COLUMN
コラム:転職の技術
第77章
2002/10/14

希望を明確にすること

前回までの4回にわたって、転職相談室でのご相談トップ4について、まとめてきましたが、今回は5番目に多かった「自分が何をしたいかわからない」について。

今まで多くの方々の転職をサポートしてきた中で、転職成功した方々について振り返ると、全員の方に共通することがあります。それは、初期登録の段階で、自分の希望が明確であったことです。いまさらのようですが、このことから考えても、転職成功の鍵は、まずはきっちりとした目的意識を持ち、戦略をもって転職活動をすることにあると実感しています。

その反面、「なぜ転職したいのか」、「どういう希望を持っているのか」があいまいで、希望が抽象的な方々がとても多いのも事実です。

私は、転職コンサルティングの場では、経験(スキル)の確認ももちろん行いますが、その方の持っている「真の希望」を掘り下げることに多くの時間を割きます。真の希望を明確にした上で、経験や市場ニーズと擦り合せて、ギャップが大きい場合には、方向修正の提案もいたします。そして、十分に納得していただいた上で具体的なご紹介対応を行うよう心掛けています。

希望(ビジョン)があいまいと感じる多くの場合は、人生経験そのものが不足している、ビジネスパーソンとしての基礎ができていない(=社会常識の欠如)、社会(業界)全体を見渡す視野をもっていない、現状分析の不足、自己認識が甘い、等がその背景にある場合がほとんどです。

「何がしたいかわからない」、「希望を明確に語ることができない」と思う方は、上記の点について自分はあてはまるところはないか、一度じっくりと考えてみることをお勧めいたします。

<まりりん>

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