COLUMN
コラム:転職の技術
  1. IT転職リーベル ホーム
  2. コラム:転職の技術
  3. 20代の社会人へのメッセージ
第680章
2014/12/19

20代の社会人へのメッセージ

— 仕事への向き合い方と成功の秘訣 —

(*1)

1.会社生活で何を最適化するか

人生の目標をどこにおいて会社生活を過ごすかはご自分の自由です。そのスタンスは以下の3つに大別できるでしょう。まずはそのどれをとるか、決めてください。

<スタンス0>: 社員として与えられた仕事はします。ただし、自分の生活の主体は別のことに専念する。仕事は9時5時と考えています。もちろん出世などに魅力は感じない。

→ そのようないき方もあっていいと思います。ただ、仕事は限定された職であることを理解して下さい。またこの会社でその仕事が定年まであるとは思わないでください。また、途中からの方向転換は困難になります。

<スタンス1>: 社会人として仕事をもつ事が基本であり、安定した生活を送っていきたい。ITの仕事に特別の思い入れはないが、社員の平均なみに昇給はしていきたいと考えている。

→ このようないき方もあると思います。ただし一定の基準は満たしていただく必要はありますので、私はその基準を提示し、それを満足したら昇給できるというようにリードします。とはいえ,IT業界は競争が激しいし変化も激しいので、最初からある程度の覚悟をもって取り組んでいただく必要はあります。また、私が誘導できるのは20代まででその後は言われたことをこなすだけではその後の保証はできません。

<スタンス2>: 一流のITコンサルタントになりたい、大規模案件のプロジェクトマネージャになりたい、新しいサービスで世の中をあっと言わせたい、○○の技術者として日本のトップクラスの人間になりたい。自分の能力を最高に発揮し最速で成長したい。

→ 会社で常に高い目標をもちしっかり仕事に取り組まれることがいちばん望ましいと思っていますので、自分の目標仕事に意欲をもって取り組む人に対しては私も会社も最大の協力支援は惜しみません。あなたの成長・成果は私の業績ともなり会社の成長になりますから、自然と私自身も会社も真剣になります。

2.仕事の成功の秘訣

【努力と運】
「しっかり仕事に取り組む」のにもいろんなレベルがあり得ますが、取り組むなら若いときに人一倍のエネルギーを投入することをお勧めします。「一流大学卒」というレッテルがあったとしてもそれだけでは入社後は何の役にも立ちません。成功には努力と運が必要です。このうち自分でコントロールしやすいほうは「努力」でしょうから、そのファクターを最大化する必要があります。いっぽう「運」はコントロールできないファクターのように思えるわけですが、若い人を見ていると、幸運を自分から逃していると思われるケースをよく目にします。そういう人は自分がチャンスを逃していることに一生気がつかないのだろうと思います。

【優秀さ】
私は「学業成績の優秀さ」が仕事でも現れると思っていましたが、これまで数多くの社員を見てきた結果、必ずしも成績の良い人が良い仕事をするわけではないということに気がつき、学生時代の優秀さが決定的に重要なファクターであるとは思わなくなりました。

【働きぶり】
よい仕事につくには、少なくとも最初に人一倍働いてインパクトがある結果を上げる、ということが必須の条件です。この会社に入るまでにも勝ち残ることが必要だったわけですが、同様にその先も好条件の環境にいるためには競争に勝ち残っていく必要があります。若い間からゆっくりマッタリ暮らしたいというのも一つのいきかたでしょうが、その場合にはそのような競争には勝てないでしょうし、そもそも参戦もままならないと思います。

【仕事以外のアクティビティ】
若い頃には恋愛もするでしょうし、スポーツや趣味の時間もほしいでしょうから、すべてを研究に投入するというわけにはいかないと思います。私は、仕事が恋愛や趣味と両立しないなどとは思いませんし、上に「マッタリ暮らす」といったのはそういうことを指しているつもりはありません。むしろ禁欲的である必要はなく、恋愛にも趣味にも仕事にも忙しくどん欲に取り組めばよいと思っています。要するにマッタリやるのではなくエネルギッシュに取り組めば良いと思います。

【山あり谷あり】
人生は山あり谷ありです。つねに最高速度で走る必要はないし、休みを入れるのもいいと思います。ただし上でいったように、スタートが良くなかった人はそもそも楽しいゲームにエントリーできない、という現実は知っておいた方がいい。
仕事もずっと順調にいくということはなく、そこに山も谷もあり、少しへこむ時期があるものです。そういうときに心が折れたりしないようにしないといけません。がんばりすぎる人には、無理しすぎない、という用心も必要かと思います。

(*1)このコラムは京都大学物理教室 篠本滋准教授の大学院生向けのメッセージを引用し、リーベルが社会人向きに編集・加筆修正させて頂きました。原文も是非お読みください。

<参考・引用元>
大学院生へのメッセージ(篠本 滋  version 4.3: 2014/12/15)
http://www.ton.scphys.kyoto-u.ac.jp/~shino/graduatestudents.html

<コンサルタント T.I>

関連記事

注目のキーワード: