転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

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アビームコンサルティング株式会社

A.Aさん

20代で本命のコンサルティング会社の内定を獲得
大切なのは、短期間で“戦略的に”実績を作ること

プロフィール
東京都出身。都内有名私立大学理工学部の大学院を修了後、ITベンチャーに入社し、社内システムの開発に携わる。結婚し、夫の勤務地である地方に居住することに伴い、地場の大手企業に転職。運輸や不動産、旅行業、小売業などグループ会社のIT化をリードする。夫が東京の企業に転職するのを機に、自身も転職活動に従事。アビームコンサルティングへの転職を果たした。
3年で一人前の人材になる——。そう決意し、大学院の同級生が大手志向の中、最短距離で成長できるITベンチャーに就職する道をあえて選んだ。
優秀なプログラマーに囲まれる環境の中、的確にユーザーニーズを捉えることや社内の調整、段取りを整える役割にこそ、自身のバリューがあることに気づいた。
結婚後、地方に住むことになり、地場の大手グループ企業に転職。全体や各社の要望、課題に応じた最適なITシステムの選定や導入に尽力。大企業でも数々の実績を積む。
そして、夫と今後のキャリアを話し合い、帰京することを決断。リーベルと転職活動を推し進め、アビームコンサルティングの内定を勝ち取った。
結婚、転居、そして帰京。ライフイベントに応じて柔軟にキャリアを変えつつ、なぜ20代で大手コンサルティング会社に転職できたのか。自身のバリューを戦略的に高め、求めるキャリアを切り拓いていくための秘訣を聞いた。

技術も段取りもできるバリューを発揮

大学で情報工学を学び、大学院では認知症診断などに役立つ嗅覚検知の新システムの研究に力を注ぎ、論文の執筆や発表なども経験。同級生が大手企業の研究部門などを目指す中、自身が下した決断は、ITベンチャーへの就職だった。

—— なぜ、ITベンチャーを選んだのですか?

Aさん:3年で一人前の人材になること。これが社会人になる上での私の目標でした。外資、大手、ベンチャーのインターンシップを体験し、その目標を一番実現しやすいと思ったのが、新人でも要件定義から開発、実装、テストまで一通り経験できるITベンチャーだったのです。インターンシップの時に、仕事を自分のペースで進めてしまいがちで、付いて来られない人にも目を向けるべきと注意されたこともきっかけです。短期間で成長するためには、そうした欠点を瞬間的に見抜かれ、修正してもらえる環境が必要。そう考えて、インターンシップ先のITベンチャーにそのまま就職することを決めました。

—— そのITベンチャーではどのような仕事を?

Aさん:入社早々、社内の勤怠システムの開発をメインプログラマーとして担当。ただ、リリースした瞬間、物凄い数の改修要望が全社員から殺到したのです。社員は皆、技術力が高く、少しでもシステムを良くしたい思いも強い。いわば初めてのリリースで受けた洗礼です。上司と相談しながら優先順位を付け、できるだけ要望に沿うように改修に努めました。その後も社内向けの予算管理システムの開発を担当し、スケジュール管理、要件のすり合わせ、開発、会議の進行など、全工程に携わりました。

—— エンジニアとしての成長を実感する日々だったのでは?

Aさん:確かに短期間で伸びている実感はあったのですが、それと同時に、入社後約1年で、早くもエンジニアとしての限界も感じ始めていました。同期の私以外のエンジニアは全員プログラミングが大好きで、プライベートで勉強会に行ったり、自作のソフトを開発する筋金入りのプログラマー。作業は凄く速いし、コードも整理され、非常に美しいのです。それに比べ、私のコードは足元にも及ばない。同期には逆立ちしても太刀打ちできないことに気づかされてしまったのです。
ただし、その天才プログラマーたちは、仕事の優先順位付けや段取りがとても苦手。逆に私は得意だったので、仕事のやり方を整理してあげたり、社内での交渉、調整、会議の進行などに注力。技術もわかるし、段取りもできる人材としてバリューを発揮する方向に舵を切り、実績を重ねていきました。自社唯一の情報システム部員として、約200名の社員のヘルプデスクも担当し、PCの不具合対応から社内インフラ管理まで、幅広い業務を独学で行っていったのです。

—— ベンチャーには2年弱在籍し、退職されました。

Aさん:結婚し、夫が地方の会社に勤めていたため、引っ越ししたのが退職の理由です。しかし、地場のIT企業の求人は極端に少なく、転職活動は難航。参加した就職イベントで、数多くのグループ会社を傘下に持つ地場の大手企業の経営企画部にあるIT部門に応募し、何とか職を得ました。ただ、グループの従業員数が1万人近くの規模なのに、本社のIT部門の専属は私を入れて僅か3名。ITの優先度が高くない現状で、どう自分のバリューを発揮すべきか、そこから格闘していく日々が続くのです。

夫婦で話し合い、東京での転職へ

転職した大手企業は、前職のベンチャーとは全く異なる文化。ITの活用を啓蒙し、推進していくことが、課せられた役割だった。結果、グループ各社でIT化が加速的に進み、最終的にはAIやRPA(業務の自動化)の導入も実現。企業体質を大きく変えることに成功した。

—— IT化で後れを取る大手企業の改革は大変だったのでは?

Aさん:IT部門なのに紙での申請が多く、最初の仕事は大量の書類に印鑑を押したり、ファイリングすること。まずはIT関連の申請書を電子化することから始めました。その後はグループ全体や各社のITに関することは私が相談窓口になり、システムの要件定義から開発業者の選定、管理などを担当。ITの活用意向がグループ全体に広まり、導入を図りたい各社から相談が舞い込む機会が格段に増えていったのです。
私がリード役となり、様々なシステム化を実現し、AIチャットボットを調査、選定して導入したり、RPA製品を調査、選定して導入を図るなど、最新技術の活用も推進。本社のIT部門は私が入社して2年以上を経て20人体制になり、IT化に大きく舵を切っている企業として、社内外で話題になるほど、改革は進んでいったのです。

—— 大手とベンチャーでは仕事のやり方も違います。

Aさん:各社、各部署のキーマンを見つけ出して事前に話を通しておくこと、報告する順番を間違えないこと、各キーマンが攻めタイプか守りタイプかを見極め、攻めタイプなら攻めのワードで説得するなど、大きな組織を動かすための方法を数多く学ぶことができました。巨大な企業グループで、どうすれば波風を立てず、様々な部署にも迷惑をかけずにシステムをスムーズに入れていくか。そのやり方が身に付いたことは大きな収穫です。

—— その大手でのキャリアも2年半で終止符を打ちました。

Aさん:夫が転職に関心を持ち始め、私の今後のキャリアも含めて夫婦で相談した結果、東京に戻って働く方が良いという結論に達しました。夫が転職活動を始めたことを受けて、私も転職サイトに登録し、本格的に転職活動を始めたのです。

—— 転職活動の経緯を教えてください。

Aさん:地方の自宅から電話面談で東京のいくつかの人材紹介エージェントと話し合って、候補企業の求人を複数紹介していただきました。しかし、その求人がことごとく私の希望に合っていなかったのです。あれだけ話し合ったのに、なぜミスマッチな候補ばかりなのか。エージェントに対して疑念を持ち、困っていたところ、状況を変えたのは一通のスカウトメールでした。それはリーベルからのもので、テンプレートのようなメールが多い中、一つだけ異彩を放つ長文のメール。一読して、これほど私のレジュメを読み込み、一つひとつにコメントを返す人がいること自体に、正直驚きました。このキャリアコンサルタントであれば、今までとは違った対応が期待できるかもしれない。そう思って、早速支援を依頼することにしたのです。

この人たちとぜひ働きたいと思えた瞬間

もう一度技術を極めてみるか。あるいは他の知識やスキルを身に付けていくか。将来的な出産を考え、育児をしながら働きやすい職場を選ぶべきではないか。再び東京で働く前に、次々と脳裏に浮かぶ疑問や不安。リーベルの担当者はそうした難題の相談にも乗った。

—— リーベルにはどのような相談をされましたか?

Aさん:今後のキャリアの方向性で正直悩んでいたので、率直に相談しました。技術を極めることは、他の能力の高い技術者に任せた方が効率的だから、私はやらない方がいいと思っていましたが、リーベルの担当者に、「結局自分がやりたいかどうかが大事」と言われ、その通りだと。改めて自分の心に問いかけ、「別にやりたいわけではない」と、選択肢から消すことができたのは大きかったです。
また、育児のことを考えて、残業が少なく、ゆとりを持った働き方ができる職場に就くべきだと思っていましたが、それも担当者に「育児がまだ数年先の話なら、その時に改めて考えればいいこと。今は力を付けることを優先し、ライフイベントに合わせていつでも転職できる価値のある人材になっていければいいのでは」と助言され、それも一理あると。答えるのが難しい問題にも、しっかりと打ち返していただけたことで、考えを整理できました。

—— 最終的にどのような会社に応募を?

Aさん:最初に出していただいた求人票は約100社。私は数ある選択肢から自分なりの基準で絞り込んでいくのが好きなタイプなので、多めの求人票は有難かったです。そして、絞り込んだ結果応募したのは、本格的なコンサル会社、監査法人のアドバイザリー部門、SIer寄りのコンサル会社、SIerの4社。どのジャンルの会社が自分に向いているか、まだ決めかねていたので、面接を受けてから判断することにしました。

—— 面接を受けた上でのアビームコンサルティングの印象はどうでしたか?

Aさん:緊張していたせいか、自分が伝えたかったことを面接官にうまく説明できず。答え方としては不十分だったかもしれません。しかし、面接官が私の言ったことを汲み取り、「つまり、こういうことでは?」と解釈して返していただき、それが的を射ていて、スマートで、とても好印象だったのです。アビームコンサルティングはリアルパートナーを標榜し、顧客が何を考えているかを常日頃から意識して案件を進めているとは聞いていましたが、そうした姿勢の一端が図らずも垣間見えた瞬間でした。その面接官によって、私の中でアビームコンサルティングへの好感度が非常に高くなり、ぜひこの人たちと働きたいと思うようになったのです。

—— そのアビームコンサルティングから内定を獲得。ご自身の何が評価されたと思いますか?

Aさん:ベンチャーと大企業という全く異なるスタイルの仕事を数多く経験してきたことは評価されたと思います。アビームコンサルティングの顧客である日本の大手企業の文化を理解し、さらにベンチャー特有のスピード感で仕事をこなせるのが私の人材価値であり、これなら期待できそうだと考えていただけたのではないでしょうか。
もう一つは、想定される質問に対し、コンサルティング会社の面接官の納得を得られるような、ロジックの通った返答を予め考えてから臨んだこと。きれいにロジックを通す言い回しはリーベルの面接練習でも徹底的に鍛えられました。こうしてコンサル対策を事前にしっかり行えたことが内定につながった要因の一つです。

大切なのは、戦略的に実績を積み重ねること

内定は監査法人のアドバイザリー部門からも取得した。2社のうちどちらに進むか悩んだが、最後はアビームコンサルティングを選択した。決め手は何だったのだろうか。そして、大手のコンサルティング会社2社から内定を得た秘訣は何か。

—— 2社のコンサルティング会社の間で気持ちは揺れたのでは?

Aさん:監査法人の方は、勤務時間が少し短く、残業も少ないことから、働きやすさでは魅力的。将来的に出産や育児を行う場合でも、柔軟に対応できそうでした。ただ、戦略立案や業務改革など上位レイヤーの仕事がメインになり、手を動かす機会が少なくなる点がきがかりでした。一方、アビームコンサルティングは新たな技術を覚えたり、システム構築に携わる機会もあります。私はまだ20代で年齢が若く、手を動かす修行もまだ必要。加えて、面接でのスマートな対応も印象に残っており、やはり本命はこの会社だと確信し、アビームコンサルティングに行くことに決めたのです。

—— 転職が上手くいった要因は何だと思いますか?

Aさん:私は社会人1年目から、いかに早く実績を作っていくかにこだわって仕事に打ち込んできました。一つひとつのプロジェクトも単にこなすのではなく、どのような結果を出せば自分のキャリアにとって良いかを常に意識していました。例えば、大手企業ではITに関心の薄い文化の中で、いかに啓蒙して浸透させていくかを考え、結果的にIT部門の規模を大きくし、最新技術の導入にも舵を切るほど、ITへの意識が高い企業に変革することに成功。ただ実績の数を増やすのではなく、こうして意味のある実績を戦略的に積み重ねていったことが、面接でのアピールポイントになり、評価につながったと思います。

—— では、転職成功者として、アドバイスをお願いします。

Aさん:私は一つの会社に勤め続けることにこだわる必要はないと考えています。もちろん働いている会社が好きで、ずっと尽くしていきたいというのであれば話は別です。けれども、そんな気持ちがなく、単に働いているだけなのであれば、もっと楽しいと思える仕事を外に求めて飛び出していく選択も、今は取りやすくなっている時代です。結婚したり、子どもが生まれたりして、ライフステージが変わったら、その時に働きやすい仕事を選ぶのも一つの手。そうした時、思った通りの転職ができる人材になるためにも、戦略的に実績を積んでいくことは大切です。

—— 戦略的に実績を作っていくことは非常に参考になる考え方だと思います。ありがとうございました。

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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