
IT業界の職種というと「ITコンサル」や「SE」を連想する人が多いと思います。ただ、IT業界の職種にはそれだけではなく、意外と業界経験者でも知らない職種もあるので今回は2つの職種をご紹介したいと思います。SEを辞めようかな…と考えている方は、以下の選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?
監査人
昨今は法令順守が厳しくとわれる時代であり、1つの間違いが企業価値を大きく損ねるリスクがあります。それをできるだけ防ぐため、社内だけではなく外部の目でもチェックや評価をしてもらうのが外部監査です。監査というと会計監査を連想する人が多いと思いますが、ERPシステムや決算・会計システムの利用度が高まっている現在はIT監査人やシステム監査人の出番が増えています。
財務報告に影響するシステムの信頼性に問題はないか、企業の情報システムの信頼性や安全性に問題はないかなど評価するのがIT監査人やシステム監査人ですので、システム開発経験のある元SEが活躍している職種です。
公認情報システム監査人(CISA)という国際資格もあり、自分個人にプロとしてのスキルと経験が付く職種ですので、士業に近い形のキャリアを築くことができます。外部監査人として様々なクライアントの監査を経験した後に、企業内部の内部監査人として腰を据えて活躍するという選択肢もある職種ですので、興味がある方は私にご相談ください。
・参考…IT監査
https://www.liber.co.jp/it-career-laboratory/ita/
プライバシーコンサルタント
テクノロジーの進化により便利な世の中になっていますが、便利と比例してCookieやリスティングや位置情報など、インターネット上で自分個人のデータを取られているなと感じている方は多いのではないでしょうか?
プライバシーとは一般的に「他人に知られたくない情報」を指します。昨今、企業がグローバルでビジネスを展開したり、デジタルサービスを展開する場合には、個人情報やプライバシー保護の機運が高まっていることから、法規制も含めて対応しなければなりません。
日本の個人情報保護法、EUのGDPR、中国のサイバーセキュリティ法など、グローバルでサービスを展開するには、世界各国のプライバシー保護規制などに対応しなければならないために専門的な知識が必要になります。ここで活躍しているのがプライバシーコンサルタントです。
法規制の領域については弁護士が専門性を発揮しますが、プライバシーを守るための情報セキュリティの実装や対応は弁護士の専門外です。そこで活躍するのがデータ保護や情報セキュリティに強みのあるエンジニアです。
エンジニアといってもシステム開発をするわけではなく、プライバシーデータの利活用の際のリスク評価や匿名化などの要件定義やその対応支援であったり、プライバシー管理ツールの導入支援やサポートなどが代表的な業務になります。
まだまだ黎明期の職種ですが、AIの活用が進む中でAI倫理などもキーワードとして出てきていますので、今後ニーズが高まる可能性のある職種かもしれません。こちらも興味がある方は私にご相談くださいませ。