転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

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アクセンチュア株式会社

T.Kさん

地方の中堅システム会社から大手コンサルティング会社に転職
自力の突破力、技術の飽くなき向上心が内定をたぐり寄せる

プロフィール
北関東にある国立大学工学部在学中にITに興味を持ち、研究室のネットワークインフラを自ら構築。卒業後は、県内の公共系に強いシステム会社に入社し、主に市町村向けの事務処理システムの開発に携わった。約2年半在籍し、将来のキャリアの可能性を広げるため、転職を決意。リーベルの転職支援を受け、アクセンチュアから内定を獲得した。
小学2年からパソコンゲームに熱中してきた少年は、大学に進学するとITへの関心が強くなり、研究室のネットワークインフラを自発的に構築するほどのスキルを身に付けた。
就職先は地方の中堅システム会社。新人でも裁量権を与える方針の中、自力でプログラムを学び、ほぼ一人で新規の事務処理システムを構築することもあった。
しかし、自治体向けに特定の言語しか使う機会がなく、最新の技術に触れる機会も乏しいのが実情。人間関係や年収などに一切不満はなかったが、技術の向上やキャリアの可能性が見えづらい。
安定を選ぶか、可能性を選ぶか、下した決断は後者——。20代半ばの転職活動の末に、アクセンチュアから内定を勝ち取った、転職成功ストーリーを追った。

ほぼ1人で新規システムを開発

北関東の大学を卒業後、同じ県内にある中堅システム会社を就職先に選んだ。配属された部署での仕事は、県内市町村の9割が使う各種事務処理システムの改修や新規導入。新人でも担当フェーズを自力で開発することが要求された。

—— 社会人のスタートは、100%公共系の安定したシステム会社からでしたね。

Kさん:何十年も市町村が使う事務処理システムの開発から運用、保守まで行ってきた会社です。簡単に言えば、法律や新しい制度が施行され、新たな事務処理が発生すると、それに合わせてシステムを作るのが仕事。市町村ごとに事務のやり方が異なるので、個別の要望に応じてカスタマイズもします。私は福祉系システムの担当になり、入社後すぐに介護保険の事務処理システムにアサイン。他社システムから当社のシステムへの移行プロジェクトで、新人でありながら、帳票出力機能やデータの抽出機能の開発を任されました。
実作業では、先輩がOJTで手取り足取り教えてくれることはなく、仕様確認や開発、見本提出、システム組込まで、自分でやり方を調べて、自力で行うのが基本です。もちろん、わからない点は先輩社員に聞けば丁寧に教えてくれるのですが、「この機能をこの時期までに作って」と指示を受け、進め方は自分次第。理由は、そもそも開発人員が少なく、1人ひとりが自力でプログラムを書いて行かなければ、期日内に案件が終わらないからです。

—— 初めて扱う言語なのに、よく自力で作業ができたと思います。

Kさん:まずは、実際に動いているプログラムと画面を見比べ、どういう仕組みで稼働しているかを理解します。その上で、必要な部分を自分で試しに書き足していく。経験がないわけですから、最初はうまく動かすことができません。それでも何回かトライ&エラーを繰り返していくうちに、想定通りに動くようになります。私はこうやって失敗を繰り返しながら正しいやり方を導き出すことにアレルギーがなかった。残業が多く、体力的にきつい時期もありましたが、自力で突破していくこと自体はとても楽しかったです。

—— 障害者手帳交付の事務処理システムの新規開発プロジェクトでは、実務をほぼ一人でやり遂げたそうですね。

Kさん:従来、表計算ソフトで管理していた交付事務を3カ月でシステム化する案件でした。システムデモや要件定義は以前に導入経験がある社員と共に進め、それ以降の稼働までのスケジュール管理、開発、テスト、システム導入などの実務は1人で行いました。短期で厳しい案件でしたが、何とか乗り切ったというのが正直なところです。

—— 一人でもやり切る突破力が持ち味ですね。

Kさん:大学時代に研究室のネットワークインフラを自発的に構築したり、卒業後は自宅でサーバーや仮想化などのITインフラ構築やWebアプリ開発を行ってきており、一人で企画して開発することに慣れ、苦に思わない性格が、仕事での主体的な取り組みにつながっているのでしょう。そうした意味では、新人から裁量権を与えてくれる職場は私に適していました。仕事の要素を分解し、どのように進めるか道筋を立て、周りの人と上手く関わりながら、案件をやり遂げる機会を与えられたことは、キャリアのスタートとしては非常に良かったと考えています。

将来の可能性が見えてくる未来志向のオファー

裁量権の大きい職場で若くしてプロジェクトを切り盛りしてきたが、その一方で、この先のキャリアに不安を感じることもあった。早い時期から多くの経験を積む中、どのような点に違和感を抱いたのだろうか。

—— 自力でシステム開発するなど充実した日々のように見えますが、どういった不安を感じられたのですか?

Kさん:今もこの先も、基本的に1つの言語しか扱うことができず、さらに市町村の事務に関わる開発しか行えないことに、実は一抹の不安を抱いていました。私は、プライベートでもインフラ構築やWebアプリ開発を行うほど、技術への興味や探究心が人一倍ありますが、このままでは仕事で最新の技術に触れる機会はなく、自宅で磨いているスキルを活かす場もありません。さらに、その会社のマネージャーは、メンバーに仕事を割り振りながら自らもコードを書いており、将来的に自分が望む働き方ではないと感じました。
人間関係にも給料にも全く不満はなく、自治体から定期的に仕事が来る安定した事業環境だったのですが、それよりも、最新のIT技術を使いながら、幅広い分野の問題解決を図りたい思いが高じ、そうしたキャリアを自分自身で作っていくために、転職をしようと決意を固めたのです。

—— 転職活動の経緯を聞かせてください。

Kさん:転職専門のWebサイトに登録すると、大量のスカウトメールが舞い込みました。ただし、私の年齢が若く、レジュメでやる気があることを強調したせいか、「これからもプログラムをガンガン書いて行きませんか、それができる会社を紹介します」といった内容がほとんどでした。レジュメには、Web系の仕事やマネジメントへの興味も書いたのですが、スカウトメールで薦める応募先は開発系のプログラミングの仕事が大半。確かに今までの仕事よりは面白そうに思えましたが、将来のキャリアが見通せるような提案がなく、自分の思いが汲み取られていないもどかしさを感じました。

—— その中で、リーベルからのスカウトメールも届いたかと思います。

Kさん:リーベルからの提案は、私の大学時代のインフラ構築や日々のプライベートの技術習得にも光を当て、ネットサービスプロバイダー(ISP)やセキュリティ会社、技術に強いコンサルティングファームなど、他の人材紹介会社とは違う選択肢でした。いずれも私の興味や技術の向上心、キャリアパスの考え方を汲み取った、将来の可能性が見えてくる未来志向のオファーです。その後、私は地方に住んでおり、直接会いに行くことはできなかったため、リーベルとはスカイプで面談。今までの仕事のやり方や実績をベースに話し合ったところ、単にプログラムを書いてきただけでなく、顧客に提案、折衝する機会も多く、相手の話を丁寧に聞き、システムに反映させて問題解決を図るスキルも持ち合わせていると、キャリアコンサルタントに指摘されました。
若いうちは技術を高めたい、加えて、将来のキャリアパスが描けるような仕事に就きたい。私が希望するこの2点をかなえ、さらに自分のスキルも活かせる職場を考慮し、最終的にコンサルティングファームにチャレンジすることが最善の道という結論に達したのです。

—— リーベルとの話し合いが、将来の道筋を見極めるのに役立ったようですね。

Kさん:リーベルのキャリアコンサルタントには、何度もスカイプで相談しました。私は「もっと広い分野でさまざまなITシステムの開発に携わりたい」「自分のスキルを出し切って活躍したい」という思いだけはありました。ですが、IT業界の実情に疎く、どうすればその希望をかなえられるか、全く見当がつきませんでした。そこで、まず教えてもらったのはIT業界の現状です。その話の中で、初めてコンサルティングファームという言葉を知り、技術に強いコンサルティングファームを軸に転職活動を進めることに決めたのです。

厳しい面接を覆す“技術ベース”のアピール

転職活動では、リーベルのサポートで書類を作成し、技術系コンサルティングファーム2社と、事業会社1社に応募。書類選考が通り、早速面接に臨むことになった。しかし、コンサルティングファームの面接は未知の領域であり、苦戦を強いられることになる。

—— 面接はどのように進みましたか?

Kさん:最初に受けたコンサルティングファームの面接は、とにかく上がってしまって…。面接官がコンサルタントに必要な話し方、論理性などを見極めようと、厳しい質問や態度で接してきたため、焦ってしまい、しっかりした受け答えができませんでした。経験がないのに、無理にコンサルタントの素養があることをアピールしようとして、それが裏目に出てしまったと思います。結果は不合格でした。

—— 厳しいスタートになったようですが、その後は?

Kさん:次の面接は大手事業会社の社内システム部隊。技術全般に興味があり、成長していきたいことをアピールしたところ、若手で向上心もあることが評価され、1次面接は合格でした。その際、オフショアで現地の技術者をまとめながら、技術的にも短期間でスキルアップが図れるポジションはどうかと打診されました。私も興味を持ったのですが、残念ながら2次面接で不合格となってしまいました。

—— そして、もう1社のコンサルティングファームの面接に臨んだわけですね。

Kさん:はい、それらの失敗を踏まえて挑んだのが、アクセンチュアのテクノロジー部門の面接でした。面接前にリーベルから「コンサルタントの素養より、自身が蓄積してきた技術を活かし、会社に貢献したいなど、技術をベースに話すと良い」と言われ、その助言を守り、自分の技術への思いを必死にアピールしました。すると面接官が、私が市町村のシステム開発で培ってきた技術を活かせるポジションがあることを告げ、入社後の具体的な仕事のイメージまで言及。技術ベースの話で一点突破を図ったことが奏功し、アクセンチュアから念願の内定を受けることができたのです。

—— アクセンチュアではどの点を評価されたと思いますか?

Kさん:主に2点あると思います。1つは、OJTで教わることなく、自力でシステム開発をやり遂げてきたこと。私が主体性のある人間であり、どのようなテーマを与えたとしても、自力で突破する力があると見ていただけたのだと考えています。もう1つは、技術の向上心。実際に身に付いた技術というより、仕事でもプライベートでもわからないことは自ら調べ、取り組み続ける姿勢そのものが評価されたのではないでしょうか。

安定と将来の可能性のどちらを取るか

地方の中堅SI会社からアクセンチュアへ。技術の向上、幅広い顧客への貢献がかなう仕事を手にし、キャリアの可能性にも希望の光が差してきた。最後に、転職活動を終えた今思うことと、転職活動に挑む方へのメッセージを、率直に語った。

—— アクセンチュアでのキャリアが始まります。今の気持ちを教えてください。

Kさん:アクセンチュアで、さまざまなプロジェクトに携われることが楽しみです。私に必要なのは、そうした機会が与えられること。機会さえあれば、いくらでもスキルアップできると強気に構えています。新しい技術を着実にものにして、多くの顧客の問題解決に力を発揮したいと考えています。
一方で、技術を突き詰めながらも、ゆくゆくはマネジメントのポジションにつき、大規模に人や仕事を動かせるようになりたいですね。技術があってこそ人を動かせる立場になれると思っているので、将来的には技術もマネジメントも両軸で極めていくのが目標です。

—— 転職成功の要因をどのように考えますか?

Kさん:やはり、面接対策が重要だと思います。アクセンチュアはコンサルティングに強い人と技術に強い人を分けて採用しており、私の場合、受けたのは技術部隊だったため、主に技術的な素養の有無が合否の判断基準になります。それを知らずにコンサルティングの素養や思いを無理にアピールすれば、面接官にミスマッチと判断される可能性があったでしょう。その点で言えば、応募先の内情を踏まえ、面接でどのような点をアピールすべきで、何を言うべきでないのかを、リーベルから事前に助言を受けたことは、大きな利点だったと思っています。

—— では、最後にこれから転職活動に臨む方々にメッセージをお願いします。

Kさん:若いうちは、自分の仕事の枠を超えて、プライベートでも何かしら技術に関わることに取り組むのが良いと思います。技術を武器にしていく以上、自らの競争力を維持するためには学び続ける姿勢は重要だと感じています。私も仕事にもお金にもつながらないことを自宅でやり続けてきたことが、アクセンチュアでは「向上心がある」と評価され、内定の一因になりました。また、安定と将来の可能性のどちらを取るかも、非常に重要なテーマだと思います。私も転職活動を始めるまでは、年収がガクッと下がったり、希望通りの会社に行けなかったりするのではないかと、不安でした。しかし、このまま働き続けても、安定はあるが、将来の可能性は見えづらく、私にとってはそちらの不安の方が大きい。もし、私と同じような悩みを持っている方であれば、一度転職を考えてみるのも良いのではないかと思います。

—— 将来の可能性を切り拓くのは自分次第であり、そのための手段として転職があるということですね。貴重なメッセージをありがとうございました。

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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