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第909章
2019/06/28

【IT業界の転職】あなたは面接官にどんな印象を与えていますか?

— 所作で変わる、相手に与える印象 —

中途採用は基本的に即戦力採用のため、これまでの経験と企業が求める経験がマッチしていれば内定の確率は高いのですが、面接は人と人のコミュニケーションの場です。いかに経験がマッチしていても、事前に面接の準備をしっかりしていても、表情や話し方などで印象が変わってしまいますし、経験だけではなく人物面も企業は見ています。今回はその注意点について記載したいと思います。

声のボリュームが相手に与える印象

まずは声のボリュームです。皆様も何かを話される時、自信がある時と無い時では、声のボリュームが変化すると思います。当然ですが、自信が無い時の声の大きさは小さくなってしまいますよね。これは面接の時に相手に与える印象も同じで、たとえ話す内容が固まっていても、声のボリュームが小さいと、面接官はあなたに不安を感じてしまいます。もし、面接の際に、面接官が聞き取りにくい様な動作や表情をした場合や、回答を聞き返された場合などは、声のボリュームが足りていない可能性がありますので、その場ですぐに調整してください。

また、発言の最後までボリュームを保つ事も大切です。発言の最初は勢いがあって適切なボリュームだったとしても、発言の後半になるにつれてボリュームが下がってしまうのも、頼りない印象を与えてしまいます。これは、単純にボリュームの問題だけではなく、発言が長すぎて着地点が定まっていない場合にも起こります。面接だと「話さなければならない」と考える方もいますが、多くを語ることだけがコミュニケーションではありません。必要最小限の言葉で、端的に、相手にストレスを与えずに意図を伝えることが、コミュニケーション力が高いとも言われます。普段の業務でプレゼンテーションをやり慣れている人であれば問題ないと思いますが、そうでない場合は家族などに練習相手になってもらい、面接前にしっかり準備しましょう。

口癖が相手に与える印象

「あのー」、「えーと」などが口癖になっている場合も要注意です。皆様もこれまでの人生で、他者のスピーチを聴く機会を何度か経験されていると思います。その時に、「あのー」、「えーと」がやたら多い話は、なかなか頭に入ってこなくてストレスを感じたことはありませんでしょうか。

これをあなたが面接でやってしまっているとしたら、当然ですが面接官にストレスを与えてしまっています。最近のスマホには録音アプリもありますので、面接練習をする時に、自分の回答を録音して一度聞かれてみると良いと思います。意外に多く使用していると感じた場合は、意識して口癖を抑えなければなりません。

目線が相手に与える印象

当然ですが、面接では必ず相手の目を見ながら話しましょう。話す相手を見ずに発言をしてしまうと、誰に話しているのか分からないと思われてしまいますし、目線を合わせない場合は、自信が無く、頼りない印象を相手に与えてしまいます。ただ、目線を合わせるのにも注意が必要で、相手を凝視し過ぎても圧力を与えてしまうためNGです。適度な瞬きや発言内容を考える一瞬に、自然に目線を外し、発言開始の際に相手の目に視線を戻すという工夫をするのも良いと思います。

また、面接官が複数の場合は、話されている方の目を見て聴き、その方に視線を合わせて回答するのが良いです。志望動機や転職理由など、特定の1人ではなく複数人に向けて話す場合は、面接官の方々均等に目線を合わせて話すと自然ですので、自分の発言を誰に聴いてもらいたいのかを意識して目線を工夫してください。

動きが与える印象

面接の際、手は膝の上に置く状態が多いかと思いますが、話に合わせて適度に手振りを入れて感情や意思を表すことも有効です。また、面接室にホワイトボードがある場合、許可を得て、書いて説明するのも時には有効です。

これは、パフォーマンスとして相手の印象に残る狙いもありますし、相手に丁寧に説明をしようとする気持ちも表すことができます。姿勢や歩き方、表情でも印象は変化しますし、動きが相手に与える印象についても意識してみてください。

面接日の当日に自信を持って準備してきたと言えますか?

相手に向かって自分の考えを整理して話すことは簡単ではありません。ましてや、緊張して質問への回答に精一杯で、上記に記載した所作まで気にかける余裕が無いと思う人もいるかと思います。では、どうすれば良いのか?

それはシンプルに準備と練習です。面接でもプレゼンテーションでも、話す事を事前に整理して相手が理解しやすい様に構成を工夫し、想定される質問は事前に予想して回答を考えておく。この作業を本番当日までにどのくらい費やしたかで自信が変化します。

社会人経験が長くなると、面接の質問はその場の機転で何とかなると思ってしまいがちですが、面接を通過して内定を獲得される方の傾向をみますと、私が面接対策を実施させていただく時には、既に想定質問の回答内容を自分でノートに書いて持参される等の準備をされている方が多いです。そのことから、準備と練習が、いかに有効かがわかります。

準備と練習は、ご家族などが面接官の役となり、面接練習を実施して客観的なアドバイスを受けられるのも良いです。また、練習に都合の良い人がいない場合には、転職エージェントに面接対策を依頼し、第三者からの客観的なアドバイスを元に準備をしてください。

経験が少し足りていなくても、あなたの印象が良ければ、入社後の成長を考慮して企業は採用を前向きに考えてくれる場合もあります。冒頭に記載しましたが、面接は人と人のコミュニケーションの場なのです。

筆者 南條 充
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