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第961章
2020/03/19

IT業界での転職やキャリアについて、新型コロナウイルスの影響から考える

新型コロナウイルスの影響で経済にも影響が出始めていますが、IT業界での転職にどの様な影響を与えているかについて、今の実情も踏まえて記載させていただきます。

IT業界の採用は縮小するのか

まず、2020年3月17日時点で、弊社のお取引先企業より「新型コロナウイルスにより採用を停止します」との連絡はきておりません。そのため、今日時点ではIT業界の中途採用について影響は出ていなく、影響が出ているのは「面接方法」で、これについては先週のコラムにも記載させていただきました。

ただ、今後については影響が出る可能性はあります。経済が低迷すると企業は投資を削減します。IT系ではない事業会社がITに関する投資を削減すると、その結果でIT市場が縮小し、SEの中途採用が縮小または停止するという可能性はありますので、新型コロナウイルスによる経済への影響がどこまで続くか、今後の動向を注視する必要があります。

より注目されそうなSaaS系サービス

今回の新型コロナウイルスの感染拡大予防策の1つで、面接方法にWeb面接が増え、リモートワークによる自宅勤務が増えてくると、その環境を提供するITサービスの需要は今後一定数増加すると考えます。その導入に伴うエンジニアの需要も増加しますので、エンジニアとしてSaaS系サービスに携わるという選択肢も出てきます。

SIに関しても、従来、日本はスクラッチ開発で自社独自のシステムを作る傾向がありましたが、その傾向も少しずつ変化してきており、実際にSIerに話を聞くと、スクラッチではなくSalesforce等をベースにした開発プロジェクトも増えてきていると聞きます。

大手SIerでもスクラッチ開発だけではなく、Salesforce経験者を求めるポジションも増えてきておりますので、SaaS系エンジニアとしてのキャリアを選択肢に考えるというのは、今後のIT業界の中でのキャリア選択の1つではないでしょうか。

例えば、JavaエンジニアであればSalesforceはJavaに似たApex言語で開発されていますので、キャリアチェンジは可能です。

新型コロナウイルスの影響からキャリアを考える

今回の新型コロナウイルスの影響から、企業も個人も日頃から多角的に物事を考える準備ができているかという点に気付かされた部分もあります。

例えばリモートワークは、なかなか日本企業には浸透していない面もありましたが、出社しなければ本当に仕事ができないのか、リモートでできる仕事はどれで、全てリモートは無理でも一部分はリモートにできないのかなどを考えるきっかけにもなっていると考えます。

飲食店であればこれまで実施していなかった料理宅配サービスを新たに活用したり、店舗であれば実店舗だけでの販売だけではなくECサービスを活用したりと、リスクを考えた多角的なサービスの提供方法も今後考えていく企業が増えていく可能性があります。

この様に、今回の新型コロナウイルスの影響から、ITの力で今後の社会の課題解決に貢献できそうな領域は何か、それに携わるために必要な経験やスキルは何かという視点で、今後の自身のキャリアを考えていくというのも、1つの選択方法なのではとも考えます。

筆者 南條 充
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