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第757章
2016/07/22

絶対にやってはいけない重複応募

— スケジュール管理できない人は採用されない —

エージェント業務から見た重複応募の実態

「この方は、既に他のエージェントから推薦されているため選考できません」
転職エージェントとして企業応募業務をしている際に、意外と高い頻度で企業側からこのようなメール(お叱り)を頂くことがあります。重複応募が発生してしまう原因は2つ、ひとつは転職者の方が複数のエージェントを利用していて、どの企業へ応募したのかを管理しきれていない場合、もうひとつは転職者の方が、複数のエージェントから応募することで内定を得るチャンスが増えると考えている場合です。

前者は社会人として問題ありなのですが、過去応募歴や現在選考を進めている企業を聞いて答えられない方が意外と多いのです。企業応募をする際には、必ず自分がどこを受けていて、どのフェーズなのかは把握しておきましょう。また、これから転職活動を始める方は、過去の応募企業リストを作成しておくと後々のトラブルを避けることができます。

後者についても、転職支援者の方から、「△△株式会社をあるエージェントから受けてNGになったのですが、御社からも再度受けられますか」という質問が良く来ます。結論を申し上げますと、原則応募できません。どのエージェントから出しても、NGなものはNGです。NGが出ていない場合であっても、複数のエージェントから同じ企業に応募することはできません。相談内容のひとつに、「あるエージェントから応募した時は、職務経歴書が中途半端だったのですが、綺麗に仕上げることができたので、これでもう一度応募したい」というものもよくあります。これも原則再応募不可能です。どのような理由があれ、中途半端な成果物を出す人(そういう働き方をする人)はいりませんと判断されます。
事前にこういう相談をして頂ける場合は、重複応募におけるトラブルを避けることができますが、そうでない場合は冒頭に書いたようなお叱りをエージェントが頂くことになります。

問題は多々あれ、楽観的に見れば、転職支援者には不利益は無く、「あ、伝えるの忘れていました。すみません。」で済みそうな気がしますよね。例えば、ある企業にエージェントAから出して書類通過しました、エージェントBからも実は出していたものの、重複応募でNGでしたとなった場合、その企業の選考で書類通過したことには変わりませんし、両社NGだった場合も同様です。ただし、実際にはどちらの場合であっても、重大な不利益が発生してしまうことをよく覚えておいてください。重複応募してはいけないのは当たり前だ、自分はやらないですよという場合でも知っておいてください。

重複応募がもたらす重大な不利益

重複応募がもたらす不利益は2点あると考えています。

【不利益1/選考している企業に対して悪印象を与える】
重複応募が発生した場合、仮にエージェントAからの書類が通過していたとしても、企業側からは、「この人は自己管理ができない人なのではないか」「入社しても適当な働き方をしてトラブルを起こすのではないか」と思われてしまう可能性が高いです。面接にも入っていないのに、いきなりマイナス評価から選考が始まります。せっかく書類を通過できるだけのスキルがあるのにもったいないです。

特にエンジニアは、納期意識を持っておくのは必須条件であり、スケジュール管理できなければなりません。それが出来ないと判断されてしまえば、その時点でNGになってしまってもおかしくはありません。その企業の内定を獲得したいと本気で思っているのであれば、重複応募は絶対にやめましょう。

【不利益2/エージェントとの信頼関係の構築ができない】
転職成功への道は、エージェントとの信頼関係が構築できてこそだと思います。もちろん、すべての転職支援者の方の成功を願っているので、業務を疎かにすることはないでしょう。しかしながら、エージェントも「人間」です。信頼関係を築けている人、二人三脚で本気で頑張っていきたいと思っている人に力を入れてしまうかもしれません。例えば、重複応募ばかりでNGが出る方に対しては、エージェントも追加で企業の提案をすることが怖くなってしまいます。

エージェントが本気である以上、転職支援者にも本気で向き合って欲しいというのがエージェントの総意です。お互い本気であれば、ある程度のわがままもエージェントは聞いてくれるようになるものです。エージェントに本気になってもらいたいのであれば、まずは自分が本気になること。それが転職成功へと繋がっていきます。

いつになったら再応募できるのか

一度NGが出てしまった企業に二度とリベンジを果たすことができないのかというと、そうではありません。特にルールが決まっているわけではありませんが、基本的には前回応募したときから1年以上を経過していれば、再応募の対象になることがあります。ただし、1年経過しているということは、その間の1年間の成果も問われてきます。ダラダラと過ごして来て、1年経ったから再度応募しようでは受かりません。NGになってしまったからには何かしらの理由があるはずです。その理由は何かを正確に把握し、将来リベンジを果たしたいのであれば、これからどのようなスキルを身につけるべきかを考えましょう。

リベンジ成功事例としては、前回応募時にはリーダー経験不足でNGとなってしまった方が、その後2年間でリーダー経験を積むことで、見事内定を勝ち取ったケースがありました。再度その企業へ挑戦したいのであれば、現在の自分と企業が求めるスキルとのギャップを知り、ギャップを埋めるために積極的に動いていくことが大切です。何度も応募してどうにかなるものではないことを留めておきましょう。

<LAZ>

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