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第1120章
2023/05/26

この選択を本当に良いモノにするには

「この選択をいいものにできるかどうかは、今後の自分次第だ」
これは、以前転職のご支援させていただいた方に言われて印象に残っている言葉です。この言葉を聞いてから、転職希望者の方に対して同じようなメッセージをさせていただくことが多くあるのですが、今回はこの言葉について少しご紹介をしてみようかと思います。

複数企業から内定を獲得したAさん

冒頭の言葉をおっしゃっていた方(以下、Aさん)は3社から内定を獲得されており、どこの企業に転職を決めるか迷われておりました。そして、最終的に行く企業を決められたときにおっしゃっていたのが「この選択をいいものにできるかどうかは、今後の自分次第だなと感じています」という言葉です。

Aさんはまだ若手の方で、今後もっとエンジニアとして成長していきたいという思いを胸に転職活動をスタートされました。当初はスキルアップしたい!という漠然とした思いがあるものの、スキルアップの具体的な中身として上流工程に挑戦するのか、開発力を高めていくのか、マネジメント力を高めていくのか、あまり定まってはいませんでした。そんな中、複数回の面談を重ねたのち、選考を進めるうちに少しずつ意思は固まっていっていたのですが、いざ内定となった3社はそれぞれの強みがバラバラでした。1つは上流工程に強い企業、1つは複数の技術領域に挑戦できる企業、1つは特定製品のスペシャリストになれる企業です。非常に悩まれた結果、最終的には複数の技術領域に挑戦できる企業に決められました。

この決断に至った理由としては、Aさんが転職活動当初におっしゃっていた自分に足りないと感じていた部分にあります。現職では狭い領域でのプロジェクト経験しかできていないということと、技術力を十分に培うことができなかったということで、それが払しょくできる企業に決められました。

最終決断をした後、放ったヒトコト

そうして1社の内定承諾を決めた際におっしゃっていたのが冒頭の「この選択をいいものにできるかどうかは、今後の自分次第ですね」という言葉です。これには私も深く納得しました。そうなんです。自分のキャリアについて、最終的に選択をされるのは自分自身なんです。その後のAさんは、それまで以上に自己研鑽に励み、転職先の企業でもいち早く活躍できるようにスキルアップ励んでおられました。

直近で、同じように最終決断に悩んでいた方がおられました。その方にもこのお話しをさせていただいて、最終的にはご自身の納得のいく決断をされております。最終的に決められた企業は少し自分にはハードルが高いんじゃないか?と不安を感じており迷われてたのですが、この言葉を踏まえて、私もこれから頑張りたい!と意思が固まったとおっしゃっておりました。

私たちエージェントはあくまでも転職希望者様が意思決定をするまでのサポートをするという立場です。もちろん、転職されてからもご相談に乗ることなども多々ありますが、ご自身で決められた次のキャリアを歩んでいかれるのは転職希望者様自身です。

私はいつも最終決定をなさるときに、転職活動をしようと思ったきっかけに立ち返っていただいたうえで考えることが、ご自身の納得のいく決断をするものになると伝えております。もちろん、こっちの企業のほうが良いですよ!とオススメをすることは安易ですが、その先のキャリアを歩まれるのは私ではないので簡単な言葉を投げかけることはしちゃいけないと思っています。

ただその分、とことん一緒に悩むということはさせていただいております。決断のために必要な情報や、第三者的な観点からのメッセージは伝えさせていただくようにしています。実際に、Aさんが決断される際は最終決断フェーズで複数日に分けて数時間お電話をさせていただいたりもしました。そうやって悩んで悩んで悩みまくって決断した選択は、その時点での一番良いご決断になっているはずです。ただ、その選択を本当にいいモノにできるかどうかは、その後のご自身の行動次第だということです。

私自身もエンジニアから転職してエージェントになっている身として、この決断を正解にできるかどうかは自分次第だと日々思いながらどうすれば自分のありたい姿に近づけるかどうかを考え毎日を過ごしております。何かを決断するというのは何かが変わるタイミングであり、中でも転職活動における決断は人生においても非常に大きなターニングポイントとなります。ただ、決断と同じくらい大事なのはその決断をした後。そこから先にどういった行動をするか、どんな風に日々の時間を使うかによって自分の決断に対する納得性が変わってくるのです。

ですので、ぜひ皆さんも転職活動において最後の決断をするタイミングになったとき、(それ以外の人生の選択においても)最後はこの言葉を思い出していただき納得のいく選択をしていただけますと幸いです。

「この選択をいいものにできるかどうかは、今後の自分次第だ」

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