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コラム:転職の技術

第742章

プライムに行ける人と行けない人の違い

— 脇役から主役に抜擢される人がやっていること —

2016年4月1日

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プライムに行ける人は準備ができている

IT業界の構造は建築業界と似ていて、発注元があり、元請け(以下、プライム)があり、その下に二次請けや三次請けといった多重請負構造があります。

そして、IT業界における最もシンプルなキャリアアップのパターンとしては、より上に行き、最終的にはプライムを目指すというものになります。

IT業界というのは他の業界に比べると比較的キャリアアップがし易く、経験を積み重ねることで、就職活動時には全く手が届かなかったような企業に転職できたりします。

しかし、現実問題として誰もがプライムに行けるわけではありません。プライムに転職できる人とそうでない人の違いは何かと考えますと、一つには、プライムに行ける準備ができているかどうかではないかと思っています。

主役になれる人は、脇役をやりながら主役をやれる準備をしている

以前、演劇をやっている友達から、初めて主役になった時の話を聞きました。

ある劇の上演に向けて稽古をしていたとき、脇役だった彼に、突然監督が『お前、この役(主役)をやってみろ』と言ったそうです。そして、彼はその場でやって見せることが出来たので、その瞬間から彼が主役になり、実際にその配役で上演となったそうです。

どうやったらいきなりやれ!と言われて主役の演技なんて出来るの?と聞いたところ、彼は、主役を中心に、自分の役ではない役のセリフや振り付けも全部「自分ならこうやる」ということを考えた上で自分の演技をしているということでした。

彼が出ている劇は2〜3時間もある長い劇であり、しかも早口のセリフ回しのため、記憶すべき情報量は非常に膨大です。更に、この劇団の監督はその場でシナリオとセリフをどんどん変えていく方で、ただでさえ自分のセリフを覚えるだけでも精一杯と思われるのに、更に他人のセリフまで覚えるなんて、本当に気が遠くなる話だなあと思いました。

しかし、彼が言うには、急にやれと言われた時に出来た人だけが主役を勝ち取る事が出来る、自分の担当分しか出来ない人は、いつまで経っても主役になれないという話でした。

面接で、主役になれる事を証明する

この話はIT業界の転職活動に通じるものがあります。主役をプライムに、脇役を二次〜三次請け等に置き換えると分かりやすく、面接では面接官が、いまは脇役である自分に対し、『あなたは主役が出来ますか?』と聞いてくるわけです。聞かれた側としては当然『出来ます!』と答えるわけですが、『じゃあ、こういう場合に主役としてどうやるのか聞かせて』と聞いてきます。

そこで、これまでは脇役をしながらも、主役たるプライムの人のセリフや振る舞いを頭に入れ、かつ『自分ならこうする』ということを常に考えてきた人は、その問いに対してすらすらと答えることが出来ます。ここではっきりと答えることが出来れば、機会や環境さえあればプライムで活躍することが出来る人だと面接官に思ってもらえるでしょう。

逆に、脇役に徹しすぎた人は、脇役としての話はいくらでも出来ますが、主役の話は出来ません。そのため、脇役として凄いパフォーマンスを発揮した話をし、主役を任せて貰えれば成果を出すことが出来ますという話をすることになるのですが、『主役にはなれないよね(=協力会社の人でいいよね)』という評価を下されてしまいます。

プロジェクトの全てを自分の仕事と捉える

演劇と違って、IT業界では主役の仕事を全て細かく覚える必要はありません。普段の業務の中でプライムの人と接点を持つときに、その言動や振る舞いを覚えつつ、『でも自分ならこうする』ということをちょっとずつ考えていけばいいのです。その日々の少しの積み重ねが、何ヶ月〜何年という間に大きなものとなり、ついにはいざというときにぶっつけ本番でもプライムとして動けるようになります。

そうは言ってもどうすればいいか分からないよ、という方は、仕事に取り掛かる際に、自分の担当業務は大きな仕事の一つにすぎないと捉え、自分以外の人の仕事も自分の仕事として、もっと言えば、プロジェクトの全てのことは全て自分がやるべき仕事(=プライムのPMの視点)として捉えてみてください。

そうすることで、立場は脇役でも主役であるかのように物事を見たり考えたりが出来るようになり、そのうち発言や行動など外部へのアウトプットにも変化が現れます。アウトプットが変わると、プライムの人から徐々に、本来プライムがやるべき仕事を任されるようになり、いざ転職活動!となった時に、面接にてプライムとしてすぐに活躍できますよということが証明できるようになります。

主役のように振る舞えるようになるには時間がかかりますが、これをしなければプライムに行くことは出来ません。現実の仕事や立場もあり、すぐにプライムとして振る舞うことは難しいと思いますが、プロジェクトの全てを自分の仕事と捉えることならいつでも始めることが出来ますので、主役になるために、すぐにでも意識を変えて仕事に臨んで頂ければと思います。

<たまたろう>

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