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第1254章
2026/02/27

裁量労働制の見直しと働き方改革

先日、首相の施政方針演説で裁量労働制の見直しの検討が表明されました。自由な働き方ができると賛同する人と、働かせ放題だと批判する人がいて賛否が分かれていますが、これについてあなたはどう考えますか?

労働者の目線でみた場合

結局のところ、どちらが正解ということはありません。

裁量労働制がマッチする職種とそうでない職種がありますし、同じ職種でも個人のライフステージによって裁量労働制がマッチする場合とそうでない場合があります。

例えは、仕事の結果が定量的で数値で出るのであれば、自分のタスクをこなしてしまえば裁量労働制では短時間で仕事を終わらせることができるメリットもあり、自由な時間が増える場合があります。

一方で、仕事の成果が定量的に評価しにくい職種や、自分1人では進捗のコントロールが難しい職種では、裁量労働制はマッチしない場合があり、みなし労働時間を超過しても労使協定によって定められた内容に則り、残業代の支給が発生しない場合があります。

まず考える必要があるのは、自分の職種が裁量労働制とマッチするかどうかを考えることです。その上で、同業他社の求人などとも比較して、今の自分にとっては何がマッチするのかを考えて企業や職種を選択する必要があります。

今はとにかくスキルアップが優先で、スキルと経験を早く付けて、残業もガンガンして残業代を稼いでいきたいという人は、裁量労働制ではない企業の方がマッチする場合がありますし、子育て中や家族の介護など日中帯に仕事以外にやるべきことがある人は、裁量労働制で自由な時間に仕事ができる方がマッチする場合があります。

先程も記載した通り、同じ人・同じ職種でも、ライフステージの変化で裁量労働制がマッチする場合とそうでない場合があります。

企業側の目線でみた場合

結局のところ、何か1つの制度ではなく、裁量労働制も固定労働時間制も、出社もリモートワークも、数多くの選択肢がある企業が選ばれやすい傾向があります。

企業の採用担当の方は実感されていると思いますが、今は労働者側の方が強い市場です。採用したいけど応募が来ない、内定を出しても辞退されると悩まれている企業も多いのではないでしょうか。今は労働者の方に多くの選択権がありますので、まずは現在のこの市場を理解する必要があります。

企業にとって複数の制度を用意することはとても大変です。異なる制度を利用している社員同士の間に摩擦ができない様にしなければなりませんし、働き方の違う社員をマネジメントするのも大変です。これが大変ということで、全社員平等に制度を1つにして運用するという方針を取る企業もありますが、結果、その方針によって採用ができない場合や、退職者が出てしまうなどの悪循環に陥る危険性もあります。

転職支援をしていますと、今はいかに個人個人の働き方に合わせていけるかも企業が選ばれる要素の1つになっていると感じます。裁量労働制を導入すれば人が集まる・人が辞めるという単純な話ではなく、労働者の目線で柔軟に制度を考えることができているか、そして自社はなぜその制度で運用しているのかを論理的に説明することができるか、現市場で労働者に選ばれる企業になるにはこの様な柔軟性と論理性が大切だと感じますし、大変であっても労働者の目線で丁寧に制度を考えている企業は、実際に転職活動をしている方に安心感を与えて選ばれている場合も目にします。

筆者 南條 充
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