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ケンゾウの戦略コンサル物語

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筆者プロフィール: ケンゾウ
大学院修了後、メーカーでエンジニアとして勤務。その後、外資系の戦略コンサルティングファームに転職。幾多の苦労を重ねながらも、数年間をそのファームで過ごした後に卒業し、現在は投資ファンドで働いている。

第59話
コンサルを使いこなす(その2)

プロジェクトの成果が実行に移されない理由

こんにちは、ケンゾウです。前回は、「コンサルティングの成果を実行に移して自社の成果につなげる」ことをプロジェクトの成功と定義したときに、プロジェクトを成功させるためには以下の二点が重要であると書きました。今日は、前回の続きで下記(2)について書いてみたいと思います。

(1) コンサルタントが何を出来るかを理解している
(2) プロジェクトのオーナーシップをクライアント側が握っている

私のこれまでの経験から、コンサルタントの使い方が上手なクライアント、つまり、プロジェクトの成果を着実に実行に移して成果を挙げているクライアントは、ほぼ間違いなく上記(2)をきっちりと実行できていると言えます。私は、極論をすると、クライアントが上記(2)をきちんと実行できれば、プロジェクトはほぼ間違いなく成功すると言っても過言ではないのではないかと考えています。上記(2)は、それくらい重要な要素だと思います。

では、上記を説明するために、逆説的ですが、コンサルティングの成果が実行に移されない理由について考えてみたいと思います。実行に移されない理由の典型的な例は、最終報告での提言が、「理屈の上ではわかるが、現実的でない」というものです。この「現実的でない」というのには、「リソースや難易度の観点で、実際には無理」という場合と、「本当はやれるんだけど、やりたくない」という場合があります。後者は、過去のしがらみ等の心情的な理由であることが殆どです。

「現実的でない」を防ぐには?

では、そういった提言でプロジェクトが実行されずに終わるのを防ぐには、どうすればよいのでしょうか?端的にいうと、最終報告に至る前の段階で、クライアントとコンサルタントでプロジェクトの結論についてしっかり議論をすることが重要なんだと思います。

結果的に実行されずに終わるプロジェクトでは、クライアントがコンサルタントにプロジェクトを丸投げするのに近い状況になっていることが多いです。「高いフィーを払っているんだから全部やってよ」という場合もあれば、「客観的なアドバイスが重要なんだから報告内容に口出しするのは控えよう」という場合もあるかと思います。

しかし、コンサルタントは魔法の杖ではありませんので、クライアント側は、放っておいても完璧なものが出てくると考えず、適宜、コンサルタントがその時点で考えている結論について議論をして、方向性がズレていかないように軌道修正をしていくことで、最終報告で「現実的でない」結論が出てくるのを防げるのです。

コンサルタントを使うのが上手なクライアントは、常にプロジェクトに対してオーナーシップを持っており、いい意味でコンサルタントのアウトプットを管理しています。コンサルタントの報告書は、自分たちの報告書だと考えており、引き継いで実行するのは自分達なので、違和感のあることを書かれては困ると考えています。

そういった視点で、最終報告の前にコンサルタントと何度も報告内容について議論をしておけば、「リソースや難易度の観点に実際に無理」という報告が出てくる前に、ではどうやれば現実的か、という軌道修正がなされるはずです。コンサルタントはそういった軌道修正は得意ですから(笑)。

また、「本当はやれるんだけど、やりたくない」提言が出てきそうな場合は、その背景まで含めてコンサルタントと突っ込んで議論をすることで、「やりたくないけど、やはりやらざるを得ないかな」と納得できるかもしれないですし、又は、やらないですみそうな現実的な解決策(落とし所)を提案してもらえるかもしれません。

重要なのは、コンサルタントが求めるデータ提供やインタビューに応じたら、あとはコンサルタントにお任せと考えるのではなく、あくまで自分たちが考えるべきテーマをコンサルタントが手伝ってくれているという姿勢で望むことが重要です。そして、常にコンサルタントの提案をそのまま受け取るのではなく、自分たちの言葉に置き換えて、自分たちの報告書としてプロジェクト発注者である役員(つまり自分の上司)に説明できるかを自分自身に問う姿勢があれば、必然的に報告内容についてコンサルタントと事前にしっかり議論することになると思います。

上記は非常にエネルギーが必要な作業となるのですが、クライアント側のプロジェクトリーダーがそのような姿勢で望むかどうかで、プロジェクトが成功するか否か(=プロジェクトの成果が実行されるか否か)が決まってくるんだと思います。もちろんコンサルタント側も、クライアントからの関与が少ないと感じた場合には、コンサルタント側から積極的にクライアントを巻き込んでいく努力が必要なのは言うまでもありません。

ここまで書いて改めて思ったのは、やはりITシステムの導入とそっくりですね(笑)。サービス提供者任せになると上手く行かず、結局は、自分たちがオーナーシップを持って積極的に取り組む姿勢が重要だということなんでしょうね。

(次回につづく)

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