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第1122章
2023/06/09

「1年後に転職したい」「自身の市場価値を知りたい」そのために取るべき行動と避けるべき行動(前編)

「転職はしたい、でも今すぐじゃない」
「転職に興味はある、でも転職するにしても1年後かな」
「このプロジェクトはやりきりたい。そのため早くても転職するのは1年後だ」
「単に自身の市場価値を知りたくて登録した。転職すべきかは迷っている」
このように思われる方は多いと思いますし、実際多くの相談を受けます。

私個人としては先々の転職を考えるという意味での相談は歓迎ですし、「キャリア相談に乗ってくれるかどうか」が転職エージェントを見極めるという意味でも重要ですので、是非相談して欲しいと思っています。
ただ、この先々の転職を考えるという際に誤った行動を取ってしまったり、逆にやるべきことをやっていなかったという方が非常に多いのも事実です。
今回のコラムではこの1年後に転職をしたい場合にどう行動すべきか、何を考えるべきかに加え「自身の市場価値をするためにはどうすれば良いか」なども合わせて2部構成で追っていきます。

1. そもそもなぜ1年後なのか?

これまで数多くの相談を受けて来ましたが、「なぜ1年後なのか」という問いに対して納得のおく回答を頂けたという例は、残念ながら多くはありません。
「今までSIで一貫した経験を積めているが、どうしてももっとビジネス寄りの仕事をしたいと思っているから転職するのはもう決めている。ただどうしても今のプロジェクトだけはやりきりたい。PMとして責任感もあるし、億単位の案件をリード出来ているため成果にもなるし途中で投げ出したくはない」
このように決まっている人も稀にいますが、ここまで思いが固まっている方はほとんどいません。
「何となく現職が嫌」
「不満があるけどすぐには動きたくない、けど転職って年収上がるって聞くしなぁ」
「周りも辞めていっているしそろそろ自分もなのかな?と思いつつ踏ん切りがつかない」
というフワッとした状態だからこそ「1年後」と思われているのが実情ではないでしょうか。
前提としてこのような状態で転職エージェントに相談をするのは全く悪いことではなくむしろ歓迎です。
下手に「なんとなく」受け始めてしまうよりも、まずは相談し明確に方針を固めてから動く(選考を受け始める)べきだからです。

※「選考を受けながら考える」というのは絶対に避けましょう。いざ思いが明確になった際に「あの企業をもう一度受けたいと思っても応募出来ない」と手遅れになる可能性があるためです。
参考:「ちょっと待った! SNS返信、それ「応募」です。」
https://www.liber.co.jp/job-change-column/column1031/

2. 1年の間にやるべきこと

このようなフワッとした状態の方に私がまずアドバイスをするのは「転職理由を明確にする」ことと「自社でやれるべきことはやり切ったか」に尽きます。
転職理由が既に明確なら1年など待たずに行動しても良いはずです。
下手にダラダラと現職の仕事を、不満を持ちながらモチベーションも上がらずやるというのは貴重な人生を無駄にしてしまっていると思うためです。
一方で明確ではない場合には、まずひとつずつ、一段階ずつ具体的に言えるようにする、というのが大切です。
この際業務上の理由と環境面の理由両面で言えるようにしましょう。

業務的に「もっと大規模がやりたい、小さくて飽きた」という理由があるならば「大規模とはどの程度なら満足か、小さいとはどの程度だと小さいのか。1000万規模なのか、1億か」を考えるのが一段階の掘り下げです。次に「なぜこの規模だといけないのか、本当に大規模がやりたいのか」「不満を持っているのは実は規模ではないのではないか。レガシーなシステムに関わっているからではないか」「ではどういうシステムなら良いか」などと考えていくのがさらにもう一段階の掘り下げです。
環境面でも「年収が低い」というのはよく聞く理由です。「ではいくらなら満足なのか」「なぜその額なのか、理由は何か。100万アップしたいという根拠は何か。何となくではないか、その額をもらう実力はあるのか」などと考えていくのが掘り下げです。

その際に「希望条件」の羅列にならないように気を付けましょう。人は希望を言い続けると無限に出てくるものですし本来の目的を見失います。
転職するかどうかを決める際に重要なのは希望ではなく「転職理由」です。まず転職をすべきかどうかを決めてから初めて希望条件となるため、1年後にと思っている方はまず転職理由を、「自社では出来ないこと」「自社の嫌な所」の具体化をして行きましょう。

次に「現職でやれることをやり切ったか」も非常に重要です。
現状まだ現職に提案をしていない、異動で片が付くのに希望も出していない、ということならばまず行動すべきです。
もし転職活動をして内定を複数得たにもかかわらず、退職交渉の段階で「希望部署に異動出来たから転職しない」となってしまっては元も子もありませんし、それまでの時間が無駄になります。さらにその際に受けていた企業への再応募はもちろん難しくなりますし、自らのキャリアを狭めることになりかねません。(転職エージェントとしても正直非常に辛いサポートになります)
転職理由を固め、自社でやれることをやりきり、その上で初めて転職という流れを意識しておきましょう。1年はあっという間に過ぎます。

3. 「耐えられるから残る」ではなく「変えに行く」

転職理由を明確にした後、「その理由ならばどうにか耐えられる」と思うならば一旦自社に残り、やれることをやりきることをお勧めします。変に転職を考えると現職に集中出来なくなるため、一旦転職自体を考えるのも止めることをお勧めします。

その上で、「耐える」だけではなく「変えに行く」志向にシフトすることが大切です。単に「嫌なことに耐える」のではなく「嫌なことを変えられないか」と自社で行動するということです。
先述の異動然りですが、異動ほど大きな行動でなくても、今の仕事上で「これが嫌」という点をどうにか変えられないか、そのプラス思考の行動一つで意外に転職理由を潰せるかもしれません。
逆に「これだけ変えようと動いたがもう限界だ、これ以上は変わらない」となれば「やるだけやり切った」と言えるのではないかと思うためです。

4. その相談、転職エージェントによっては嫌われるかも?!

と、ここまでは私が相談を受けた際のアドバイス例を書いてきましたが、実はこの「1年後に転職したい」という相談は、転職エージェントによっては嫌がられる可能性があります。
転職エージェントのビジネススタイルとして、「選考を受けてもらい入社してもらって初めて収益が入る」わけですから、「すぐに動いてくれる人の方が良い」と当然思うものだからです。
私はこれまでもこれからも「転職エージェントの選び方は、キャリア相談に乗ってくれるかどうかだ」と言い続けていますが、その理由がここにあります。
如何にビジネス色を出さず、その候補者に真摯に向き合ってくれるか、これが「転職エージェントの見極め方法」として利用者目線で分かりやすいやり方だからです。
また相談に乗ってくれるだけでなくキャリアの方向性を出してくれる、これは業界に精通した転職エージェントにしか出来ません。
むしろ「1年後」となんとなく考えていただけの方が、キャリア相談の結果「そんなキャリアがあるならもっと早く活動しても良いかもしれない」と予想よりも早く動き出した、という例も数多くあります。キャリアの可能性に気付いていなかっただけ、キャリアの幅や自社の立ち位置、いわゆる「市場価値」を知らなかっただけの可能性もあるためです。

前編では「1年間にやるべきこと」を中心に追って来ましたが、後編では「市場価値の知り方」について追っていきつつ「1年の間にやるべきではないこと」についてもお伝えします。

<ジャパ>

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