COLUMN
コラム:転職の技術
第1231章
2025/09/12

面接官の気持ちを考える

面接は選考通過のためのコミュニケーションの場なので、普段の会話とは目的が異なります。コミュニケーションに自信がある人でも、いつも通り話したつもりなのになぜかお見送りになってしまった、ということがありますが、それは面接官の気持ちが想像できていない可能性があります。面接の質問には必ず意図があります。面接官の質問の意図を正しく理解し、的確に回答することが選考通過のカギです。

転職ならではの質問に対する回答が抽象的になりすぎている

よくあるケースは、自身の経験を問われた際は具体的に回答できるのに、転職ならではの質問になると抽象的になってしまうケースです。転職ならではの質問とは、転職理由や志望動機、キャリアプラン、リーダーとして心掛けていることなど、中々普段の生活では話さないテーマです。
コミュニケーションが得意な人は、何となく無難には回答できてしまうのですが、気付かないうちに誰でも言えるような教科書的な回答になっていないか、自分の実体験をもとにした回答になっているかは改めて振り返ってみましょう。面接官はその人ならではの気持ちを知りたいと思っていますので、抽象的な会話が続くとマイナスになってしまいます。

志望度の高さが伝わらない回答になっている

あとは、志望度の高さが伝わらない回答になってしまっているケースもあります。
例えば、「最近勉強している技術は何ですか?」と聞かれたときに、求人票と全く違う技術について熱心に語られてしまうと、面接官としては「うちの業務にはそんなに興味はないのかな?」と思います。面接官は、求人票の業務に関連する技術に対して、どれくらい興味があるかを知りたくて質問をしています。
また、逆質問の場も同じです。どの会社にも通用する質問や、制度面の質問ばかりされてしまうと、面接官の気持ちは動きません。それらの質問もしていただいて良いですが、それだけではなく、求人票の業務内容やサービスに関心を持った上での質問をすることができれば、「うちのことを調べて興味を持ってくれるんだな」とポジティブに受け取ってもらうことができます。

面接官の質問には全て意図があります。面接官が何を知りたいのかを想像して、その意図に沿ってどのように経験や希望を伝えるのかが大切です。コミュニケーションが得意な人は、その場で何となく打ち返してしまうこともあるのですが、そうではなく、質問の意図を理解した上での会話を心掛けることが選考通過のためのポイントです。

筆者 古川 珠里
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