COLUMN
コラム:転職の技術
第1032章
2021/07/02

転職活動と希望年収

転職活動での重要関心事

転職活動をしていると、やはり「年収」は気になる項目だと思います。年収アップを目的に転職活動をされている方も多いと思いますし、そうでなくても「転職後の年収は高いに越したことはない」とお考えの方も多いと思います。

転職活動では、書類や面接において「希望年収」を聞かれることが多いですが、この伝え方というのは少なからず面接の合否に影響してきます。
この「希望年収」、どれくらいの額がよいのか、どのように伝えていけばよいのか、本日はそのお話をしたいと思います。

希望年収の伝え方

希望年収は高い年収額を伝えたくなるのが人情ですが、最もよい伝え方は「御社規定に従います。」という伝え方になります。高すぎる年収を言ってしまった場合、仮にその企業の年収テーブルから大きく逸脱してしまうと、条件アンマッチという事でお見送りになるケースもございます。企業としては中途で採用する場合、在籍社員との様々な比較を通じて決定するケースがほとんどですので、高すぎる年収を伝えるのは得策ではありません。

年収決定方法は企業によって異なる点も多いので一概には言えませんが、自分と同じ職務の方の年収がベースになって決定される事が多いと考えてよいでしょう。その数値を参考にして希望年収をお伝えすれば高すぎると思われる事はありません。

また、「低い年収を伝えると満足のいく年収を貰えないのでは?」こう懸念する方は、「最低希望年収」も同時に伝える事をお勧めします。こちらは面接時に面接官の方から聞いてくる事もありますが、最低希望年収を伝えれば条件のミスマッチを防ぐことが出来ます。

高い年収は入社後が大変

まれに高い年収を提示した場合に、その希望が通る事もあります。「やった俺の人生バラ色だ!!転職大成功!!」と思いたい所ですが、ちょっと待ってください。この場合は入社してから苦労する事もあるようです。

転職後の会社は、仮に経験やスキルがマッチしていたとしても、これまでの会社と社風や文化、仕事のやり方、そして周りの人など、何もかも違う環境になります。こういった環境で今まで以上の高いパフォーマンスを発揮していくのは思ったよりも難しいものです。もしも入社して思ったよりパフォーマンスをあげられなかった場合は、評価が下がってしまい、年収ダウンになってしまう事もあるかもしれません。

「そういった状況は避けたい!でも年収もなるべく欲しい!」という方は、例えば入社時の年収は転職先企業の規定に従いつつ、入社後の年収推移を内定後の面談などで先方に確認するという方法があります。そうすれば、入社した後に年収をあげる目途も立ちますし、入社後に頑張ろうと気合も入ります。何より交渉時に角が立ちませんので、スムーズに転職活動を終える事で入社後もよいスタートを切る事が出来ると思います。

何を優先するか

以上、転職活動時の年収についてお話をしましたが、結局は何を優先するかにかかっているかと思います。
転職で実現したい事が年収アップであれば、それを第一に転職活動をする事をお勧めします。
しかし、目的が仕事内容やスキルの向上である場合、年収は最低希望額を決めて転職活動を進めていくと中長期的には良いキャリアが築けるでしょう。

優先順位を見失わないようにしたいものですね。
そういった意味で、転職活動は自身にとって最も大切なものを見極めるよい機会です。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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