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第1089章
2022/09/30

DRAGON QUEST – ダイの大冒険 – から リーダーとは 仕事とは 人生とは【後編:どのように生きるか】

ダイの大冒険から私が学んだことを書き連ねるコラムも、今回が最終回です。前編のテーマは「リーダーとは?」、中編のテーマは「何のために腕を磨くか」でしたが、後編では、特定のテーマではなく、大きく、仕事の姿勢や生き方に影響するような話をまとめました。

負ける時は力のすべてを出しつくして思いっきり負けなさい(アバン)

アバンとの修行で疲れ果てて動けなくなったヒュンケルに対して、アバンが全力を尽くしましたかと問いかけるシーンです。

『力のすべてを出しきっての敗北ならば、なんら恥じる事はない でも、今のあなたはまだ、やれる事が残っているじゃあないですか ・・・負ける時は 力のすべてを出しつくして思いっきり負けなさい そうしないと絶対に 今より強い自分にはなれませんよ!!』

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第29巻 銀髪鬼ヒム!!!の巻 190ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

交渉などの勝負の場で敗色が濃厚になると、自分の心がダメージを受けないよう、敢えて全力を出さない時がありますよね。

もちろん、それが妥当な場合もあります。例えば、野球のペナントレースなどのように、毎日連続して試合があり、いま全力を出しても勝てないし、それよりは明日の試合に勝つようにした方がよいという判断で、その日の試合を消化試合にして体力を温存する、というのは戦略上ありだと思います。

プロであれば、日々鍛えているのでそれでもいいですが、まだプロと言えない時期に、毎回消化試合をやっていては力が着きません。本当の実力というものは、苦境に立った時になんとか乗り越えようと努力するときに身に着くものです。特に、敗色濃厚な時に、劣勢を跳ね返すべく、考え、戦い抜くときにこそ知恵が鍛えられます。

その結果、結局負けてしまうかも知れません。しかし、戦い抜くために絞った知恵は、必ず自身の糧になりますし、悔しさをばねに成長していくことも出来ます。年齢を経ていくと、仕事が多くなるのに反比例して体力が減っていくので、全てを全力で戦ってはいられなくなりますが、若いうちは全力で戦って力を着けていきましょう。

過去へのこだわりを捨てられるか(クロコダイン)

かつては魔王軍の軍団長だったものの、ダイとの戦いを経て人間に味方することになった獣王クロコダインが、現軍団長であるヒュンケルに対して語る言葉です。

ヒュンケルは、赤ん坊の時に、魔王軍の騎士に拾われ、育てられてきたという過去を持ちます。勇者アバンが魔王を倒したことで父が死んだと思い込み、恨みを晴らすために魔王軍に入ったのですが、実は、アバンは父を助け、逆に殺したのは魔王だと知り、それまでの自分を悔います。

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第4巻 黒き最強剣!!の巻 182ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第5巻 父の魂!!の巻 148ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第5巻 父の魂!!の巻 152ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

しかし、いまさら味方になるなんて・・・というヒュンケルに対して、クロコダインがこう話します。

『・・・ヒュンケルよ・・・オレは男の価値というのは どれだけ過去へのこだわりを捨てられるかで決まると思っている たとえ生き恥をさらし 万人にさげすまれようとも 己の信ずる道を歩めるならそれでいいじゃないか・・・』

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第7巻 戦士復活!!の巻 72ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

誤った判断をすることは誰にでもあります。ある重要な意思決定において、自分の意見に固執してしまい押し通してしまった。けれども、やっぱりあれは間違いだったなと思うことはありますよね。

そんな時、変なプライドが働いてしまって、言ってしまったからにはそのまま行きたい、誤りを認めたくない、と思ってしまいがちです。でも、意地を張ってそれを貫き通しても良いことはありません。周りは迷惑しますし、何よりも間違っていると分かっていて進める自分に嫌気がさしてきます。

前言を撤回するのは勇気が要りますが、誤りを素直に認めれば、かえって周りから信頼を得ることができたりもします。間違っていることを無理に進めるときより、自分も含めて誰もが気持ちよく物事を進められるようになります。

孔子も、『過てば即ち改むるに憚ることなかれ』と言っています。余計なプライドは捨て、誤りであったと素直に認め、より良い未来を作るようにしましょう。

だから一生懸命生きるのよ(ポップの母)

ポップが子供のとき、ある夜突然、「死」というものについて考え、恐ろしさのあまり泣き出してしまいます。「どうして人は死ぬの」と母に尋ねると、母はこう答えます。

『人間は誰でもいつかは死ぬ だから・・・みんな一生懸命生きるのよ』

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第36巻 閃光のようにの巻 55-56ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

死ぬのは誰でも嫌です。できることならずっと生き続けたいですよね。死ぬことを考えたら本当に怖くて眠れなくなります。また、どうせ死ぬのになんでこんなことをしているんだろうと、生きる気力がなくなってしまう時もあります。

でも、死ぬことがなかったら、毎日に張り合いがなくなります。死があるからこそ、一日一日を一所懸命生きようと思うし、人との時間も大切にすることができます。

このシーンのあと、ポップが、短くても生き抜いてやる、もがいてやる、閃光のように!と、永遠の命を持つ大魔王に言います。そのポップの姿に、はかなく、でもまばゆい命の美しさを感じずにはいられません。

普段、死を意識することは余りないと思いますが、私たちは必ずいつかは死にます。死ぬときに後悔のないよう、いまを一所懸命に生きていきましょう。

敗北とは自分を見失った時のことを言う(アバン)

最後はやはり、アバン先生の言葉で締めたいと思います。

最終決戦に向かうダイたちアバンの使徒に、マトリフがアバンの書を渡します。そこにはこう記されています。

『傷つき迷える者たちへ・・・敗北とは傷つき倒れることではありません そうした時に 自分を見失った時のことを言うのです 強く心を持ちなさい あせらずにもう一度、じっくりと自分の使命と力量を考えなおしてみなさい 自分にできることはいくつもない 一人一人が持てる最善の力を尽くす時 たとえ状況が絶望の淵でも 必ずや勝利への光明が見えるでしょう・・・!』

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第13巻 それぞれの使命の巻 81ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第13巻 それぞれの使命の巻 82ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

どんな時も、自分を見失わずに生きていきたいものですね。

【おまけ】

以上、ダイの大冒険からビジネスにも通じる名言をお伝えしましたが、最後に雑談を。

名作はオマージュを生みますが、私が他のアニメを見ていて、これはダイの大冒険のオマージュでは?と思ったものをお伝えします。特に学びとかは一切ありません!ただどこかに書きたかっただけです(笑)

鋼の錬金術師

竜騎将バランが、大陸を吹き飛ばしてしまうほどの破壊力を持つ悪魔の爆弾・黒のコアの大爆発から、実の子であるダイを救うシーンがあります。

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第22巻 父・バランの死の巻 90ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

鋼の錬金術師でも、ホーエンハイムが我が子であるエドワードを庇うシーンがあるのですが、庇った後の地面の裂け方がびっくりするくらいそっくり!いや、確かに激しい爆発から人を庇ったらそうなるのですが、おおっ、これはもしや?!と思ってしまいました。

出典:スクウェア・エニックス 鋼の錬金術師
著者:荒川弘

マギ

ゴールデンメタルスライムのゴメちゃんが地上に降り立った時に、子供のダイがゴメちゃんに『ぼくのトモダチになってよ・・・!!』と言います。

出典:集英社 ジャンプ・コミックス DRAGON QUEST -ダイの大冒険-
第36巻 最後の願いの巻 117ページ
著者:稲田 浩司 原作:三条 陸

これ、マギでアラジンがウーゴくんに会った時に言った言葉と同じなんです。アニメを見ているとき、これはもしや?もしや?と思いながら見ていたら、出ました!『僕の友だちになってよ!!』。これ絶対あれだって一人痺れてました。

出典:小学館 マギ
著者:大高忍

全くの偶然かも知れませんが、これらはダイの大冒険へのオマージュではないかと私は勝手に思っています。両作品とも共通しているのが、作者がコミックガンガンでの連載実績があること。ガンガンって、もともとドラクエを生み出したエニックス(現 スクエア・エニックス)が創刊している雑誌なんですよね。ガンガンで連載するくらいの作者なら、関連するマンガ、特にドラクエ系はきっと読んでいるはずです!

・・・と、最後にまことに勝手なことをコラムにて語ってしまいましたが、ダイの大冒険フリークの方は是非、鋼の錬金術師やマギを見て、これらのシーンを見比べてニヤニヤしてみてください。ちなみに、マギは初期のシーンなので確認しやすいですが、鋼の錬金術師は最後の方なので辿り着くまで時間がかかります・・・。

以上、相当ネタバレなコラムでしたが、もっと知りたい方はぜひダイの大冒険をご一読ください。もう終盤ですが、いまテレビでもアニメが放送されています。私が子供の時もテレビで放送されていたのですが、人気がなくてワンクールで終わってしまって、とても寂しい思いをしました。確かに前半はちょっと冗長なんですよね・・・。ようやく話が面白くなってくるところで打ち切りになってしまったので、今回はどうなることかとハラハラしていましたが、最後まで放送されるようで良かったです。

ダイの大冒険は、いまのアニメのように複雑ではなく、シンプルで、裏の裏の裏があるようなものが好きな方には物足りないかも知れませんが、王道のドラクエらしいストーリーと、月600万部を売り上げていた最盛期のジャンプらしさを味わえること、間違いありません。

【出典】
DRAGON QUEST – ダイの大冒険 - 著者:稲田 浩司 原作:三条 陸 出版社:集英社
鋼の錬金術師 著者:荒川弘 出版社:スクウェア・エニックス
マギ 著者:大高忍 出版社:小学館

筆者 田中 祐介
コンサルタント実績
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