COLUMN
コラム:転職の技術
第715章
2015/09/11

適性検査を侮るな

— 自分の経歴は変えられないが、適性検査の得点は変えられる —

適性検査は意外な落とし穴

新卒採用と同じように、中途採用でもSPIや玉手箱、TG-WEBなど中途採用でも多くの企業が適性検査を取り入れておりますが、『中途採用の適性検査なんて形式的にやっているだけでしょ?』と思っている方は多くいらっしゃると思います。

しかし、少しでもそういう気持ちをもって転職活動をされている方は非常に危険です。素晴らしい経歴を持ち、コミュニケーションスキルが高い方でも採用見送りになる可能性があるのが適性検査なのです。

適性検査を形式的に実施する企業はほとんどないと思ってください。なぜならば、企業があなたに適性検査を依頼する際、すでに企業はあなたに対する採用活動費として適性検査費用を支払っています。適性検査を実施するだけでも、意外と高額な費用がかかってしまいます。その費用を「形式的」という理由だけで採用するか否かの段階の、もっと言えば社外の人間に支払うでしょうか。

企業としては少しでも良い人を採りたいという思いで適性検査に投資しています。投資している以上は、そこから何かしらの情報を得て、あなたを採用するか否かの判断をしているため、適性検査も立派な選考です。

実際に、面接は問題なく通過したものの、適性検査でNGになるパターンはよくあります。とは言え、社会人にもなって学科試験の勉強はしたくないと対策を避けてしまったり、業務都合上対策をする時間がないとおっしゃる方も多いと思いますが、私はそれはもったいないなと思ってしまいます。

サブタイトルにも書かせて頂きましたが、今までの経歴を変えることは不可能です。長く製造業の業務システムに携わってきた方が、金融システムの経歴を今すぐに追加することはできません。しかしながら、適性検査の点数は対策をすればするほど上がるのです。現職が忙しいのは重々承知していますが、時間をかけて対策をすれば内定に近づき、入りたい企業へ入社できる可能性が高くなるはずです。一週間頑張れば内定の可能性が一気に高まるというのは、おいしい話にも思えます。逆に無対策でNGが出てしまうのはやはりもったいないです。

では、適性検査の対策はどのようにすべきか。本来であれば面談の中でお話しをすることですが、今回その一部をお伝えしようと思います。

適性検査の対策方法:能力検査編

適性検査には能力検査と性格検査のふたつのパターンがあり、両方を課す企業もあれば、片方のみ課す企業もあります。どちらにしても、知っておかなければいけないのは、今からどのテストを受けるかということです。よく、適性検査=SPIと思っている方がいますが、それは間違いです。もちろん、SPIの可能性もありますが、世の中で適性検査と言われるものはSPIをはじめ、玉手箱、WEB-CAB、TG-WEB、TALなど数多くあります。テストの種類によって問題は全く違うので、SPIの対策をすれば良いかというとそうではありません。そのテストの対策をする必要があります。

テストの種類を知る方法は、エージェントに聞く、Webでその企業が何を使っているか調査するという方法もありますが、それでも分からない場合は、実は企業から送られてくる適性検査ページのURLから知る方法もあります。※この方法の説明は割愛します

さて、実際の対策方法ですが、本を一冊買って傾向を掴むことは大切ですが、「数」と「解く速さ」に拘って対策してください。「数」とは、問題数のことです。本を斜め読みし、こんな感じで出るんだなというだけでは、おそらく本番で撃沈します。Web上で公開されている問題でも良いですし、古本屋で数年前に出版されたものでも良いと思いますが、とにかく自分の手で問題を多く解くことを心掛けてください。単純ですが、小手先のテクニックで乗り越えるのは難しく、やはり問題を解けるようになるには、自分の手を動かし、汗をかくしかないと思います。

そして、「解くスピード」についてですが、適性検査を時間内にすべて解答できる方は、ほとんどいません。たいていが時間切れで複数が白紙回答になるはずですが、適性検査はそのように制作されているので、ここは安心してください。とは言え、じっくり考えすぎて半分もいかなかったでは問題です。玉手箱などを経験した方は分かると思いますが、適性検査の制限時間は思ったよりも相当短いです。気づいたら終了時間が近くなっているなんてこともよくあります。そうならないように、自宅で学習する時も、問題文は速読で理解し、計算問題は頭をフル回転してとにかく早く解く訓練をしてください。

以上の二点を意識して対策をすることで、正答率はかなり上がるはずです。

適性検査の対策方法(?):性格検査編

タイトルに(?)をつけたのは、性格検査はそもそも対策すべきだろうかという問題があるからです。例えば、データサイエンティストを目指しているのであれば、「(仮に苦手でも)分析することが好きだ」という選択肢を選ぶのがセオリーかもしれませんし、プライム企業で顧客折衝経験をするのであれば、「(仮に苦手でも)人前で話すことが得意だ」という選択肢を選ぶと評価は高くなることがあると思います。世の中では、特に就活生を対象とした性格検査対策講座や模擬試験などがビジネスになっており、内定を得るためには嘘をついてでもその職種が求める性格に合わせなさいという対策方法があります。これは有名な適性検査対策本にも書かれています。

確かに、そのような対策をしていけば内定に近づく可能性はあると思うので、企業の内定を得ることがゴールであればそれでいいと思います。しかしながら、入社後は本当に幸せでしょうか。その会社の社風に溶け込むことはできるでしょうか。任される業務は精神的な負担にならないでしょうか。それ以前に、面接でのあなたと性格検査結果で大きなギャップはないでしょうか。

対策をするかしないかについて、どちらが正しいのかということは、一概には言えません。ただ、あなたの性格を素直に伝え、それを含めて採用に至ったのであれば、その会社とは長く良好な関係を築くことが出来るかもしれませんね。

<LAZ>

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