転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

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株式会社野村総合研究所(NRI)

H.Sさん

中堅SIerからの転職活動で大手SIerの3社から内定を獲得
成功の裏に“自信”と“転職の軸”を授ける丁寧なカウンセリング

プロフィール
都内有名私立大学の大学院を修了後、中堅SI会社に就職。官公庁の案件に始まり、医療機関、放送局、キャッシュレス決済プラットフォームなど様々なシステムの開発を経験。育休を経て自身のキャリアを見直し、転職活動に挑戦。大手SI会社3社の内定を獲得し、野村総合研究所(出向先:NRIデジタル)を選び、入社。

大学院修了後、入社したのは人材育成が手厚く、様々な業界のシステムを手掛ける会社だった。当初は官公庁の案件を担当し、エンジニアの基礎を身に付けた。
その後、キャッチアップの速さが認められ、シビアな案件に助っ人として投入される機会が多くなる。苦しみながらも立て直し、窮状を何度も救った。
30代前半になり、3か月の育児休暇を経て、自身のキャリアを見直した。「専門性を磨き、規模の大きなマネジメントも経験したい」。そんな思いで臨んだ転職活動。
リーベルでは「その部署に入ると5年後、10年後にどんなキャリアになるか」まで分析。入社後のイメージが明確になり、自信を持って応募できた。
そうした丁寧なマッチングが奏功し、応募した大手3社から内定を取得。内定後も各社への訪問、面談などを行い、野村総合研究所への入社を決めた。
転職活動ではリーベルのどのようなサポートが有効だったのか。中堅から大手への転職を成功させる秘訣に迫った。

失敗や苦境を乗り越え、エンジニアとして大きく成長

大学、大学院で生物学を学んだ。しかし、研究者の道には進まなかった。様々な業界への就職を模索する中、選んだのが中堅SI会社への入社。理由なシンプルに「楽しく仕事ができそうだから」だった。

—— 生物学の研究からIT業界へ。興味深い経歴です。

Sさん:子供の頃から昆虫が好きで将来は生物の研究者になるのが夢でした。大学と大学院では発生生物学を専攻し、当時未発見だった蛙の雌雄を決定する遺伝子を探索するなど研究に没頭する日々を過ごしていました。しかし、結婚して安定した雇用でそれなりの収入も得る人生設計を考えた場合、研究者では難しいことも実感。生物学の研究実績では企業の研究所への就職も困難だったため、様々な業種、会社の説明会や面接を受け、自分に合った仕事を探すことにしたのです。
そうした中、見つけたのが中堅のSI会社です。一般的なシステムにとどまらず、宇宙関連のシステム開発まで幅広く手掛け、この会社に入れば「楽しくやっていけそう」と感じました。多種多様な案件を経験できることも飽きっぽい性格の私にとって好都合でした。

—— 直感的に面白そうと思って入社を決めたのですね。

Sさん:そうです。入社後は6か月という長い研修があり、現場に出る前にしっかりとエンジニアに必要な基礎的な技術を身に付けることもできました。研修後は官公庁の改修案件にアサインされ、開発2か月、受入テスト2か月の短期でしたが、要件定義、設計、開発、テスト、実装と、最初から最後まで一通り経験することができたのです。

—— 順調な滑り出だしに見えます。

Sさん:いいえ、実はこの最初のプロジェクトで大きな失敗をしました。プロジェクト後半の最初のテストで仕様書を自分が書き、先輩も加筆して承諾を得て行ったのですが、その際、追加でテストをする必要性を何となく感じていたにも関わらず、進捗が遅れ気味だったため、怠ってしまったのです。「先輩が承諾しているのだから進めても良い」と安易に考えていた部分もあります。その結果、受入テストで多くのバグが出て、顧客の信頼を損なうことになってしまいました。私は大きく反省し、以降は人任せにせず、「何か変だ」と気づいたら必ず対応する“真摯な姿勢”で仕事をすることをモットーとしたのです。それからは、私の携わった案件で商用リリース後にバグが出ることは非常に少なくなりました。

—— その後、様々なプロジェクトを経験されています。

Sさん:特に多かったのが、遅延、トラブルが発生しているシビアな案件です。自分でいうのも何ですが、私は物事の理解やキャッチアップが非常に速く、「彼を入れれば何とかしてくれる」と頼られていたのだと思います。大幅に遅延している官公庁のプロジェクトのヘルプとして送り込まれ、間に合わなければ次からの入札資格が停止されるプレッシャーの中、タスクを洗い出し、人を補充して何とか納期を守ったこともあります。こうして苦しい状況を経験し、乗り切ったことで、技術者として力が付いていったと考えています。

—— 失敗や苦境を糧に成長する強さを感じます。

Sさん:同じ失敗は繰り返さない、失敗しても次の機会でリベンジすることを自分に課していました。その心がけもあって、いくつか良いシステムを作り出すことができたと思っています。その他、新入社員の研修を行うトレーナーを経験したり、キャッシュレス決済のプラットフォームを構築し、社内で最も優秀なMVPのプロジェクトに選出されるなど、会社への貢献も果たせました。幅広い経験を積むことができ、エンジニアとしては良いキャリアだったと思います。

丁寧な相談によって見えてきた“自信”と“転職の軸”

苦しい状況でこそ力を発揮し、エンジニアとして力を付けていった。だが、30代になり、環境が変わる中で自分のキャリアを見つめ直す機会を得た。果たしてこのままで良いのだろか。考えた末、転職へ一歩踏み出す決心を固めた。

—— 転職しようと思った経緯を教えてください。

Sさん:多くのプロジェクトを経験した後、会社から総務人材部への異動を打診されました。私は一大決心をして異動を受け入れ、人材の採用などを仕事とする間接部門のスタッフとして新たなキャリアを歩み始めたのです。その後、子供が生まれ、3か月間、育児休暇を取得。復帰すると、会社からは再度開発部門に戻ることを命じられました。自分のキャリアが激しく揺れ動き、子供を授かるという大きな人生の転機に直面する中、「このまま今の会社で働き続けることが正解なのだろうか」と疑問を持つようになったのです。

—— 環境が変化する中で、自分のキャリアを見つめ直したのですね。

Sさん:ひとまず、転職サイトに登録。すると、数多くのスカウトメールが届きました。ただ、当時、採用を担当していた私には、すぐに「テンプレートを使っている」と分かるものばかりで、あまり読む気になれませんでした。その中で、レジュメをしっかり読み、私向けにメッセージを送ってくれているメールが目に留まり、それがリーベルからの一通だったのです。結局、私が返信して面談を行うことにしたのはリーベルだけでした。

—— どのような面談でしたか。

Sさん:当初、志望する会社も方向性も何も決まっていない私に対し、リーベルの担当者は親身になって相談に乗ってくれました。「本当は何がやりたいのか」「将来的にどうなっていきたいのか」を、質問したり、私の意見を聞いたりする中で、少しずつ明らかにしていこうと根気よく付き合ってくれたのです。おそらく3〜4回はこうしたカウンセリングに時間を使ってくれたと思います。

—— 相談する中で見えてきたことはありますか。

Sさん:はい、分かったことが大きく分けて2つありました。一つは私に他でも通用する技術力、開発力が備わっていることです。自社の中には優秀な技術者が多く、それに比べると自分の技術力はそれほど高くないというのが自己評価でした。ですが、リーベルの担当者は客観的に見て、実績、技量共に高く評価し、転職もうまくいく可能性が高いと太鼓判を押してくれたのです。そのことを裏付けるために、大手企業の採用担当者とのカジュアル面談も設定し、フランクに意見を聞ける場も設けてくれました。そこでは、大手の技術者がやっていることをヒアリングでき、自分のやり方とあまり変わらないことを確認。リーベルのこうした丁寧な対応によって、私は自信を持つことができたのです。

—— もう一つ分かったこととは。

Sさん:今後、私がより良いキャリアを積むためには、何が必要かということです。中堅SI会社では、幅広い業種のプロジェクトを経験してきましたが、その反面、専門性が無いことがネックでした。また、多くても10人規模のプロジェクト止まりで、50〜100人のより大きなプロジェクトのマネジメント経験も足らないのが現状。つまり、①専門性を磨く、②大規模なプロジェクトのマネジメントを行うという2つのキーワードが導き出されたのです。「その2つを実現できる会社に応募し、内定を獲得する」——。リーベルに相談することによって転職活動の軸が定まり、私は、新たなキャリアを切り拓くために、一歩踏み出す決心を固めたのです。

「苦労した経験があるかないか」が内定の鍵を握る

自信を付ける。転職の軸を決める。活動のベースとなる心構えは整った。その上で応募先を決める丁寧なプロセス。当初であれば躊躇したかもしれない大手のSI会社が名を連ねた。非常にチャレンジングな応募となったが、迷いは無かった。

—— 最終的に3社の大手SI会社に応募することになりました。

Sさん:どの会社も名前の通った大きな会社で私にとってはチャレンジングな応募です。しかし、心構えができていたことに加え、安心材料となったのが、リーベルの担当者がどの応募先の部署の事情に関しても非常に詳しく、「入社したらどのように活躍できるか」「5年後、10年後にどういったキャリアを積めるか」といったキャリアビジョンを丁寧に説明してくれたことです。これによって、入社後のイメージを頭の中に描くことが容易になり、応募書類や面接での受け答えにとても役立ちました。

—— 3社のうち一社が今回入社を決めた野村総合研究所でした。

Sさん:一次面接では実績や志望理由を聞かれましたが、私からも同社にどのような強みがあるのか、入社後はどういった仕事ができるのかを質問しました。ただし、その場では時間の関係もあって深く理解ができなかったというのが正直なところです。一次面接は通ったのですが、リーベルの担当者にそのことを打ち明けると、野村総合研究所側にうまく伝えてくれたようでした。そして二次面接を行うことになり、当日、私は驚きを隠せませんでした。役職が上の面接官に加えて、入社後の出向先となるNRIデジタルの社長も同席していたからです。私の疑問に対して社長自らが答える場を設けてくれていたのです。

—— 疑問は解けましたか。

Sさん:NRIデジタルでないとできないことは何か、今後どのように大きくなっていくのか、実際どんな業務があるのかなど、社長から直接説明を受けました。疑問点がクリアになると同時に、やりたいことがこの会社であればできると思えるようになり、自分の志望度はぐっと上がっていったのです。

—— 野村総合研究所だけでなく、その他の大手2社からも内定が出ました。どこが評価されたと思いますか。

Sさん:実際にレビューを受けたわけではないので詳しいことは分かりません。ただ、すべての面接で相手が関心を持って聞いてきたのが、成功した案件ではなく、失敗や苦労した案件のことでした。どうしてうまくいかなかったのか、実際にどう対応したのか、あるいはどう対応すればよかったと思うか。どの面接官からも突っ込んで質問され、私の経験や考え方を探り出そうとしていました。ある面接官は「苦労した経験が無い人を採用するのは怖い」とも言っていました。シビアな案件を経験して何とか乗り越えた部分が、多少なりとも評価されたのではないかと考えています。

「雲の上の存在」への転職を決めた社員との面談

大手3社の内定を獲得した。どの会社に行くべきか、最後まで悩んだ。中堅SI会社での仕事しか知らない自分が、大きな組織で働くことへの不安もあった。最終的に野村総合研究所への入社を決めた理由は何だったのか。

—— 大手3社のうちどこに行くべきか、悩んだかと思います。

Sさん:面接はオンラインで行われたため、会社の実際の雰囲気を知るために、3社の職場を訪問しました。私の友人が働いている会社もあったので、会って実情を聞いたりもしました。それでもしばらく迷ってしまう日々。特に野村総合研究所やNRIデジタルは中堅SI会社で働いてきた私にとっては「雲の上の存在」という感覚が抜けきれなかったのです。
そんな私を見て、リーベルの担当者が設定したのが、私より少し年齢が上のNRIデジタルの社員と面談する機会です。その方は、実際のプロジェクトの規模や中身、外注との関わり方などを、懇切丁寧に説明してくれました。それを聞いて、これなら自分でも何とかやっていける、せっかくだからチャレンジしてみたいと思えるようになり、野村総合研究所への入社を決めたのです。内定が出た後も、こうして何かと気にかけてくれるリーベルのサポートは非常に心強かったです。

—— 今回、転職が成功した要因は何でしょう。

Sさん:リーベルの担当者に支援を受け、しっかりと自己分析と企業分析ができたことです。こればかりは自分一人では難しいもの。応募先は会社も部署も多岐にわたり、選びきれないのが現実です。様々な情報を持っている専門家と一緒に行うのが着実であり、早道であることは疑いようのない事実でしょう。加えて、私の力を評価して、「あなたなら大手も十分狙える」と言ってもらえたことが大きかったです。そうやって背中を押してくれなければ、今回のような結果は得られなかったかもしれません。

—— では、最後に転職を目指す方々に一言アドバイスをお願いします。

Sさん:これは多くの方々が既に行っていることかもしれませんが、ある程度働いてきたら自分のキャリアの棚卸しをすることが重要だと思います。棚卸しによって、不足している実績やスキルが明らかになり、その後のキャリア形成に役立つからです。足りない部分を勤めている会社で補えるのであれば続ければよいですし、もし埋められないのであれば、転職するというステップが見えていきます。その点でいえば、リーベルのようなエージェントにひとまず相談することは有効と言えるでしょう。

—— キャリアの棚卸しを行ことによって、その後の人生も見えてきます。転職を志す方に限らず必要ですね。ありがとうございました。

 

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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