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コラム:転職の技術
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第642章
2014/03/14

転職失敗の要因(隣の芝生は青い)

夢を抱いて転職したのに、1、2年で失敗だったと思って相談に来られる方の原因の1つが『隣の芝生は青く見えた(カルチャーの理解不足)』によるものです。

その方は優秀な方でいわゆる一流といわれる大企業に入社しました。30歳になり部下も付きそれなりに責任ある仕事も少し任されてきました。しかし何か物足りないと感じていた時、丁度ネット系ベンチャーに転職した先輩から声がかかりました。

話を聞いたらそちらの方が面白そうだと、気持ちが一気にネットベンチャーに向かってしまいました。無事内定を頂き大きな夢を持って入社しました。

しかし、3ヶ月後には違和感を覚えました。失敗だったと考え始めたのです。
“とてもこの環境には長くいられない・・・”と感じてきました。

それは、会社のカルチャーと仕事の進め方の違いだったのです。
会社の出社時間はバラバラ、あまり管理もされない、それにきちんと仕様も定めずに開発を始めてしまいます。仕様変更は日常茶飯事でした。

もちろん、ベンチャーという会社はこのようなカルチャーだろうとはある程度想像はしていました。しかしそれは想像以上だったのです。しかも、自分はそのような環境が合うと考えていたのですが、8年も大企業で業務システムをやっていたので、知らず知らずにそのやり方が身に染みついてしまっていました。不満は多くあったのですが、転職して初めてその良さも分かりました。やはり自分はきちんとした環境が合うのだと。

これは、単純にいえば企業のカルチャーの理解不足と自分自身の理解不足です。
ネット系ベンチャーと大規模業務システムをメインとするSIerではそれぞれの最適なカルチャーや仕事の進め方があるのです。
また、自分が常識と思っていたことはあくまでもその会社の常識であり知らず知らずにそれに染まっていたのです。体がなじんでしまっていたのです。

この方の例は、前職に染まってしまい次の職場になじめなかった例です。
逆に水を得た魚のようにベンチャーで活き活きと活躍する方も多くいます。

5年以上1つの会社にいるとどうしてもその会社の色に染まっています。
業界が違うところに転職するときは冷静な判断が必要な例です。

<コンサルタント T.I>

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