ケンゾウの戦略コンサル物語

戦略コンサルタントの仕事やふだん考えていることなど、戦略コンサルタントの実態をありのまま綴ったコラム

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筆者プロフィール

ケンゾウ
大学院修了後、メーカーでエンジニアとして勤務。その後、外資系の戦略コンサルティングファームに転職。幾多の苦労を重ねながらも、数年間をそのファームで過ごした後に卒業し、現在は投資ファンドで働いている。
第10話

在職期間とその後のキャリアについて(その1)

どれくらいの期間在職しているのか

こんにちは、ケンゾウです。今日は、戦略ファームの在職期間と、ファーム卒業後のキャリアについて書いてみたいと思います。過去のコラムでも度々書いていますが、戦略ファームは一般の会社と比較すると、人の出入りが激しいという側面があるのは事実です。

実は、私自身、戦略ファームに入社してちょうど3年程経ったある日、社員名簿を見ながら、ふと「もしかして自分は既に古株なのでは?」と思って、自分が何番目に古いか数えてみたことがあります(おそらくプロジェクトがしんどくて、ふっと現実逃避していたんだと思います)。すると驚いたことに、コンサルタント職のスタッフの中で、既に古い方から1/3に入っていることがわかりました。つまり、コンサルタントの2/3は私よりも後に入社したスタッフということになります。

こう書くと、読者の皆さまは「おいおい、そんな体制でバリュー出せんのかよ!?」と驚かれるかもしれませんが、ご心配には及びません。パートナーだけでなく、マネージャーなどの経験豊富な現場リーダーが現場の品質管理に目を光らせていますし、経験が浅いメンバーだけでチームを組むようなことはしませんので、アウトプットはきっちりとしたものを作っています。

それでは戦略ファームのスタッフは、いったいどれくらいの期間、在職しているものなのでしょうか?知人から聞いたところによると、ある戦略ファームでは、5年間在職すると1回目の「永年勤続表彰」がもらえ、10年間在職すると2回目の「永年勤続表彰」がもらえるそうです。永年勤続表彰とは、「長い間勤めてくれてお疲れさま」ということで、25年間とか30年間勤めあげた定年に近いベテラン社員が受け取るのが一般的なのは、皆さまご承知のとおりです。その戦略ファームで何故2回も永年勤続表彰があるのかは謎ですが、戦略ファームでの5年間は、一般の会社の25年間に相当するほど「お疲れ様でした」感があったのでしょう。

在職期間にはいくつかのパターンがある?

話が少し横にそれてしまいましたが、戦略ファームのコンサルタントの在職期間について「平均○年間です」とお答えするのは、あまり適切で無いと考えています。というのも、在職期間を単純に平均すると、おそらく数年間という短い期間になると思うのですが、実際には、在籍期間にはいくつかのパターンがあって、そのパターン毎にその後のキャリアも変わってくるからです。

ざっくりと分けると、(1) 1年前後、(2) 3年前後、(3) 5年前後、という3つが、在職期間として最もよくあるパターンだと考えています。では、それぞれのパターンはどんな状況で、その後はどういったキャリアに進む人が多いのかということについては、次回のコラムで書きたいと思います。

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