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第1133章
2023/09/08

インフラ運用エンジニアのキャリア

IT未経験からIT業界に飛び込む場合、スムーズに入っていきやすい業務のうちの1つがオペレータとしてのインフラ運用です。サーバからデータを削除したり、ログを見て、手順フローに従って処理を行ったりなど。システムが稼働する上で必要不可欠な仕事ですし、インフラ知識もつく一方で、オペレータは基本的には手順に沿った仕事をする事が求められるため、しばらく経験を積むと、技術力を高めていく事に限界を感じられる方もいらっしゃいます。

そうすると転職は選択肢の1つにはなりますが、中途採用は基本的に即戦力採用ですので、経験を生かしていただく必要があります。そうなった時に、どのような選択肢があるのか、今回は代表的な選択肢を3つご紹介していきます。

運用に携わってきた方は「設計構築がやりたい!」となる方が多いです。ただ、クラウド活用が進んで常に新しいサービスが出てくる時代で、最適な運用が求められるようになっていて、運用高度化を実現できる運用エンジニアの需要は高まっています。そのため、今回は特に運用を軸にしたキャリアアップを中心にご紹介していきます。

運用改善を得意とする運用エンジニア

同じ運用でも、オペレータとして定型的な業務を行うのではなく、主体的に運用を行い、運用フロー・手順書改善やスクリプトなどでの自動化にも携わるエンジニアです。このキャリアであれば、会社によっては転職をしなくても叶えられるかもしれません。ただ、今の仕事が、決められたことをやる、提案や改善は求められていないという環境であれば、プライムSIerの運用ポジションで主体的な運用にチャレンジすることはキャリアアップに繋がります。

運用自動化からIaCへ繋がったり、SREを目指したり、コーディング力を高めることでアプリケーション側の開発にも挑戦しフルスタックを目指していく方もいらっしゃいます。

運用設計に関わるエンジニア

ITILや顧客側のルールを考慮し、どのような運用を行うべきかを検討し設計するエンジニアです。
運用に入る前のフェーズに携わることになるので新しい領域へのチャレンジにはなりますが、これまでの実運用の経験を生かせます。
ITILを取得した上で挑戦するのがオススメですが、企業によっては、ITIL知見がまだこれからであっても主体的に運用をやる意欲がある方であればポテンシャルで受け入れています。

ITサービスマネージャー

開発のマネジメントをするのがプロジェクトマネージャと言われるのに対し、システム運用に関するマネジメントを行うのがITサービスマネージャーです。システム運用の知見はもちろんですが、開発部隊や外部のベンダーとお客様を繋ぐ役割も担いますので顧客折衝力・提案力が求められます。オペレータからいきなり目指すのは難しいですが、運用改善や運用設計を習得した後に目指していくキャリアになります。

今回は運用を軸にした代表的な選択肢をご紹介しました。もちろんその他にも選択肢はあって、例えば、ITサービスマネジメントを行うために活用されるツール(ServiceNowなど)に関わるエンジニアもあります。他にも、運用保守の中で追加構築などを経験し、将来的に新規システムの設計構築を目指していくような、設計構築のエンジニアのキャリアもあれば、オンプレだけではなくクラウド領域に広げていくクラウドエンジニアのキャリアもあります。

運用エンジニアが転職で見られるポイントは「主体性があるか」が大きいです。オペレータでは中々自発的に動く事が難しいと思われるかもしれませんが、可能な範囲で業務改善の提案をしたり、業務フローの変更を試みてみたり、言われたことをただやるのではなく、自ら考えて行動をすることを心掛けていきましょう。もしその自発的な行動も今の職場では難しいということであれば、それができるような環境への転職をまずは検討されても良いかもしれません。

筆者 古川 珠里
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