転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

弥生株式会社

S.Mさん

一人で挑んだ転職活動で内定を得ながら感じた疑問と限界 リーベルの支援を受け再度挑戦し、希望企業の内定を掴む

プロフィール
関西の国立大学大学院を卒業後、大手電子機器メーカーの子会社であるソフトウェア会社に入社。商品開発エンジニアとしてアプリ開発に従事。測定器向けのPCアプリや産業用端末向けのAndroidアプリなど、メンバー、リーダーとして様々な開発に携わる。20代後半で転職活動を経て、弥生株式会社に転職。
大学、大学院と、農学分野の研究に打ち込んだ。ただ、就職活動は苦戦し、選択したのはIT業界への道。大手電子機器メーカーの子会社でキャリアをスタートした。
畑違いのIT業界。だが、手を動かしてアプリ開発を行う“職人肌”のものづくりに徐々に興味がわいてくる。
言われたことを単にこなすだけでなく、工数を減らしたり、自ら提案したりして自分の価値を発揮。改善を行うことに面白さを見い出した。
入社から約6年。もっと新しい技術を学びたい、より創意工夫ができる開発をしたい。そんな思いが募ってきた。しかし、一人で挑んだ転職活動には限界があった。そして、リーベルとの出会い。活動が良い方向へ動き出す。
最後は2社から内定を獲得。自分との相性が良く、面接でも好印象だった弥生への入社を決めた。
20代後半で新たなチャンスを掴んだエンジニア。転職成功の秘訣に迫った。

畑違いのIT業界で実感したものづくりの面白さ

大学院後の進路では、農業や地域活性化、街づくりに携われる企業を志望。だが、そもそもそうした仕事は多くなく、狭き門だった。就活がうまく行かず、相談したエージェント。助言され、示されたのは、IT業界への道だった。

—— 大学、大学院と農学分野の研究に従事されました。

Mさん:大学では農業経済学、大学院では農業計画学という専門的な分野を研究し、就職活動では知識を活かせるような方面に進みたいと考えていました。しかし、就職活動の面接で苦戦。新卒の就活をサポートしているエージェントに、どうするべきかを相談してみたのです。そこで示されたのがIT業界で就職先を探すことでした。エンジニアになれば、大学院までの研究で培ってきたロジカルなものの考え方を活かすことができる。ITのスキルを得れば、将来的に農業や街づくりにも貢献できるのではないかというのが、エージェントの見立てでした。

—— そのエージェントから紹介された、大手電子機器メーカーの子会社に就職。社会人として第一歩を踏み出しました。

Mさん:親会社は多くの企業を顧客に持つ世界的に有名なメーカーで、電子機器のPCアプリなどを開発するのが主な業務でした。新人へのフォローが手厚く、自分が作ったものが幅広い販路で売れそうな点も、就職先に選んだ理由です。入社後、最初の仕事は測定器向けのPCアプリの新規開発。プログラマーとして仕様検討、設計、実装、テストを担当しました。テストでは、実装者が陥りがちなミスと改善案を整理して提案したところ評価され、継続する案件の品質管理にも役立つものになっています。新人としてはややハードルが高い業務でしたが無事終えることができ、多少なりともIT業界でやっていく自信が付いたというのが正直なところでした。

—— 以後はどのような仕事を?

Mさん:前回とは異なる測定器でPCアプリへの機能追加を担うと同時に、海外版のローカライズではチームリーダーとしてマネジメントも担当。翻訳の遅延やUI変更など想定外の事象が発生した際も、スケジュール調整を確実に実施し、納期・品質共に予定通りに達成することができました。その後も産業用コードリーダーのPCアプリやポータブル端末のアプリなど、内容が違う開発案件に携わっています。前者では開発手順をマニュアル化して工数を半分に減らし、後者ではプログラミング処理をテンプレート化することでプロジェクト全体の品質を底上げするなど、自分なりに創意工夫できたことがポイントです。ものづくりの面白さを実感し、エンジニアとしての成長も実感できる日々でした。

—— 畑違いだと思われていたIT業界ですが、仕事の中でその醍醐味を感じることができたのですね。

Mさん:正直、最初の1、2年はすぐにでも転職するかもしれないと思っていました。しかし、3年目くらいから少しずつ気持ちが変化し、細かい点も含めれば、自分の考えやアイデアを活かして日々工夫できるエンジニアという仕事に魅力を感じるようになっていったのです。ただ、そんな思いが高まるにつれて、もっと違うITの仕事を見たり、携わったりしてみたいという意識が芽生えてきました。そこで、前向きに別の会社で働くことを考えたいという気持ちになり、エージェントを介して転職活動を行うことにしたのです。

一人での転職活動で起こった様々な問題

転職活動では、リーベルに支援を依頼した。だが、業務が忙しくなり一時中断。そして、仕事がひと段落した後、ひとまず自力で再開することにした。だが、ここで多くの問題が出てくる。一人での活動に感じた疑問と限界とは何か。

—— リーベルの支援で一度は転職活動を進めました。

Mさん:そうです。リーベルに相談して何社か受けてみたのですが、途中で中断しました。アサインされたプロジェクトで新しい技術に触れる機会があり、その業務に力を入れたいと考えたことが一つ。そして、もう一つが次年度に入社予定の新入社員に対し、研修の講師や運営を担当することになり、そこにも注力してやり切りたいと思ったことが主な理由でした。特に研修は数年にわたり携わっており、自分にとっても思い入れのある仕事。次年度は新入社員の数も多く、自分が考えて工夫することで他のメンバーの負荷を減らしたいという思いもありました。

—— その後、研修も終わり、一息付けるタイミングとなりました。

Mさん:そうした中で、再度転職活動を進めようと、ひとまずは自分で転職先を探し、応募してみることにしたのです。応募したのは自社サービスを持っている事業会社です。しかし、問題となったのが、年収が想定以上にかなり下がってしまうこと。私はPCアプリの開発を中心に行ってきたのですが、応募先の企業の多くではウェブサイト周りのアプリの開発ができるエンジニアの価値を高く見る傾向があり、自分にとって不利な中で打開策が見つからない状況でした。内定は複数出たのですが、もっとこれまでの経験を評価してくれる企業に行くべきなのではと考え、辞退することにしました。

—— 一人での活動は相談ができず、適切なアドバイスを受けることも難しいです。

Mさん:さらに、選考中も様々な問題が起こりました。例えば、最終面接が終わった後で、「結果を伝える前にもう一度面談をしたい」という企業もありました。あるいは、2次面接に進んで日程も決まっていたのに、電話があっていくつかヒアリングを受け、後日「やはり2次面接はなかったことに」と連絡があったケースもあります。選考のフローがよく分からなくなり、時間の無駄ではないかと思うようになったのです。
その点、エージェントを通せば、やり取りは会社対会社となり、選考が不透明になることもなくなるはずです。少なくとも選考過程は会社と対等な立場で進めることができると考えました。

—— そうした経緯があり、もう一度エージェントに転職活動の支援を依頼することにしたのですね。

Mさん:はい。そのタイミングでは、リーベルの他にも数社のエージェントの面談を受けました。ただ、最終的にはリーベル一本に絞って活動を行うことにしました。私は技術力を付けながらも、相手の業務に入り込み、ユーザーへの貢献が実感できる開発がしたいと伝えましたが、その要望に対し、他社のエージェントは社内SEの求人に応募するように勧めてきたのです。社内SEではユーザーの声が届きやすくなるものの、調整業務が多くなり、技術を伸ばしていくのは難しいのではと感じてしまいました。
一方で、リーベルは自社サービスを有している事業会社の開発職の求人を提示。その提案が自分の気持ちを汲んでくれており、的を射ていると思えたのです。リーベルは前回の転職活動で、応募先企業ともしっかりとやり取りをしながら進められるエージェントだということが分かっていたので、自分が直面した問題もクリアできると考えました。

入社後の齟齬が無いように丁寧に進められた選考に好感

リーベルという力強いパートナーを得て、転職活動を再開した。だが、プロジェクトの業務ではリーダーとなり、メンバーへのレビューやマネジメントで多忙な日々となった。どのように活動を進めたのか。

—— リーベルの担当者とはどのような戦略で活動を進めることになりましたか。

Mさん:まず、私の業務が忙しくなったため、企業の応募の数を最小限にとどめ、7社の候補企業から絞って4社に書類を提出しました。それらは全て書類が通り、面接を行うことになりました。また、業務では残業がほぼ毎日あったため、面接を受ける日程も週1回に制限してもらいました。企業との日程調整はリーベルの担当者に行っていただき、転職活動と日常の仕事をうまく両立できたと思っています。

—— 4社のうち1社が自社サービスである業務アプリケーションを展開する弥生でした。どのような面接でしたか。

Mさん:1次面接は一通りの質問を受けた後、ライブコーティングといって、面接中にプログラミングの課題が出され、それを時間内に完了させる内容でした。それほど難しい課題ではなかったため、問題なくコードを書き終えることができました。面接後、リーベルを通じてフィードバックがあり、年齢相応の経験をしっかり積んできており、コーディングも正しく書けていたことが評価され、1次面接は通過したという報告を受けました。

—— その後の面接はどうでしたか。

Mさん:2次面接では、実績を詳しく知ろうと、プロジェクトの細かいところまで具体的に問う質問が多かったと思います。私という人物をしっかりと見定め、自社の業務とマッチングしているかを推し量っているような印象でした。逆に私から人事の方に「弥生ではどんな中途入社の方がいるか」と尋ねると、「コンサル出身者もいて、ロジカルに話を進めていこうとする人が多い。Mさんとは相性が良い職場だと思う」と答えが返ってきました。そこでも、自分の適性をちゃんと見てくれているのだと実感することができました。そして、最終で社長と1対1の面接を行い、その場で内定を受けることができたのです。

—— 弥生のほかにも、大手ITサービス会社から内定を得ています。弥生に決めた理由は何でしょう。

Mさん:弥生会計というイメージしやすいアプリケーションを展開しており、エンジニアとして開発する対象が明確であったこと。また、様々な業界で使われているアプリケーションで、私が学生時代から貢献したいと思っていた農業や公共分野の人たちにも、間接的に役立てると感じたことが主な理由です。さらに、面接で詳細に私のスキルや実績、人となりを聞いてくださり、入社後に齟齬が無いように、丁寧に選考を進めている姿勢も好印象でした。それらの点を踏まえ、弥生で第2のキャリアを歩む決心を固めたのです。

日々の少しの工夫が転職活動でも役立つ

単独での活動からリーベルが伴走する転職に切り替え、マッチング度が高い中途入社を実現した。成功のポイントをどのように分析するか。最後に今回の活動を振り返っていただいた。

—— 今回、転職が成功した理由をどのように考えていますか。

Mさん:いくつかあると思いますが、一つは、前職の業務の中で、指示通りに動くだけでなく、少しでも改善できる点は無いかと考え、工夫を実践してきたことが挙げられると思います。その点が、面接時に創意工夫ができる、改善意識のある人物だという印象につながり、いい結果をもたらしたのではないかと。もちろん、転職のためにそうした仕事のやり方をしているわけではないのですが、日々の創意工夫は面接時に自分の価値を伝える話題としても非常に有効で、期せずして役に立ったと今は実感しています。

—— リーベルの支援はいかがでしたか。

Mさん:全般にわたり、とても助かったと思っています。例えば、リーベルの担当者と事前に行った面接練習では、「質問に対する答えが分かりやすい」「しっかり自分の価値を伝えられている」と非常に良い評価をいただきました。実は、私は就活の時の面接で失敗しており、不安に思っていました。そうした中で、ポジティブなフィードバックをいただけたことは大きな自信となり、本番に臆することなく臨むことができたのです。

—— 一人で活動を行っていた時よりも心強かったのでは。

Mさん:転職活動では色々と状況が変わる場面もあり、その時に相談し、助言をいただけたことは大きかったと思います。また、面接を受ける企業の様々な情報を送っていただけたことも非常に効果的でした。面接前の電車での移動時間などにチェックし、頭に入れてから本番を迎えることができ、スムーズな受け答えの一助になったと感じています。

—— 30歳を前にして20代後半で転職を考える人も多いかと思います。そうした方々にメッセージをお願いします。

Mさん:まずは今いる会社でやれることをしっかり行うこと。日々の工夫や提案が転職活動で評価されることを、私自身が実感したからです。私は、正直言って、高度な技術力や大規模な案件のマネジメント経験が無く、その点ではインパクトのあるアピールはできません。ですが、そうした私でも、ちょっとした工夫や提案の積み重ねによる“総合力”で何とか勝負ができ、結果を残せたのです。
現在は募集を出している企業も多く、平均年収も業界全体で上がってきているような感覚があります。もし、今の仕事の内容や評価のされ方に疑問を持っているのであれば、転職を検討されても良いのではないかと思います。

—— 抜きんでたスキルや経験が無くても、日々努力を続けていればチャンスはあるということですね。貴重なお話をありがとうございました。

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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