プロフィール

理系大学の情報学部を卒業後、大手メーカーグループのSI会社に入社。その後、小規模のシステム会社に転職し、大手携帯電話会社に常駐してサービスの要件定義や設計を担当。さらに事業会社に転職し、ECサイトの運営やオンプレからAWSへの移行を担当。3回目の転職でリーベルの支援を受け、大手外資系コンサルティング会社へ。そして、今回、再度リーベルの支援を受け、NTTコムウェアに転職。

2度の転職で3社を渡り歩き、積み重ねた経験

新卒で入社したSI会社では、グループ会社から依頼されたシステム開発に携わる日々を送った。より上流工程で経験を積みたい。そう考えて、3年余りたったある日、転職する決断をした。

—— 新卒で入社したのは大手メーカー系SIerでした。

Yさん：大学で情報ネットワークを学び、その流れでIT業界で働こうと考え、入社したのがその会社です。最初はプログラミングやテストを中心に行い、徐々に詳細設計が中心となり、最後は要件定義まで担うようになりました。ですが、親会社やグループ会社から依頼されて参画するプロジェクトばかりで、基本的にはそうした会社から落ちてくる仕事がメインでした。3年余り経った頃、もっと上流工程で経験を積みたいと考え、最初の転職で移ったのが、小さなSI会社です。その会社では自分がやりたいと思う案件に手を挙げて携われるのが魅力でした。

—— そうした中、自ら選んだのが、大手携帯電話会社に常駐してその会社のエンジニアと一緒にシステム開発を進める案件ですね。

Yさん：新しいサービスのためのシステム開発を行う部署に配属され、サービス企画者と直接対話を重ねながら、「どういう風にシステムに落とし込むか」「こういう形なら実現できるのではないか」と調整や提案をしながら設計や要件定義を行うことがメイン業務でした。その設計を基に外部のベンダーコントロールを行いながら開発を進めるなど、上流工程を経験できたことは大きな収穫でしたね。ただ、4年以上勤めた頃、社長が会社を廃業することになり、転職を余儀なくされました。

—— その時はどのように転職活動を進めましたか。

Yさん：次はもう少しビジネスに踏み込んだ領域でシステム開発を経験したいと考え、転職エージェントの支援を受けて入社したのが、物販サービスを展開する会社です。ちょうどECサイトを構築してインターネット販売に力を入れていこうとしている時期で、ある程度システム構築や運用の知識、スキルを持っている人材を求めており、タイミングよく採用が決まったのです。開発を外部ベンダーに委託する中、私が培ってきたベンダーコントロールのノウハウを活かすことができ、最初から即戦力として会社に貢献できたと思っています。

—— その後はどのような業務を。

Yさん：コストや運用面を考慮してさまざまな改善の提案も行いました。その一つが、サーバーをオンプレからクラウドのAWSに移行することです。当時、クラウドはまだ世の中の企業に広がり始めた黎明期でしたが、大胆に完全移行プロジェクトを立ち上げ、構築やテスト、仕様調整、作業調整、協力会社のスケジュール管理業務を担当しました。この時、当時は最先端だったAWSに関するスキルやノウハウを積めたことがその後の自分のキャリアに大きく影響していったと思います。

リーベルの支援を受け、大手外資コンサルに転職

より上流工程を目指して転職し、さらなる転職によって事業会社でビジネスに近い領域でシステム開発も経験した。ただ、自分自身を変化・進化させていく歩みはそこで止まったわけではない。頭の中では次のキャリアアップの道を模索し始めていた。

—— 事業会社で経験を積む中、次のキャリアについても考えていましたか。

Yさん：実は、AWSへのリプレイスが進む中、私自身の業務が下流工程中心となり、再度、上流工程やリーダーの経験を積みたいと思うようになりました。そこで、局面を打開するため、再び転職活動に挑もうと考え、支援を依頼したのがリーベルです。数ある転職エージェントの中でリーベルを選んだのは、当時の会社の同僚がリーベルを通じて転職に成功しており、支援体制が優れていると推薦されたからです。

—— リーベルの支援はいかがでしたか。

Yさん：レジュメの添削が丁寧で、面接対策も想像以上に充実しており、前回の転職で支援を受けたエージェントに比べると、支援は明らかに手厚かったと思います。ただ、私は再度事業会社で働きたいと考えていましたが、その時は縁がなく、内定が出ない期間が続きました。そうした中、リーベルの担当者が提案したのが、大手外資系コンサルティング会社への応募です。面接は、「田舎で事業を行う」「都会で事業を行う」の2つのお題から1つを選び、15分間、どのように利益を出していくかをプレゼンするという、コンサルティングの資質を問うような内容でした。そんなユニークな面接でしたが、私は何とか乗り切り、内定を得ることができたのです。配属されるのは顧客のクラウド基盤のエンハンスを担い、構築や開発設計を行う部署であり、私のAWS関連の知識や経験が評価されたことも大きかったと思います。

—— 大手外資系コンサルティング会社ではどのような業務を。

Yさん：顧客のカウンターとなり、クラウド基盤を運用する中で、システムをよりよくしたり、事業に活用できるようにしたりするための提案資料を作り、提案が通れば設計し、構築することが主な業務でした。その後は顧客の販売管理システムや人事管理システムの開発プロジェクトにも参画し、設計や要件定義を担当しました。
ただ、その会社は参加するプロジェクトによって、チームで力を合わせて行うスタイルだったり、そうではなく、個人が責任をもってそれぞれ業務を請け負う形だったりして、全く異なるのが特徴。個人で請け負うプロジェクトになると、ハードな日々が続くことになり、その仕事のやり方には少し疑問を持っていたというのが正直なところです。

—— そんな仕事の環境の中、ご自身のライフステージにも変化が訪れます。

Yさん：はい。子供が生まれて家族構成が変わり、ワークライフバランスが重要な時期に差し掛かってきたのです。個人に過度な負荷がかかる業務のスタイルですと、家庭との両立が難しくなる場合もあります。そのため、家族とも相談して仕事を変えることを決め、私は4回目の転職に向けて活動を行う決意を固めたのです。

リーベルと共闘し、素手ではなく“武器”を持って立ち向かう

ライフステージの変化を受け、再度転職を試みることになった。ただ、転職活動といっても、今では色々なアプローチがある。そんな中、選択したのは、前回の転職活動と同じリーベルの支援を受けることだ。どのような判断があったのか。

—— 今回の転職活動はどのように進めましたか。

Yさん：まず、応募企業については、知り合いからの情報を基にNTTコムウェアが有望であると考えていました。事業内容やスケールの大きさもさることながら、チームとしてプロジェクトや業務を進めることを重視しており、私が求めている働き方に合致すると思ったからです。

—— 志望先が決まっているのであれば、企業のWebサイトから直接応募するという方法もあると思います。なぜ、リーベルの支援を選んだのでしょうか。

Yさん：ひと言でいうと、直接の応募はうまくいかないのではないかと直感的に考えたからです。企業の人事の方は、日々色々なレジュメに目を通し、何度となく面接を行っています。つまり、人を見る目に対して厳しい視点を持っているということです。それなのに、レジュメや面接については、いわば素人同然の私が一人で立ち向かうというのは、いわば武器を持たずに素手で戦いに出るようなもの。太刀打ちできなくなる場面も出てくるでしょう。

—— そうした場面を回避するためにリーベルとの共闘を選んだと。

Yさん：リーベルの担当者であれば、今まで見てきたレジュメの数は圧倒的に多く、どこをどう書くべきかを心得ています。面接での答え方も同様で、ポイントが分かっています。前回の転職活動で、その点が他のエージェントより優れていることが分かっており、そうした助けを活かさない手はないと思ったわけです。

—— 実際にはどのような支援を。

Yさん：レジュメについては、「この実績はもっとアピールした方がいい」「こういう表現の方がいい」「もっとここを押していきましょう」と、事細かにアドバイスをもらうことができ、的確にブラッシュアップできたと考えています。面接対策でも、過去の情報から想定される質問が示され、それに対して私がひねり出した回答をメールで送信すると、フィードバックをくれて、さらに私が修正した回答を送ると、また改善点を指摘してくれました。そんな調子で他の想定質問に対する回答も、リーベルの担当者との壁打ちによって用意することができました。こうした応募や面接の下準備を入念に行ったうえで本番を迎えることができたのです。

—— 面接の結果はいかがでしたか。

Yさん：NTTコムウェアの面接は2回行われ、いずれも今までの経験や実績、さらには、なぜNTTコムウェアに入社したいのか、入社後に何をしたいのかを重点的に聞かれました。そうした中、私は準備しておいた回答を思い出しながら答え、面接官の納得を得ることができたのです。面接後、リーベルの担当者を経由して聞いたところでは、しっかりとした技術的知識・経験を持っていること、すべての質問に対して明瞭に回答ができていることを評価していただけたということでした。結果、NTTコムウェアから内定を取得し、私は入社を果たすことができたのです。

念入りに準備することが成功の可能性を高める

リーベルの支援を再度受け、入社を切望していたNTTコムウェアへの内定を手にした。振り返った時、今回の転職活動やリーベルの支援をどう評価するか。そして、これから転職活動に挑む方々に伝えたいことは何か。

—— 転職活動を終えて、率直な感想を聞かせてください。

Yさん：NTTコムウェアの内定を取得でき、正直、ほっとしています。リーベルの担当者と練り上げたものを本番で着実にアウトプットできたことが成功の要因だと考えています。レジュメや面接の回答は一人で考えるより、サポートしてくれる人と一緒に作り上げていった方がいいに決まっています。ピントがずれることを防げますし、より内容を深くするなど積み増しも得ることができます。

—— レジュメや面接対策のために準備にも多くの時間を割きました。

Yさん：念入りに準備するに越したことはないと考えています。リーベルの担当者にチェックしてもらえれば、本番で回答のロジックが破綻することもなくなります。逆にそのプロセスを端折ってしまうと、転職活動は厳しい道になるのではないでしょうか。希望する会社にどうしても入りたいのであれば、できる準備はじっくり時間をかけて行うべきだと思います。

—— では、最後にこれから転職活動に挑もうとする方々にメッセージを。

Yさん：私の場合、年齢のことをいえば、前回の転職活動が35歳、今回が40歳でした。しかし、いずれの活動でも年齢によるハンデキャップはなかったのではないかと思います。私のような中堅層にも、あるいは20代の若年層にも、昔より転職のチャンスは格段に上がっているのではないでしょうか。今は、開発ベンダーだけでなく、事業者が開発を内製化する動きもあり、新しい人材を雇用する余地がさらに広がっています。年齢を気にすることなく、自分がやりたいことにチャレンジしていただければと思います。

—— ライフステージの変化で、中堅層でも転職を行う必要が生じる場合もあります。そうした際でも、今はチャンスが広がっているということであり、それを体感したYさんの言葉には説得力があります。この度はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。