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第1098章
2022/12/02

転職での応募には2段階ある!「応募経路を決める応募」って知ってました?

以前、以下のコラムを書かせて頂きました。
第1031章: ちょっと待った! SNS返信、それ「応募」です。

では、「セミナーに参加するのは?」というと、これも立派な応募です。
復習ですが「応募=人事システムに登録されること」です。

「え、応募って、”さぁ応募するぞ!”と決めてから書類を提出することじゃないの?」と普通は思われますよね。
そうです、”正式応募”はまさにそれです。
ただし、「応募経路を決める応募」はそう思い立つよりもはるか昔に決まっていることがあるのです。
「応募経路を決める?何それ?」と思われると思いますが、転職活動においてここを理解せず痛い目を見ている方が多いため、改めて今回はこの「2段階の応募」について追っていきます。

1. 復習:応募方法は3通り

まず企業への応募の方法は3通りです。
A.企業への直応募
B.知り合い経由での応募(リファラル)
C.エージェント経由での応募
どこ経由で応募するかは自由ですが、「誰と一緒に転職活動を進めるか」で決めるべきです。
そして中途採用においては、一度応募してしまうと二度と応募出来ない可能性がある、というのは私も面談で再三皆様に申し上げております。
※主題から逸れるため詳細は省きますが、厳密には1年以上経てば”再応募は”可能な場合が多いです。ただし一度面接でお見送りになった企業に再応募で受かる率は極端に下がります。

この応募方法については理解されている方がほとんどかと思いますが、問題は次の「応募経路」の決まり方です。

2. 応募1段階目:「応募経路」はこの時に確定してしまっている!

セミナーに参加するのは「応募」であり、「応募=人事システムに登録されること」と冒頭で記載しましたが、ここで「応募」と言っているのがまさに「1段階目の応募」です。
「まだ迷っている段階での初手のアポにより、正式に応募したい時にどこ経由で応募するかが決まってしまっている」ということです。

具体例で見てみましょう。
今が2022年12月だとします。
実際に書類を企業に提出し応募したいのは2023年4月だとしましょう。
今(2022年12月)以下a~fのパターンで企業とアポを取った場合には、正式応募時にはどこ経由で応募になるか分かりますか?

a. Wantedlyなどで会社主催のセミナーに参加した
b. LinkedInで「弊社と面談しないか?」と企業から直でメッセージがあり返信した
c. ビズリーチにて企業からのカジュアル面談打診のダイレクトスカウトに返信した
d. Twitterで「カジュアル面談をやらないか」とDMが来たため返信した
e. 転職相談した友人から「だったらうちの人事と話さないか?」と言われて面談した
f. 「この企業はカジュアル面談をやってくれるよ」とエージェントXから言われ申し込んだ

皆様からすると全て「正式に応募したつもりはない」ですよね。なんなら返信しただけで実際に面談はしていないかもしれません。
ただし、既に「応募経路」は確定しています。
返信した時点で人事システムに個人情報が登録されているためです。

a~fで確定した応募経路は以下です。
a.は「A(企業への直応募)」
b.は「A(企業への直応募)」
c.は「A(企業への直応募)」
d.は「A(企業への直応募)」
e.は「B(知り合い経由での応募)」
f.は「C(エージェント経由での応募)」

a~fどのパターンも「軽い気持ち」で返信・参加していると思いますし、情報収集のつもりだったと思いますが、2023年4月に「正式に応募したい」と思った時にa~dの場合にはもう知り合い経由やエージェント経由では応募出来ません。
eの場合には友人と一緒に進めるのが確定しています。
fの場合には「そのエージェントX経由」で応募が確定している(逆に直応募は出来ない)ということです。

エージェントの立場で言えば、a~eで応募経路が確定してしまっている時には、「2023年4月になった際に私のサポートを受けて受けたいと思ってももうサポートが出来ない」ということとなります。

3. 応募2段階目:「さぁ受けるぞ!」と実際に応募する

「情報収集は終えて受けたい企業も決まった。ただ実際に一人で受けるのは不安だし書類添削とかして欲しい、面接も久々だからお作法を教わりたいな」
普通の方はこう思うのではないでしょうか。
この「受かるためのサポート」が出来るのもエージェントではありますが、先述のa~e経由で今アポを取ってしまっている方は、残念ながら2023年4月段階で私はサポートすることは出来ない可能性が高いです。
応募経路は確定してしまっているためです。
※エージェントと企業との「契約」でそのように決まっているためです。基本的に1年、短くて半年は、応募経路は確定してしまいます。

またfの場合であっても注意点があります。
「カジュアル面談は先に紹介してくれたエージェントX経由で受けたけど、応募はエージェントY経由が良いな。あっちの方が親身だったし業界にも詳しいし、信頼出来るし」と思っても「応募経路はエージェントX経由と決まってしまっているためエージェントY経由では(2段階目の)応募が出来ない」ということになります。

4. まとめ

つまり「正式に応募したつもりはない最初に企業とアポを取る手段」が重要ということです。
最初にアポを取る際に安易に決めてしまったせいで、自分が応募したいと思った経路で応募が出来ない、ということも起こり得るということです。
逆に言えば企業もエージェントも、「自分から応募して欲しい」と思うものなため、「カジュアル面談」や「セミナー」「ダイレクトスカウト」などを実施するわけです。

もちろん直で受けることは問題ありませんし、エージェントのサポートが不要で、個人の実力のみで良いキャリアを築く方も大勢います。
エージェントありきで転職活動をする必要はありません。
ただ「初手を安易に動いたせいで、転職活動という孤独な闘いを自分一人で挑むしかなくなった」ということにならないように、「企業とアポを取る1段階目の応募を理解」して行動して欲しいと思い書かせて頂きました。これから転職活動を始める方はぜひ参考にして下さい。

<ジャパ>

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