COLUMN
コラム:転職の技術
第446章
2010/03/21

個人事業主のリスク

あるベンチャーの社長さんが次のようなことを言っていました。

「景気の良い時は収入を良くするために個人事業主となり、景気が悪くなったら社員になりたいというのは虫が良すぎる。よって弊社は個人事業主になった方は採用しない。」

IT業界のエンジニアには個人事業主として活躍されている方が多くいます。腕一本で生計を立てていくというのはカッコ良い部分もありますがリスクも多くあります。

仕事がいつ切れるかもしれないリスクがあることは大部分の方は理解しています。派遣よりもさらに簡単に仕事がなくなるリスクがあります。その分単価が高いのです。しかし、リスクはそれだけではありません。仕事を任される領域も違うのです。

まず一般的に、リーダとして活躍する場が与えられることはまれです。担当レベルの仕事が多くなります。また、仕事も色々なプロジェクトに短期間の参加であったりと業務の一貫性がなくなります。それにより業務知識の一貫性がなくなります。

このことにあまり危機感を持たず個人事業主をやっている方が多くいます。数年の個人事業主を経て、再度正社員で安定した生活をしようと転職活動をした時にはじめてこの問題に気がつきます。

30歳過ぎでリーダ経験がないことはキャリアの大きな弱さになります。また、個人事業主をやっていたということで組織人として適さないのではという判断されてしまうのも大きな問題です。個人事業主で見掛け上大きな収入を得られるということ引き換えに大きなキャリア上のリスクを背負うということを良く理解しておきましょう。

<コンサルタント T.I>

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