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コラム:転職の技術

第872章

ネットワークエンジニアのキャリアについて(前編)

— ネットワークエンジニア経験を持つエージェントからのメッセージ —

2018年12月7日

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ネットワークエンジニアのキャリアはどのようなものがあるのでしょうか。

技術の発展もめまぐるしい中、業界のニーズはどうなっているのか、今後求められるスキルは何なのかと言ったお声も多く頂きますし、私自身がもともとネットワークエンジニアとしてキャリアをスタートさせていることもあり、今までの経験やエージェントとしての経験、企業から直接伺っているニーズなどを踏まえて全体像を示していきたいと思います。

ネットワークエンジニアの需要は?

まず、一言にネットワークエンジニアと言ってもLANとWANに分かれる点はこちらの記事の通りでもありますし、ネットワークを構築する上で必要なネットワーク機器というと、中でもCiscoの需要が高い点はここ数年あまり変化はありません。
一方で、数年前に比べ「ネットワークだけ」であると、ニーズは年々減ってきていると言えます。これはネットワーク仮想化然り、クラウドが台頭してきたからだということは言うまでもありません。
さらに、ネットワークの中でも通信:WAN・通信キャリア回線などの経験者は、非常に貴重ではあるのですが、通信キャリアに閉じられた知見のため求人数としては少ない、というのも実情です。

これらを前提とした上で、

  • ネットワークエンジニアとしてのキャリアはどのようなものがあるのか
  • ネットワークエンジニアの、その先のキャリアとしてはどのような可能性があるのか

という大きく二通りに分けて説明していきたいと思います。

ネットワークエンジニアのキャリア分類

ネットワークエンジニアのキャリアと一言で言っても、業種や業界により求められるスキルやポイントが異なるため、今回は以下3種類に大別します。

  1. NIer/SIer
  2. 事業会社
  3. コンサルティングファーム(コンサルタント)

この中で、ネットワークエンジニアとして最も素直なキャリアは(1)のNIer/SIerで、皆様がネットワークエンジニアとして想像するのもここなのではないかと思いますが、ひとつずつ詳細に説明いたします。

(1) NIer/SIerにおけるネットワークエンジニアとは

企業からのニーズとしても最も多く、現在ネットワークエンジニアの方が転職という形で挑戦した場合、内定確度としても最も高いのはこの(1)のキャリアになるでしょう。顧客のニーズに合わせてネットワークの設計構築等をすることになるのが一般的ですが、この(1)の中でもさらに以下3パターンのキャリアが存在します。

  1. ① 技術を極めていく道
  2. ② マネジメント、PM等を目指す道
  3. ③ ネットワークエンジニアとしてだけでなく、インフラエンジニアとしてキャリアを広げていく道

後に示す(2)事業会社や(3)コンサルティングファームのキャリアでも①から③のキャリアは歩めますが、この中で①「技術を極める」ということを最も実現しやすいのは間違いなくNIer/SIerです。
さらに補足として、特に技術を極めたいという志向の場合には、ご年齢等にもよりますが、要件定義など上流経験を積んでいなくても挑戦可能な企業もある、というのは覚えておくと良いでしょう。
ただし、特に「大手プライムのSIer」などを目指す場合には、マネジメント経験の有無を見られますし、その規模や人数などもポイントになってきます。
さらに、プライムSIerにいらっしゃる(これから入りたい)方は②のPMを志す方が多く、企業としても将来的にはPMになってくれる方を求めているというのは事実としてあります。

そのため「まずは技術を深めた上で、将来的にはPMを目指したい」という方が多いキャリア、とも言えます。Ciscoの代表資格で表すのであれば、CCNA保持者はもちろん、CCNP、CCIE保持者などが在籍することも多く、上位資格保持者の方が希望されることが多いのもこのキャリアになることでしょう。

③のインフラエンジニアとしてキャリアを広げていく、ということに関しては、本コラム後半にて詳細に説明します。

(2) 事業会社におけるネットワークエンジニアとは

次に事業会社におけるネットワークエンジニアです。現在ネットワークエンジニアとして活躍されている方が次のキャリア、転職先として希望されることが最も多いのはこの事業会社です。「今まで他社のネットワークを見てきたから、今度は自社のネットワークを最後まで面倒見たい」というのが最も多い理由です。

ただし、事業会社でのネットワークエンジニアのニーズは3通りのキャリアの中で最も少なく、そしてハードルが高いです。なぜなら、既に自社で人員を抱えていること、また技術的に深いところなどはビジネスパートナーとしてそれこそ(1)のNIer/SIerの方々がいるため「間に合っている」という場合が多いからです。

さらに、事業会社と言っても例えば自販機メーカーやアパレル企業などの自社で製品やサービスを持っている企業と、ECサイトを自社で運営しているようなWeb系企業では大きくニーズが異なります。いずれの場合でも、インフラよりもアプリ側のニーズの方が高いというのは事実としてありますが、後者のWeb系企業、中でも大手の場合にはネットワークエンジニアのニーズも変わらずあります。
というのは大手Web系企業の場合には特に、自社内製でプライベートクラウドを持っている場合が多く、そこでオンプレミスでの経験も生かせる場面があるためです。

もちろんAWSやAzure,GCPといったパブリッククラウドも並行して導入しているのが普通ですので、クラウド知見などは求められるのですが、全てをクラウドに置き換えられているかというと、金額等の兼ね合いもありそうではない企業も多く存在します。(ベンチャー企業などですと規模にもよりますが最初からクラウドオンリーと言う企業も多いです)

ただいずれにしても、ネットワークだけでなくサーバーはもちろん、先述したクラウド知見なども求めてくる事が多いことと、加えて(1)のようなNIerの方などをマネジメントする必要があることから相応のマネジメント経験や要件定義以上の提案フェーズまで関わられて来たか、という視点でも見られます。

さらに細かく言えば、商用NWを経験してきたのか、社内NWを経験してきたのかでもキャリアは分かれます。
「自社NWでなくて商用の外部NWを見たい」と思っても、商用の場合には今まで商用NWを経験してきたか、経験してきた規模感やスキルが合致しているかと言った点もポイントになります。
どちらかというと商用NWを希望される方が多いですが、選考ハードルとしては商用NWの方が高いというのも事実としてあります。

これらの理由から採用ハードルも高いわけですが、さらに、ネットワークエンジニアとしての「技術力」を伸ばしていけるかどうか、という点に関しても(もちろん企業やポジションによりますが)「△」ではあります。

事業会社の場合には、どうしても「自社のサービス、製品ありき」のため、最新技術を取り入れたり、技術を極めていくという思考が優先ではなく、「如何にサービスを良くするか、安定稼働させるか、そのためのネットワークである」という思考にならなければならないため、技術はあくまで二の次だからです。

一方で、安定稼働という関係上、トラブルシューティングの経験があるかどうか、障害対応を緊急時には一人でハンドリングできるか、という点は重要なポイントになりますし、それらの経験は重宝されます。意外かもしれませんが運用保守の経験が無いと逆に難しいのです。

このように「意外に泥臭い業務もある」と言う点は押さえておかなければなりません。「事業会社がいい」と希望される方については、このような点も理解の上受けられることをお勧めしたく少し詳細に説明させて頂きました。

(3) コンサルティングファームにおけるネットワーク経験者のニーズとは

コンサルティングファームにおいても、ネットワークエンジニアを経験され、「もっと上流から、顧客に提案する立場から入り込みたい。顧客の課題解決をしたい」という方のニーズは一定数ございます。
※ただし、コンサルの場合にも全体としてはアプリケーション経験者の方がニーズが高いというのは事実としてあります。

さらに、ネットワークだけではニーズが減っている点は変わりません。特にコンサルの場合には全体を把握した上で提案できなければならないため、ネットワークだけとなると視野もコンサル範囲も狭くなってしまうためです。昨今では特にクラウドに関するニーズは高く、やはり「インフラエンジニア」として広い経験を見られると言う点は押さえておくと良いでしょう。

またあくまでコンサルタントになるため、技術を極めて行きたい、と言う思考がある場合にはお勧めしません。コンサルタントとして必要な折衝力やドキュメント力、そして思考・経験として提案フェーズなどに関わってきたか、関わりたいと思われているかということが重要になります。

求められるスキルが多いように感じますが、ネットワークエンジニアとしての経験で言えば、またCiscoの代表資格で表すとすれば「CCNA」レベルで十分であるとも言えます。
もちろん上位資格であるCCNPやCCIEなどを持っていればそれに越したことはありませんが、上位資格保持者であれば「もっと技術を伸ばしたい」というような思いになる場合が多い((1)のNIer/SIerを希望される方が多い)ですし、コンサルタントの場合、手を動かす機会は減りますし、極端な話全く手を動かせなくても成果を出すことは可能です。

「一定の技術は積んだからもう手を動かさなくて良い」という思考の方でもチャンスがありますし、むしろそのような思考であり、強みとして折衝力などをお持ちの方であれば可能性があるということです。

さて、ネットワークエンジニアのキャリアとして大きく3通り説明して参りましたが、いかがでしたでしょうか。ネットワークエンジニアの需要が減っている、というような点も含めて説明させていただいたため、「え、ニーズとしてはアプリケーションの方が多いと言われるし、じゃあネットワークエンジニアとしての次のキャリアはどうなの?」「クラウドとかサーバーとか業務で経験して無いと今後厳しいの?」というような思いを持たれた方もいらっしゃったかもしれません。

そこで次に、ネットワークエンジニアの、その先のキャリアとしてはどのような可能性があるのかという点について追っていきたいと思います。(後編に続く

<高田 祥>

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