転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

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NRIセキュアテクノロジーズ株式会社

K.Wさん

大手SIerから将来性のあるセキュリティ専業会社に転身 セキュリティの業務経験ゼロでなぜ内定を得られたのか

プロフィール
都内有名私立大学の情報系学部でセキュリティを研究。卒業後、大手SIerに入社し、金融機関のシステム開発を経て、グループ会社内のインフラ構築に従事。IT人材として成長するため、セキュリティ業界への転身を志し、リーベルの支援を受け、NRIセキュアテクノロジーズの内定を取得。
大学ではセキュリティ領域の研究に力を注いだ。だが、卒業後就職したのは大手SIer。システム全般の開発で基礎的な技術を身に付けたかった。
金融機関のシステム開発では顧客対応から設計、構築・導入を一通り経験。その後はインフラの設計・構築を担い、並行して社内勉強会や自己研さんでスキルを磨いた。
転機は入社5年目。「自分の市場価値を知りたい」「面接を受けて他社の話を聞いてみたい」といった“気軽”な思いで転職サイトに登録した。
何が何でも転職とは考えていなかった。縁があれば行くが、内定が出なければ現職で働き続ければよい。
そうした中、転職の支援に携わったリーベル。リーベルの担当者は驚いた。面談で希望するポジションを聞くと「セキュリティ」と答えたからだ。本人の業務経験はほぼない。
担当者はできる限りのサポートをした。推薦状を書き、本人に説明会への参加を促し、セキュリティを主軸とする会社につないだ。
そこで“縁”が生まれた。NRIセキュアテクノロジーズの目に留まり、新サービスのポジションで見事、内定が出た。
業務経験がほぼない中、次への切符をどう掴んだのか。リーベルと二人三脚で挑んだ転職活動を振り返る。

「一度面接で話してみたい」と転職サイトに登録

子供の頃から自宅でパソコンに触れる機会が多かった。将来的にはITの仕事に就きたいという思いも芽生えた。そんな中、高校時代に興味を持ったのがセキュリティ。大学では情報系の学部に進学し、研究に注力した。

—— セキュリティに興味があり、大学でも勉強や研究をしていたそうですね。

Wさん:高校時代、世の中の流れやテレビ番組の影響もあり、関心を抱いたのがきっかけです。大学では、情報系の学部に進み、セキュリティ系の研究室でAIを活用した顔認証システムの研究をしていました。
ただし、就職活動ではセキュリティに絞らず、広くシステム開発の経験が積める会社を志望しました。まずは、システム全般の知識や技術が必要だと考えたからです。

—— 卒業後は大手SIerに入社しました。

Wさん:配属は金融機関のシステム開発に携わる部署でした。大学でプログラミングを行ってきたので、仕事に慣れるのも早いだろうと思っていました。ところが、プログラムを書くのは仕事の半分程度で、残りは顧客と直接コミュニケーションをとり、要件や設計などを詰めていく、上流工程の業務が占めていたのです。その大手SIerはプライムの立場で参画しており、上流工程を仕切るのは必然です。しかし、それを新人でもこなさなければならないのは想定外で、業界知識や顧客の業務フローのキャッチアップには苦労しました。それでも、先輩のレビューを受けながら、要件定義から設計、開発、最後のリリースまで何とか行うことができ、自分にとっては非常に良い経験となりました。

—— その後、他のシステム開発を経て、インフラの構築を行う畑違いの部署に異動しています。

Wさん:その大手SIerでは、入社3年目でどこかに異動するのがルールです。上司は、アプリケーションやコミュニケーションのスキルを伸ばせる部署を想定していたようでしたが、私は全く関係ないインフラの部署を希望しました。年齢を重ねてマネージメントの仕事が増える前に、20代で多くの技術を修得しておきたいと考えたからです。私のように畑違いの部署に行くことは、同期では珍しいケースでしたね。

—— あれこれ悩むのではなく、思い立ったらまずは飛び込んでみるということですね。

Wさん:以後、主業務となったのが、ネットワークの設計やサーバーの構築です。並行して、社内の育成施策の一環で勉強会に参加し、AWSやMicrosoft Azureといったパブリッククラウドの知識も深めていきました。講師も務め、自己研さんによって関連する資格も取得しています。本業と勉強会の両立によって多忙でしたが、短期間でインフラに関する知見やスキルが身に付き、充実した毎日でした。

—— システム開発と基盤の構築を経験し、基礎的なスキルが備わっていくことを実感していたかと思います。そうした中、5年目に転職サイトに登録しました。

Wさん:以前から、5年目を一つの節目として意識していました。次のステップをどうするかと考えた場合、今のIT業界で求められるスキルは何か、それを自分はどこまで満たしているのかを知りたくなり、転職サイトに登録すれば、私自身の市場価値が分かると思ったのです。

—— 転職ありきではなかったということですね。

Wさん:また、面接で他社の部長や役員クラスの方と一度話してみたいと思ったのも理由の一つです。そうした方々が業界をどう見て、どんな新しいことをやろうと考えて、そのためにどんな人材を求めているのかに興味があったのです。そこで、もし縁があって自分が必要とされるのであれば、その時に転職するかどうかを考えようと思っていました。逆に求められなければ、現職で仕事を続けて自身をより磨いていくことも一つの手だと考えていたのです。

リーベルとの面談で想定外のひと言「セキュリティに行きたい」

転職サイトに登録すると、様々なスカウトメールが舞い込んだ。その中にはリーベルからのメールもあった。「この人なら任せられる」。リーベル一択で支援を依頼したことから運命の歯車が回り始めた。

—— 数々のスカウトメールが届く中、リーベルに決めた理由は。

Wさん:企業との面談までは必ず行きたいと思っていたので、職務経歴書はしっかりと書き込み登録しました。それを読み込み、私の状況や希望を理解してメールの文面を書いてくれていたのが、リーベルの担当者だけだったからです。この人なら支援も手厚くしてくれると考え、依頼することを決めました。

—— 確かにリーベルでは、しっかり書き込んでいるレジュメを読み込んで、どのようなキャリアが良いかを考えてスカウトメールを送っています。その後、実際の面談では何を話しましたか。

Wさん:まず、私がどんな分野の会社に興味があるかを伝えました。それが「セキュリティ業界」です。高校、大学とセキュリティに関心を持ち、研究もしていましたが、就職後は一旦離れていました。しかし、セキュリティは今や大きなトレンドとなり、私自身もいつかは本腰を入れて携わりたいテーマでした。ただし、問題は私が本格的なセキュリティの業務経験がほぼゼロだったことです。実は、転職サイトに登録したレジュメにもセキュリティ希望とは書いてなかったので、面談で告げた時にはリーベルの担当者も「アプリでもネットワークでもなく、セキュリティですか」と驚いた様子でした。

—— 経験がない中での挑戦は、即戦力を期待されてしまう中途採用では難しい点があるのが実情です。ポテンシャルを見てもらうとしても、26歳はギリギリの年齢でした。ただ、アプリもインフラも実績とスキルがあるため、企業から認められれば内定が出る可能性もあります。リーベルの担当者は、無理であればはっきり無理と言いますが、今回は挑んでみる価値はあると判断し、セキュリティ系のポジションで応募することに同意しました。

Wさん:最終的に、NRIセキュアテクノロジーズ(以下、NRIセキュア)を含む、セキュリティ専業会社とコンサルティング会社の計4社に絞って応募することにしました。「とにかくセキュリティの業務を経験してみたい」という率直な思いとSIerでの実績やスキルがどこまで通用するか。未知数の部分もありましたが、自分なりにベストを尽くそうと考え、私の転職活動はスタートしたのです。

面接で急展開、求人票になかったポジションを打診される

ネットワークやサーバーの構築、パブリッククラウドの勉強会の中でセキュリティのツールや考え方を多少活用することはあった。だが、プロジェクトや本格的な業務での経験はゼロ。果たして、面接での結果は。

—— NRIセキュアの面接を軸に転職活動を進めていきました。

Wさん:たまたまタイミングが合い、同社のオンライン説明会が実施されると教えていただき、そこに参加したのが最初のコンタクトでした。現場の社員、責任者が業務や中途採用で求める人材に関して様々な話をして、その場はそうした説明だけで終わりました。

—— 事前にリーベルの担当者が推薦状を書いてNRIセキュア側に提出しています。説明会後、担当者経由でカジュアル面談の打診があったそうですね。

Wさん:そうなのです。以後、面接でも面接官を務めることになる部長が出席し、会社や部署の業務内容、今後どんな事業を行っていくかといった説明を30分程度話して、残り時間は私が気になることを聞くといった内容でした。同社には、テクニカルとコミュニケーションのスキルをバランス良く発揮しながら業務を行うポジションもあり、ここであれば自分の経験も活かせるのではないかという好感触を得ることができました。

—— その後、1次面接を受けることになりました。

Wさん:この1次面接が私にとって異例でした。カジュアル面談の時と同じ部長が出席し、最初から直近でリリースした新しいセキュリティサービスを説明。応募したポジションではなく、この新サービスに携わるポジションで力を発揮することに興味はあるかと、打診されたのです。そのポジションは、顧客とシステム開発に寄り添いながら、セキュリティのコンサルティングや技術的なアドバイスを行うのが主な役割です。これなら、私のシステム開発やインフラ構築の経験、あるいはクライアントとの間で培ってきたコミュニケーションスキルも両方活かすことができます。

—— それは求人票にはなかったポジション。まさに、適材適所です。ちょうど新サービスが立ち上がった良いタイミングで応募したことが奏功したのですね。

Wさん:自分の応募したポジションとは違うから行かないという選択をする人もいるかもしれません。ただ、私の場合は、その場で聞いた瞬間に面白そうだからやってみたいと思ったのです。「ぜひお願いします」と伝え、話を進めてもらうことにしました。

—— 2次面接に進み、ここからが内定が出るかでないかをうらなう、本格的な面接となりました。

Wさん:課題となっていたのが、なぜ業務経験ゼロの私がセキュリティ専業会社を選び、その私がどう貢献できるかを、相手が納得するように伝えることでした。そこで、私は事前に手を打っていました。リーベルの担当者と相談し、履歴書、職務経歴書に加えて、もう一つ、「なぜ私がセキュリティを志望するのか」という理由や思いを書いたA4一枚の紙を差し込み、3点セットで提出していたのです。
そこには、「学生時代からセキュリティに興味を持ち続け、いつか携わりたいと思って機会を待っていたこと」、「新卒の時に受けなかったのはシステム開発のベースの経験が必要だと思ったから」、そして、「アプリやネットワークの知見を得て土台ができた今であれば、セキュリティ業務で力を発揮し、チームの一員として貢献できる可能性が高いこと」を分かりやすく記述しました。

—— 事前にそうした書類による訴求をするのは珍しいことかもしれません。しかし、その一手があったからこそ、面接がスムーズに進みました。

Wさん:面接では、思った通り、そこを重点的に聞かれました。ただ、書類を書くことで頭の中が整理されていたので、言葉に詰まることもなく、自分の考えを率直に伝えることができました。結果、思いは伝わり、NRIセキュアから内定を獲得することができたのです。

転職活動に必要な「気持ちの余裕」

セキュリティ専業会社で自分が必要とされ、内定を勝ち取った。普段は行わない説明会が実施され、提出した推薦状が目に留まったこと。新サービスがタイミング良くリリースされ、そこで必要とされるポジションに経験とスキルが合致したこと。そうした偶然や縁の連鎖が転職成功につながった。本人は今何を思うのか。

—— 振り返って、転職成功の要因は何だと思いますか。

Wさん:気持ちに余裕があったからではないかと思います。私の場合、何が何でも転職しなければならないというスタンスではなく、今のIT業界のトレンドや自分の市場価値への興味から始まったため、もし内定が出なければ現職を続ければいいと考えていました。結果、面接でも緊張せずに話せましたし、ストレートに自分の思いを伝えられました。

—— 気負わず、率直に自分の考えを伝えられた点が良かったと。

Wさん:そうです。中途採用は応募者と自社のマッチングで決まります。ですから、応募者として行うことは、素直に自分自身を出すことだけです。その実績やスキルも含めた人となりが、会社側が求めるレベルに合ったら採用となりますし、合わなかったら不採用になるだけのこと。考えてみれば、深刻にならずに、もっと気軽に臨んでもいいイベントではないでしょうか。

—— 転職を一大イベントとして捉える向きもあります。

Wさん:確かに人によって考え方はそれぞれだと思います。ただ、転職を人生のターニングポイントとして大きく捉えすぎると、環境を変えるのが億劫になり、転職活動自体に及び腰になる面もあります。そうではなく、まずは自分の興味ややりたいことにフォーカスし、「のぞいてみるくらいの気持ちで、少しだけ動いてみようか」「他社がどんなことをやっているかちょっとだけ見てみようか」くらいのスタンスで良いのではと思います。それがうまくいって縁があれば“転職”、なければ“現職”でいいのです。

—— うまくいき、最後は転職に踏み切りました。

Wさん:ある意味、内定が出た時点で転職するか、現職に残るかが、自分にとって最大の悩みどころでした。現職の環境にネガティブな感情はなく、満足している面もあったからです。しかし、セキュリティという新しい分野に本格的に挑戦し、経験を積みたい気持ちも大きい。最終的に転職を選んだのは、将来、「あの時挑戦していたらどうなっていただろうか」と後悔し、気持ちを引きずることだけは避けたかったからです。

—— 新たに挑戦する方を取ったのですね。思いを率直に語っていただき、ありがとうございました。

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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