければと思います。

<参考書籍>
集英社 ジャンプコミックス 『鬼滅の刃』吾峠 呼世晴 著

筆者 田中 祐介
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