
肥満ではないのに糖尿病になることがある
私は以前から体重管理には自信があり、体重が増えても意識的に減らすことができました。そのため、糖尿病なんて一生無縁と思っていたのですが、先日病院に行くと、血糖値が基準の3倍もあり、糖尿病と診断されたことに驚きを隠せませんでした。
糖尿病の気があると言われてから約半年、体重を8キロも落としたのに却って悪化していたという。お恥ずかしながらそこで初めて、糖尿病とは肥満だから発症するというものではなく、膵臓の疲労等で起こるものであることを知りました。
キャリアキャリアと言っても健康でなければキャリアも何もあったものではありません。最近は減ってきてはいますが、ハードに働く中で自らを鍛え続ける方は一定数おられます。そして、私もその一人でした。そのような方々に向けて、今日は教訓として私の経験をお伝えしたいと思います。
原因はよく分からないが思い当たる節はいくつかある
医師に聞いたところ、私の場合はⅠ型糖尿病という、大人になってから発症するのが稀な特殊例であり、現代の医学では原因は分からないとのことでした。ただ、糖尿病になる原因を調べてみると、いくつか思い当たる節があり、気を付けていればもしかしたらならなかったのかも、と思ったりもします。
思い当たる節 その1 食べ放題・飲み放題
糖尿病の発症原因としてはいろいろあり、1番ポピュラーなのは糖分の摂りすぎです。確かに私は甘いものが好きですし、米や麺などの炭水化物も大好きです。ただ、体重増加に繋がっていなければたくさん食べてもよいと思っていました。そこがまず間違いだったのかもと思っています。
私は痩せの大食いで、食べ放題にいくと時間いっぱいまで延々と食べ続け、飲み続けます。その他の食事を減らしたり抜いたりしたらカロリー的にオッケーでしょうと思っていたのですが、血糖値的には爆上がりです。インスリンを出す膵臓にめちゃくちゃ負担がかかっているのを知らず、呑気に食った食ったと満足していました。
思い当たる節 その2 ストレス
私はストレスを我慢するタイプで、精神的にしんどいことがあっても逃げてはいけない、立ち向かって強くなるべきと思ってきました。仕事の中でも特に負担の大きいものこそ自分がやるべきと思って火中の栗を拾ってきましたし、嫌なことが続いても、嫌な人がいたとしても、会社を休むことなく働き続けました。
しかし、ストレスは身体の機能を狂わせてしまうようです。今回、自己免疫が間違って膵臓を攻撃したようなのですが、振り返れば不調に気付けるポイントがいくつもあったにも関わらず、いつものしんどいやつだろうから、耐えたらそのうち良くなるだろうと高を括ってしまい、膵臓の静かな悲鳴に気付くことができませんでした。
思い当たる節 その3 睡眠不足
私は睡眠を削って何かをするタイプで、高校受験くらいから短時間睡眠で何かを獲得することをしてきました。その効果はあり、体調を大きく崩すこともそこまでなかったので、まあ大丈夫だろうと思っていました。それどころか、多少眠くても気合いを入れればアドレナリンがどんどん出るので、むしろ睡眠不足の方が仕事が捗るので睡眠時間を敢えて減らして頑張ろう、とまで思っていました。
しかし、アドレナリンは血糖値を上げてしまうらしく、睡眠不足だとインスリンが十分に効かないため、身体に悪い状態を好んで選んでいたことになります。
それでも、社員時代は有給休暇を全て消化して体を休めることができていたのですが、経営をするようになってからは休暇も激減し、身体の回復ができていませんでした。
40代は身体でなく知恵で成果を出そう
私がそうであったように、心身ともにハードな環境に身を置き、たくさん食べてエネルギーを補給し、アドレナリン全開で走り続ける方。こういう方は要注意です。
看護師をしていた伯母曰く、50代になったら人間何かしら出てくるよ、とのこと。
そう考えると、50代の前段である40代の過ごし方が、50代で何が出てくるかを決定づけると言えます。
そして、どんなに頑強であっても、人は死に近づきます。死とはエントロピーの増大による個体としての崩壊の果てであり、いつのまにかそこに向けて、身体の何かが静かに崩壊を始めているわけです。
私はかなり体調が悪くても動けるので、糖尿病のシグナルに気付きませんでした。いま思い返せば、4~5年くらい前から心身のコントロールが難しいなと感じていました。きっとその頃から、膵臓の崩壊が始まっていたのでしょう。
多くの方にお会いしている経験上、20代〜30代を頑張った方ほど40代以降も活躍されている印象です。そのため、40代になるまでは努力をして、経験を積み重ねていただくのが良いのではと思っています。
ただ、40代に入ったら、体力で成果を出すのではなく知恵で成果を出すようにし、私みたいにならないよう、身体を労わるようにしていただければと思います。


