ネットワークエンジニア (2/3) | IT業界職種研究 | IT転職 エージェント リーベル


ネットワークエンジニア | IT業界職種研究

ネットワークエンジニア network engineer

松尾 健 著者プロフィール

1987年IT関連メーカに入社後、日本で最初のTCP/IPを採用したネットワークシステムの構築を手始めに数々のネットワークシステムを担当。主に官公庁関連のシステムを担当。その後、MPLS、Cisco、SUN、IAサーバなどのマーケティングプロモーションを 担当し、NETWORLD+ITTEROP97TOKYOではNOCチームメンバも務める。現在はインターネット系システムの設計/構築を担当する。

INDEX

  1. 第1章:ネットワークエンジニアという仕事
  2. 第2章:ネットワークエンジニアに求められる知識、スキル
  3. 第3章:ネットワークエンジニアを目指す人達へ

第2章:NWエンジニアに求められる知識、スキル

ネットワークエンジニアに求められる知識やスキルを考える前に、ネットワークシステムとコンピュータシステムの関係について述べておきたいと思います。

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現在の企業活動にとってネットワークシステムは不可欠です。ただ、ネットワークシステムだけでは何もできません。ネットワークシステム上に業務アプリケーションなどを実行するコンピュータシステムが構築されてはじめて企業活動に必要なサービスが利用できるようになります。人事・給与など企業を運営していく際に必要なシステム、受発注など企業間取引に必要なシステム、身近なところではメールシステムなど様々なコンピュータシステムがこのネットワークシステム上に構築されることになります(図2)。

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ネットワークシステムだけを考えて構築してもダメで、コンピュータシステムとの連携があってはじめて円滑な企業活動ができることになります。

経験が浅いネットワークエンジニアは、まず自分の担当する範囲のネットワークシステムをきちっと対応して行くことが必要です。それに対して、10年以上の経験を持つ中堅以降のネットワークエンジニアはコンピュータシステムとの連携も視野にいれてシステム全体の中の最適化を考えながら対応していくことが必要となります。

求められる知識

ネットワークエンジニアに求められる知識は、以下の3つに大別されます。これらの中で、1,WAN系の需要が低くなり、3、インターネット系の需要が高くなって来ています。3、インターネット系をサポートするには、サーバにインターネット系の設定をできる位の知識がこれからのネットワークエンジニアには求められます。

  1. WAN系(主にITUで規格化された技術)
    ADSL、IP-VPN、広域イーサ、ATM、CATV、高速デジタル回線など
  2. LAN系(主にIEEEで規格化された技術)
    無線LAN、イーサネット、ルーティング、TCP/IP、スイッチなど
  3. インターネット系(主にIETF生まれ業界標準となった技術)
    DNS、メール、WWWサーバ、アプリケーションサーバ、アクティブデイレクトリなど

IETFとは、インターネットを活用/構築する上で開発されるさまざまな新しい技術の標準化を促進するために設立されたコンソシアムです。IETFが発行するドキュメントはRFC(Requests For Comments)として公開され、業界標準として多方面で実装/活用されます。インターネットが発展していく中で中心的な存在です。

求められるスキル

ネットワークエンジニアに求められるスキルとして、以下の3点が考えられます

  1. 論理的に考えること

    ネットワークの設計時には障害時にも対応できる様な最適なネットワークを考えて設計します。また万一の障害時には正常時のデータの流れや仕組みと障害時に発生するデータの流れや仕組みを比べ障害の種類や場所を特定していきます。これらは、ルーティングプロトコルや二重化の為の仕組みを熟知していなければできませんし、頭の中で1つ1つ論理的に考えて対処しないと障害に弱いネットワークを設計したり、障害の解決に予想以上の時間がかかったりしてしまいます。

    あるサーバAとクライアントBの通信ができなくなった時には、ただ通信ができなくなったというだけでなく、「サーバAからクライアントBに100番目のデータが行った後にはクライアントBからサーバAへ100番目まで受け取ったという返事が必要なのになぜか99番目という返事しかこない??どうしてか?」から始まって1つ1つ原因を追求して行きます。

    トラブルシューティングの際には、アナライザを利用して通信のデータを収集して、それらを地道に解析することがあります。

  2. 接続相手と調整ができること

    ネットワークには必ず通信する相手が存在します。お互い異なるコンピュータどうしがデータのやりとりをする訳ですからそこには取り決め(プロトコル)が必要です。簡単に言えば母国語と英語しか話せないフランス人と日本人がそれぞれ母国語(仏語、日本語)で勝手に話し始めたら相手に正確に意思は通じません。その際には、お互いが理解できる英語で話をすることでしょう。もしくは、通訳を通じて話をするかもしれません。それと同じ様にコンピュータどうしの通信もデータの形式、データの送り方、受け取り方、受け取りの確認の方法など細かくいろいろな取り決めを守ってやりとりすることで通信をすることができます。既に述べましたとおりそれらを決めているのがIETFやIEEEなのです。

    通信する相手と正しく取り決め(プロトコル)を調整することが必要なスキルの1つです。特にマルチベンダのシステムを担当する場合には、RFCの何番を採用しているのかなど相手側とのプロトコルの確認が重要になってくる要素です。

    特に、10年以上の経験を持つ中堅以降のエンジニアになると大規模なネットワークシステムのリーダやプロジェクトマネージャを担当することがあります。大規模なネットワークシステムを担当する場合には、中小規模のネットワークシステムに比べ、システムのプロジェクトも細分化され、ネットワーク部分を専門的に対応するサブプロジェクトが形成されます(図3)。そのサブプロジェクトのリーダを担当する場合には、ネットワークエンジニアとしての技術力と並び相手との調整をする能力が必要となります。プロジェクトマネージャや他のサブプロジェクトのリーダとの調整をしてシステム設計/構築を円滑に進めていくことになります。

  3. マクロ的にも全体を見渡せること

    bit単位で物事を考えることと対極ですが、マクロ的に全体像を見渡すスキルも重要です。グローバル化が進み、海外拠点を結ぶネットワークシステムの設計を担当するようなチャンスも巡ってくることと思います。その様な場合には世界地図を眺めるがごとく全体を見渡し、問題点などを見極めることが求められます。全体を包含して見て考えるスキルも重要です。

    10年以上の経験を持つ中堅以降のエンジニアになり大規模なネットワークシステムのリーダやプロジェクトマネージャを担当することになるとプロジェクトマネージャや他のサブシステムのリーダ達とも様々な調整をしていくこともあり、その際にはコンピュータシステムを含んでマクロ的に全体像を見渡すスキルも重要です。

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