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第1078章
2022/07/01

DX時代におけるキャリアの多様化

DXにおけるプロダクトマネージャーとコンサルタント

DX時代になり、IT職種にも色々と変化が出ています。これまでは無かったポジションがどんどん新しく出てきて、それによってエンジニアのキャリアも多様化してきています。AIエンジニアやIoTアーキテクトなどの技術職は当然ですが、それだけでなくコンサルやPMといった上流フェーズのポジションにも新たな潮流が訪れています。従来のITコンサルタントやプロジェクトマネージャーの枠組みを飛び出し、これまでに無かった付加価値をプラスしたポジションが増えてきました。

共創型プロジェクトマネージャー

あるべきシステムを描き、提案するのがコンサルタント。決められたシステムを作るのがプロジェクトマネージャー。数年前まではそんな区分けと言われていました。それがコンサルタントも開発まで関わるようになり、プロジェクトマネージャーも超上流にまで関わることが増え、コンサルとPMの役割が重なってきています。
それに加えて、DXにおいては「あるべきシステム」が一つとは限りません。ERPなどをベースに最適解がデファクトとして定められている従来の大規模システムと異なり、顧客にとっても業界にとっても初めての試みとなる新サービスを、文字通りゼロから生み出すこともDXではあるのです。
興味深いアプローチですが、複数のITベンダーから「共創」というキーワードを聞くようになりました。顧客の課題を聞き出し、それの解決策となるシステムを提案し作るという、これまでとは異なるアプローチです。「共創型プロジェクトマネージャー」という、顧客と一緒になって今必要なサービスやシステムを共に考え、共に作っていくというスタイルになります。
共創の意味を調べると『異なる立場や業種の人・団体が協力して、新たな商品・サービスや価値観などをつくり出すこと』とあります。顧客もいきなり正解が出せるとは思っておらず、考えるプロセスからシステム化まで一緒に伴走してくれるプレイヤーを求めています。与えられた課題を解決するのでも、ただ要件定義を行うのでもなく、顧客を取り巻くあらゆる状況を捉えて、どんなサービスが出来るのか、一緒に考えるのが共創型プロジェクトマネージャーの役割になっています。

DXエンジニア

一方で、コンサルティングファームにも新しいポジションが増えてきました。こちらのキーワードは「フルスタック」。自ら手を動かして、自分達の手で開発まで短期で仕上げてしまう役割が増えてきています。
コンサルティング業界において、上流や下流で役割を分かれている組織が一般的とされていました。莫大な投資を必要とする大規模システムであれば、そのスキームが最適だと思います。一方で、まだ不確定な要素が強い技術を用いたり、新しいコンセプトのシステムを産み出すときには、技術的な検証やUXの確認などサービスを体感する方が大事なケースもあります。それを自分達で行える技術者集団として、DXエンジニア部隊の存在感が強くなってきています。サーバサイドからネイティブアプリ、クラウドまで、全てを自分達の手で開発することが出来るエンジニア集団のニーズが高まっています。
顧客に最適感を提案するだけでなく、その効果をダイレクトに体感させること。それを実現する為、技術に強いエンジニアをコンサルティングファームでも積極的に求め始めています。

これからのキャリアの広がり

こういった新しいポジションが増え始めると、個人的にはワクワクしてきます。従来のキャリアビジョンには無かった、新たなキャリアのモデルケースが誕生する予感がするからです。DXにおける社会の変革に伴い、IT業界でもキャリアの多様化が起こっています。ご興味のある方は、是非ご相談ください。

筆者 鈴木 裕行
コンサルタント実績
  • 紹介求人満足度 個人の部 第2位
    出典元
    株式会社リクルートキャリア リクナビNEXT
    対象期間
    2014年4月1日〜2014年9月30日
    調査名称
    第12回転職エージェントランキング
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