COLUMN
コラム:転職の技術
第630章
2013/12/13

社内SEの理想と現実

エンジニアとして経験を積み、次のキャリアを考えた時に社内SEを目指す方は多くいます。社内SEの業務をしっかり理解したうえで転職を希望される方もいれば、イメージだけで転職を考えている方も多いというのが事実ですので、今回は社内SEってどんな業務をするのか、そして社内SEの理想と現実をお伝えしたいと思います。

まず、社内SEと言っても様々な業務があり、大手企業であればシステム企画やシステム開発、インフラ構築などに分かれていることもあり、ご経験によって担当する業務が決まっていきます。また中小企業であれば、上記の業務を全て行うこともよくあります。
システム企画であれば、現在の業務を分析し、こういうシステムがあればさらに業務の効率化に繋がるだろうという企画や計画を立てていきます。その後はシステム開発やインフラ構築、導入後は運用になり、運用改善からシステム企画へと繋げ、そのサイクルを繰り返していきます。
システム開発やインフラ構築では実際に手を動かす社内SEもいれば、協力会社に依頼してマネジメントを行う社内SEもいます。(手を動かすとなると、実務経験がないと難しいですが、そこまで深い技術スキルを求められることは少ないです。)

このようにエンジニア経験を活かして、最上流のシステム企画から携わっていくことができる点や自社で働ける、落ち着いた職場環境があるという点に魅力を感じる方が多く、人気がある理由になっています。

ただ、システム企画をやりたいという想いが強い方は注意が必要です。(社内SE=システム企画と考えている方も同様です。)
エンジニアとして顧客企業のシステムを構築している時は当然、システムを作るフェーズですので、社内SEの業務や立場に魅力を感じるかもしれません。しかし、システムを構築した後は運用フェーズに入りますので、意外と暇だったりもするのです。
よって、システム企画をやりたいと思っても、年がら年中、システム企画をしている訳ではないので、システム運用が多くなると、仕事へのやりがいがあまり感じられず、SIerやコンサルティングファームへと戻っていくことになるのです。

実際、社内SEの理想と現実のギャップから転職活動をされている方とお会いすることもあり、もう少し事前に業務内容を確認しておくことができれば、転職には至らなかったのにと思ってしまいます。

社内SEへの転職を考えている方は是非、そういった現実の部分にも目を向けて、今後の方向性を決められると良いと思います。

<セイヤ>

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