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コラム:転職の技術

第817章

IT業界を一度離れるという事

— 行きも難あり、帰りも苦難 —

2017年10月20日

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「一度エンジニアを離れていたが、もう一度戻りたい。可能でしょうか。」
エージェントとしてこのような相談を受けることは頻繁にあります。この解として、少し前置きが長くなりますが、私自身を例に挙げて説明して行きたいと思います。

エンジニアから別業界へ

私は元々教えることが好きだったのですが、エンジニアとして一定の経験を積んだ時、「本格的に教える立場に行きたい、それを仕事にしたい」と思うようになりました。

一つの技術を極めることや、ずっと最新技術を追いかけ続けるのも一つのキャリアではあるものの、私は分からない人に自身の経験を踏まえ教えることで、自身では10年かかったことを1年で出来るようにしてあげたい、経験を踏まえて効率的に教えれば実際に1年で自身と同じレベルに育てることが出来る、という(過剰な)自信もありました。

思い立ったが吉日。現職を続ける傍ら、まず家族や親せき・友人と、ボランティアで教え始め、そのうちに知り合いの企業に技術を教えるようになり、最終的には友人と小さな会社を興し自社のシステムを見ながら社内のスキルアップを図るなど、少しずつ範囲を拡大していき、わずかではありますが収益も得られるようになりました。

この時二つの選択肢が頭をよぎりました。

  1. このまま教えるという事を仕事にする。つまり起業する。
  2. 教えるためには自身の技術レベルを上げ続けなければ、教えるにも教えられることに限界が来る。つまり今のまま二束のわらじを続ける。

結果的には私は当時(2)を選択し、その後様々な葛藤があり、今はエージェントとして落ち着いている訳ですが(その話は今回は省略します。) いずれにせよエージェントになったという事は技術の第一線から離れたことに違いはありません。(IT専門ということで実は一エンジニア時代よりも広い知識が必要なため日々自己研鑚してはいますが、それでも現場からは離れているため技術力の低下は身を持って感じております。)

当時の選択やその後エージェントという仕事を選択したことに対しては、微塵も後悔はしておりません。ではもし今私がエンジニアに戻りたいと思った場合、それは可能なのでしょうか。

結論としては「可能」です。ただし、非常に厳しい戦いが待っていると言えます。

私がエンジニアに戻る場合を考えてみた

あくまで仮定ですが、今の私が「エージェントも良いけどやっぱりエンジニアとして最前線を追いかけないと知識が古くなってしまい話せるレベルにも限界がある。やはりもう一度一からエンジニアとして鍛え直したい」という理由で転職活動をしたとします。

そして、

  • 以前いた会社がそれなりの大企業だったので、今回も知名度のある会社に行きたい
  • 年収は少し下がるのは良いとして、辞めた頃の年収ぐらいは貰いたい
  • 職種としてはそんなに拘らないがやはり過去にやってきた技術スキルを活かせる所に行きたい

という条件で転職先を探したとします。

結論から言いますと、全て書類でお見送りになることでしょう。稀に通過する企業もあるかもしれませんが、私が企業側人事だったら、お見送りにします。
それはなぜでしょうか。

中途採用はある意味デジタル

既に私の年齢(30代)になると即戦力層。にも関わらず数年の「ブランク」があります。IT業界において数年業界から離れているということは、ある意味「第二新卒」と同レベルとも言えます。最新技術はキャッチアップ出来ていないでしょうし、手を動かすにも鈍っていると言わざるを得ません。その上で第二新卒とは言えない年齢、年収にもなっており、かつ年齢が上がれば柔軟性はどうしてもなくなり、考えが固くなる所もあります。

そこを企業は見抜きます。いくら自己研鑚で続けている、と言っても業務では無いため勝手が違います。条件にもあるような「知名度のある会社」であればそれなりに扱っているシステムも大きく、技術的な変化もあります。

そのレベルのシステムにいきなり携わることが出来るのか。自己研鑚レベルにもよるかもしれませんが、全力で現職に取り組んでいたのであればその分「異業種」で努力していたはずなので、どうしてもIT業界でのスキルは落ちていると言わざるを得ません。

さらに以下のような理由でお見送りになる可能性もあります。

  • 一度異業種に移ったのに辞めるということは継続性懸念がある(すぐに辞めてしまうかもしれない)
  • 再度戻るということは事前検討力が足らないと言わざるを得ない

いずれにしてもお見送りになる未来が見えます。

では再起は出来ないのか?

再起を図るのであれば、条件を一から見直す必要があります。
会社の規模や年収面は考えません。何をやりたいかを具体的に見直します。
「規模は小さくても良い。自社開発で無くても良い。とにかくこのやりたいことが出来るなら”また一から”這い上がってみせる」
この心意気が大切です。

年収も前職より下がるかもしれませんし、もしかしたら派遣社員になるかもしれません。
それでも熱い思いを持って挑めば思いは叶う可能性が高いですし、ワンステップ置くことになるかもしれませんが、その先に前職のような企業が見えてくるかもしれません。

再起を図るという事

私自身が異業種に飛び込んだ身でもあるため、熱い思いを持っている方は応援したいですし、IT業界のエンジニアが増えることは非常に喜ばしいことです。ですが「戻る」ということは決して楽なものではありません。
あわせて、今IT業界にいてIT業界以外の道へ飛び込もうとしている方も、安易に決めるのは賛成出来ません。

本当にキャリアを変えて良いのか。後悔しないか。将来的にやりたいことは何なのか。その上で飛び込むのか。リスクも覚悟し、よく考えて頂きたいと思います。

異業種に飛び込むのは難しい。戻るのはさらに難しい。
異業種への転職を考えている方の参考になればと思います。

<高田 祥>

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