COLUMN
コラム:転職の技術
第1221章
2025/06/27

短期転職のリスク

転職が当たり前になっている現代。昔よりも、転職を通じて、キャリアアップやキャリアチェンジを叶えられるようになっています。企業側もキャリアアップを叶えた転職は評価してくださいますし、以前よりも「転職回数が多いから」というだけでデジタルにお見送りと判断することは少なくなっていて、柔軟に受け入れてくれる企業が増えてきています。

短期転職のリスク

その一方で、短期転職を繰り返してしまっている場合は、これまでと同じく、定着性懸念を理由にお見送りになってしまうことが多いです。一度であれば、やむを得ない事情があったなどの理由を話すことができれば大きなディスアドバンテージにはなりません。ただ、それが短期間のうちに2回、3回、4回…と繰り返されていると、「また同じことを繰り返すのではないか」「うちに入社しても困難に直面するとすぐに辞めてしまうのではないか」となり、大きなネックになってしまいます。

もちろん、高いスキルや実績を持った人材で、企業側が、「離職のリスクを承知の上で採用したい!」という場合には、いろんな企業を短期で渡り歩いた方でも採用されます。ですが、それはごく一部のケースですし、こういった方でも定着性懸念でNGになることはあります。特に若手やポテンシャルを前提とした採用の場合、育成コストがかかることが分かっているため、定着性懸念は大きなリスクになり、採用に躊躇します。

まとめ

改めてですが、転職活動は焦らず慎重に行いましょう。直近の業務内容は面接やオファー面談を通じてきちんと確認できているか、直近だけではなく長期的なキャリアについても考えることができているか。また、会社の風土や働き方に馴染むことができそうかも大切です。一方向からだけではなく、多面的に考えていただきたいです。

特に一度短期転職を経験されている方の場合、次の転職がとても大切になります。「また合わなかった」となると転職を繰り返してしまう悪循環ですので、そもそも本当に今転職するべきなのか、社内異動などで解決できる手段は無いかを考えていただきたいです。その上で、やはり転職をしようとなる場合には、エージェントなどともしっかりと相談をして、慎重に進めていきましょう。直近の転職理由を叶えるかどうかだけではなく、自分自身にとっての長期就業するためのポイントは何なのかを考え、それが叶えられる環境を選ぶようにしていただけたらと思います。

筆者 古川 珠里
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