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第874章
2018/12/21

本質は「当たり前」にある

— 今年の締めに【孫子】を読んでみました —

今更ながら孫子を読んでみました

少し前の話になりますが、今年の秋は「読書の秋」という事で孫子に挑戦してみました。皆さんは孫子という本を読んだことがあるでしょうか。

孫子:今から約2500年前の中国、春秋時代の軍事思想家孫武の作とされる兵法書。武経七書の一つ。古今東西の兵法書のうち最も著名なものの一つである。紀元前5世紀中頃から紀元前4世紀中頃あたりに成立したと推定されている。『孫子』以前は、戦争の勝敗は天運に左右されるという考え方が強かった。孫武は戦争の記録を分析・研究し、勝敗は運ではなく人為によることを知り、勝利を得るための指針を理論化して、本書で後世に残そうとした。
https://ja.wikipedia.org/wiki/孫子_(書物)

原本はもちろん漢語で書かれているのですが、現在は翻訳版どころか、漫画版も出ており、結構な人気ぶりが伺える人気古典の一つです。内容自体は兵法、要するに戦い方の本なのですが、日常生活に活かせそうな人生訓的な内容も多く、それが人気を博している理由のようです。
私も孫子の金言に預かろうと読んでみたのですが、確かに戦い方というのがかなり理論化されており、その戦いというのを人生や日常生活として考えてみると、人生訓として得るものも多い、といった印象を受けました。

準備が大事

しかしながら、孫子を読んで私が最も強い印象を受けたのは、「準備の重要さを強く説いている」という点です。読み始める前は、てっきり「どう戦うか」といった話が大半を占めているかと思っておりましたが、実際に読んでみるとその戦にあたって、地形の下見や陣取りの方法、将軍の配置や彼ら各人の性格の把握、果ては自国の情勢をどう保って戦に臨むかという点まで、かなり広範囲にわたって事前準備の話が展開されています。戦というのは兵同士が戦う瞬間に注目がいきがちですが、孫子は「戦う前から勝敗は決まっている」とまで言い切っています。

「戦う前から勝敗は決まっている」というのは、転職活動にも当てはまる事が多いです。例えば、転職活動と言えば書類選考や面接といったフェーズがありますが、どれだけしっかりと書類を作るか、そして受ける企業の事をどれだけしっかりと調べたか、面接の質疑応答の訓練をどれだけするか、そこで面接の勝敗が決まると言えます。当日に脳みそフル回転させる事も勿論必要ですが、事前に十分な用意をしておく方が何倍も効果的であるという事は、面接を経験した事のある方であれば、同意して頂ける事でしょう。

平成最後の1月を迎えるにあたって

「準備が大切」という事は一見して、至極当然、当たり前の事であり、特段変わった事ではありません。しかし、その当然をこの一年どれだけ出来たのか、私なりに振り返ってみました。

…あまり出来ていませんね。そして、用意した時としなかった時とを比較すると、やはり戦で言う勝利と敗北くらいの差が生まれている事も痛感しました。
年の瀬という事もありますので、来年はこの「意識しないレベルの当たり前を大事にする事」を一年の目標として2019年を迎えたいと思います。

今年もリーベルのコラムをご愛読いただきましてありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。
どうぞ、よいお年をお迎えください。

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