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第1139章
2023/10/20

転職活動で、どんなIT資格が評価されるのか

転職活動で必ずしも資格が必要な訳ではありません。実務経験が十分にあり、そして、転職先がこれまでの経験とマッチ度が高いところであれば、資格を取っていなくても十分に戦っていけます。ただ、転職をする多くの方は、何かしら経験が不足していたりキャリアチェンジを目指していたり、実務経験だけではアピールしきれない場合が多く、そんな時に資格を取っている事はプラスになります。スキルがある事のある程度の証明になったり、キャリアチェンジに向けた意欲の高さを伝えられたり、自己研鑽の習慣がある事を伝えられたりもします。

では、どのような方にとって、どんな資格がアピールになるのでしょうか。

IT未経験者、IT微経験者

これからITをやっていきたい、もしくは、経験が短い微経験の方々は、資格取得はほぼほぼ必須と考えていただいた方が良いです。企業は、IT未経験者(微経験者)を採用する場合、きちんとSEとしてやっていける人かを見極めるために、強い意欲がある事を求めます。
「やりたい!」「頑張ります!」というだけでは意欲は伝わりませんので、きちんとIT資格を取り、実際に自己研鑽をしている事を企業に伝える必要があります。また、意欲の高さを伝えられるだけではなく、IT基礎を体系的に学んでいて基礎力がある事のアピールにもなります。

未経験であれば、IPAのITパスポート、できれば、基本情報技術者試験まで取れていれば、基礎力がある事の証明になります。また、現時点で、「クラウドエンジニアになりたい」「アプリエンジニアになりたい」という具体的なキャリアの方向性まで定めることができているのであれば、それぞれのベンダーの資格、例えば、AWS資格やJavaプログラマ資格を入門者向けから順番に取得していくと良いです。

IT経験者向け

経験者の場合、超即戦力として転職活動に臨むのであれば資格はそこまで重視されません。ただ、「PMを目指せる企業へ行こう!」というキャリアアップや、「これまでNWをやってきたけど、これからはセキュリティに挑戦したい!」というキャリアチェンジであれば、資格は取得しておいていただいた方が良いです。キャリアアップやキャリアチェンジの意欲の高さを伝えられること、即戦力では無いとしても新しく挑戦する領域の基礎的な知識・スキルを持っている事の証明にもつながります。

ちなみに、これまで資格を取ってこなかったからと言って、今からITパスポートからスタートする必要はありません。(「今さら何で?」となります。)何となく資格を取るのではなく、何の意欲やスキルがある事を証明したいのかを考えて、目指す資格を考えましょう。例えば、オンプレのエンジニアが「クラウドエンジニアになりたい!」と思うのであれば、AWS資格をどんどん複数取っていきましょう。例え実務で経験していなくても資格を通じて学んでいることが企業に伝わればキャリアチェンジは可能です。セキュリティを目指すのであれば、まずはSecurity+からスタートしましょう。難易度がすごく高いわけではありませんが、基礎知識がある事の証明になり、取っているか取っていないかで印象が変わります。

また、大手SIerではIPAの資格を取っている事を評価する企業もあります。基本情報や応用情報まで取っていればひとまずは安心ではありますが、よりアピールすることを考えると継続的に高度情報処理技術者試験にも挑戦することがオススメです。

もちろん前提として、資格は転職活動のために取得するものではなく、自分自身のスキルアップのためのものです。ただ、とは言っても、「これまで勉強してこれなかったなぁ…」という事に転職を考え始めて初めて気付く方も少なくないのではと思っています。本格的に転職活動を始めてから資格を取るのは大変ですし、今からでも遅くはないので、気付いた時から始めていきましょう!

筆者 古川 珠里
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