
- プロフィール
- 中学から父親の海外赴任に同行してインターナショナルスクールに通学。その後、中南米コスタリカの高校に進学し、英語とスペイン語を身に付ける。帰国後、有名私立大学の外国語学部に入学。卒業後、中小SES企業に入社し、5年半にわたり、さまざまな業界・技術領域の短期、中期のプロジェクトを客先常駐で経験する。キャリアチェンジを図るため、リーベルの支援を受けて転職活動を行い、学校経営支援の製品・ソリューションを展開する事業会社のエデュースから内定を取得。
就職したのは、中小のSI企業。中小を選んだのは、さまざまな案件を経験し、技術を修得できると思ったからだ。
だが、SES企業のため、構築やテストなど下流工程が中心で、短期の案件がほとんど。
大学の同期は他社でプロジェクトリーダーになっているのに、自分はメンバーのまま。スキルや経験の積み上げができず、強みもない。焦りを感じた。
事態を打開しよう。5年半勤めた会社に見切りをつけ、転職活動を始めた。だが、大手の転職支援サービスを利用しても結果が出ない。
そうした中、会社の後輩から紹介されたのがリーベルだ。提示された求人票が的確。苦手な面接も練習と改善点の指摘によって克服できた。
そして、応募し、面接を受け、自分が興味を抱いていた教育関連のITサービスを提供するエデュースから内定を獲得できた。
SES企業で伸び悩む中、転職によって自身のキャリアを切り拓いた一部始終を聞いた。
プロジェクトを転々とするSESに感じた疑問
大学卒業を控え、就職活動で選択したのはIT業界だった。あえて、中小のSI企業を選び、幅広い経験を積むことを目指した。就職したのはSES企業。さまざまな業界、技術領域にアサインされる日々が始まった。

—— 有名私立大学の外国語学部からIT業界への就職を選んだ理由は何でしょう。
Bさん:大学の同級生の中には航空業界や海外に工場や支社を持つ大企業を志望する人も多い状況でした。私は英語やスペイン語が得意だったため、そうした就職先もあり得たのですが、中学、高校と長く海外で過ごし、これ以上国外に住むことは避けたいというのが正直な気持ちだったのです。また、文系学部から営業の仕事に就く例は多いのですが、私は人と積極的に話すのが得意ではなく、営業向きではないと思っていました。そんな中、選択肢として挙がったのがITの仕事でした。IT業界であれば、コツコツと技術を身に付け、自分らしいキャリアを築けるのではないかと考えたからです。
—— 入社したのは、中小のSES企業でした。
Bさん:中小企業であれば、大企業のように分業制ではないため、できることの幅が増やせると考えました。実際、アサインされたプロジェクトは業界も技術領域も多種多様でした。OJT後の最初の案件は期間が6か月。大手モバイルキャリア向けの収支管理アプリ開発で、担当したのはJavaScriptとCSSを用いた検索機能の実装です。何度やってもエラーが出たり、不明な技術を苦労して調べたりするなど苦戦する毎日でしたが、何とか完遂し、エンジニアとしてのスタートを切ることができました。
—— その後も、さまざまなプロジェクトにアサインされましたね。
Bさん:次の案件も期間は6か月で、私の担当は、一般財団法人向け業務管理システムのテスト業務。その次も、期間6か月の官公庁向け帳簿管理システムサーバー更改プロジェクトと、期間約2年の大手IT企業の業務管理パッケージ導入に伴うカスタマイズ開発を並行して行う業務にアサインされました。特に自分でも成長を実感したのが後者の案件です。言語はC#、SQLを使う開発案件で、最初からメンバーとして開発チームに加わった初めてのプロジェクト。プログラムの技術を身に付けると同時に、タスク管理、進捗管理、コスト管理の感覚を掴めたことが、私にとって大きな前進でした。不明な技術を調べることがうまくなり、分からないことを自力で解決する術(すべ)を修得したのもこの時期です。仕事が超過しそうな時はすぐに上司にエスカレーションして工数内に収めるなど、社会人としての基本もこの案件を通じて備えることができたと思っています。
—— 少しずつ、エンジニアとしての力を付けていったのですね。その後もメガバンク向け、メーカー向け、社団法人向け…と短いものでは1ヶ月、長くても半年と、短期の案件を中心に、業界、技術領域を問わず、アサインされるケースが続いていますね。
確かに幅広く経験ができていると思いますが、ご自身の思いとしてはいかがでしたか。
Bさん:最初の頃は、がむしゃらに仕事に打ち込んでいたので、あまり自分のキャリアについて深く考えることはありませんでした。ただ、案件を重ねるにつれて、SESという形での業務に疑問を感じるようになったのです。例えば、システムの一部だけを担うため、全体像が掴めず、自分が社会の役に立っているのかどうかも実感しにくく、システムを使うエンドユーザーがどう思うのかを聞く機会はありません。また、毎回業界や技術領域が違うため、知識、経験の積み上げは難しいです。
転職活動を始めるも一時中断、再開しても迷走
中小のSES企業で短期のプロジェクトにアサインされる日々に感じた疑問。それでも5年半の間、業務知識や技術を懸命にキャッチアップし、自分なりに与えられた役割を果たしてきた。だが、キャリア積み上げの限界を感じていた。
—— 短期間のプロジェクトを転々とする中、不安も募っていたようですね。
Bさん:プロジェクトが変わるたびに業務内容が変更されていたため、もう少し腰を据えて一つの業界、あるいは技術を深めたいと思っていました。加えて、気になってしまったのが、同じようにIT業界に就職した大学時代の同期の動向です。同期のSNSや、数か月に1度会ったりして聞くのは、「チームリーダーを任されて大変」「プロジェクトリーダーになって多忙になった」といった言葉でした。それに比べて、私はリーダー経験もしていなければ、技術力に自信があるわけでもない。お給料もあまり上がらないままです。正直、焦りを感じましたし、気持ち的に落ち込んでしまうことも多かったのです。
—— そうした現状を打開するため、転職を考え始めたのですね。
Bさん:そうです。当時は、IT自体も嫌悪してしまっている状態だったので、別の職種に就こうと考え、大手人材紹介会社に事務職志望で登録したのです。すると、そのエージェントの担当者に30社程度応募するように助言され、言われた通りに応募すると、15社から書類選考通過の通知を受ける予想外の展開に。今度は追加の書類提出や面接で忙しくなってストレスがかかるなど、悪循環に陥ってしまいました。転職の軸も定まらず、本当に事務職に就きたいのかどうかもはっきりしないまま、面接では事務志望だと偽りの話をして、それも後ろめたい気分になる原因でした。このままでは、事態は悪くなる一方だと思い、そこで、一旦転職活動を中断することにしたのです。
—— 考え方を整理する時間が必要だったのですね。
Bさん:その後は、本を読んだり、有料のコーチングを受けたりして、自分は何をやりたいのかを探していた時期もありました。しかし、「自分はこういうタイプの人間である」「こういうことをするとモチベーションにつながる」など、自己分析はできたのですが、どんな仕事に就くべきかは分からずじまいでした。ただ、そうして色々と読んだり考えたりした結果、見えてきたこともありました。それは、新卒でIT業界に入って5年以上勤めてそれなりに技術を身に付けたのに、捨ててしまうのはもったいないという思いでした。決してITが悪いのではなく、今の職場が私に合ってないだけのこと。せっかく得たITのスキルなのだから、それを活かすキャリアをこれからも歩んでいこう。そんな気持ちが芽生え、私は再度ITに照準を定めて転職活動を行っていく決心をしたのです。
—— 転職活動の再開ですね。どのような活動を。
Bさん:何社かの大手のエージェントに今度はIT分野を志望して登録しました。ただし、どんな会社に行きたいのかが曖昧で、エージェントの担当者に告げたのは、「SES以外」「社内SE」「じっくりと腰を据えて経験を積み上げられる仕事」といった大まかなリクエストだけでした。結果、あるエージェントは私に対して言われるがままに社内SEの求人票を大量に送付。送ってくれるのはいいのですが、なぜ私に個々の求人票がマッチしているのかが不明確。それらの求人票を見ても全く興味がわきませんでした。また、他のエージェントからは「リクエストはいいが、全部かなうわけではない」と突き放すような言い方をされることも。出してもらった求人票に応募しましたが、40社中2社しか書類が通過せず、その2社も面接で落とされてしまう始末。転職を再開したものの膠着(こうちゃく)状態が続いてしまいました。
—— なかなかうまくいかなかったのですね。
Bさん:けれども、そんな時、職場の後輩が転職することになり、支援を受けたエージェントがとても良かったということで、私に勧めてくれました。それがリーベルだったのです。後輩いわく、「リーベルは転職候補者を数字ではなく、人として見てくれる」ということでした。それであれば、SESで短期案件の実績しかない自分でも、希望が見いだせる求人票を探し当て、キャリアを切り拓いてくれるかもしれない。そうした藁(わら)にもすがる思いで、私はリーベルに支援をお願いしたのです。

リーベルとの話し合いで見えてきた強みと方向性
膠着していた転職活動の打開をリーベルの手腕に託した。だが、いまだに転職の軸も方向性も定まっていない。自分の強み、アピールすべき実績も示すことができない状態。八方ふさがりの状況で、リーベルはどう導いていったのか。
—— リーベルではどのような支援を受けましたか。
Bさん:私からは、「自分の強みが分からない」「どんな業務に向いているのかも定かではない」といったことを率直に伝えました。それに対し、リーベルの担当者の方が言ってくれたのが、「これだけ案件を転々としていたら、強みが分からないのが当たり前」という言葉でした。また、自分の給料が上がらないことを気にしていると素直に言うと、「業界平均からすると確かに給料は低い」とも。さらに、「転職先は漠然と社内SEはどうかと思っている」と伝えると、「社内SEといっても仕事は会社によって千差万別。場合によっては調整業務などタスクが多岐にわたり、専門性や経験の積み上げが難しいこともある」と、現実を教えてくれました。
こうして、まずは私の状況を受け止め、私が知らないことも教えてくれて、今までのエージェントとは対応も知識も全く違うと、そのやり取りの中で感じました。直感的に「この担当者の方であれば、私の転職を何とかしてくれる」と思うことができたのです。
—— リーベルとの話し合いの中で、方向性をどう決めていきましたか。
Bさん:リーベルの担当者の方は、「SES以外で専門性や経験を積み上げる」という大まかな私の希望をベースに、「キャリアをよく見てみると、C#やSQLといったプログラミング言語を使った経験が長い。そうした言語を使う仕事がある会社のポジションは、これとこれ…」と、私の経験に合った求人票を提示してくれました。さらに、「強みがない」という訴えに対して、「案件が違う中で毎回柔軟に対応して役割を果たせていることが実は強み。つまり、対応力は極めて高く、仮に同じ環境にずっといることができれば、しっかりと積み上げができるということ」と、私が見えていなかったアピールポイントを、見いだしてくれたのです。それまで迷走していたのが嘘のように応募する会社に納得でき、方向性も定まってきました。
—— 結局、応募したのは10社程度ですね。
Bさん:当時、仕事が忙しい時期だったため、相談の上、厳選して応募することにしました。うち5社の書類審査が通過し、その中に含まれていたのが今回内定を取得した、大学や専門学校など学校経営支援のパッケージ、コンサルティング、ソリューションを展開する、エデュースという会社でした。
—— エデュースに応募した理由は。
Bさん:私が培ってきたプログラミング言語の知識が役立つことと、学校支援という領域に特化したシステム構築の専門性を積み上げられるということで、リーベルの担当者の方が求人票をピックアップしてくれたのですが、特に私の目に留まったのは、教育関連に資する業務であることです。私は大学生の時に外国語学部で教育問題に関して学びを深めています。高校時代に過ごした中南米では貧しくて学校に満足に行けず、たとえ通えたとしても教育の質が劣るなど問題が山積することを目の当たりにしました。それ以来、教育を十分に受けられないことが経済的にも社会的にも悪影響を及ぼす事実に問題意識を持ってきたわけです。そうしたことから、教育への関心が高かったのですが、日本でもその領域をサポートができるエデュースであれば、私のモチベーションは高まり、ITを通じて貢献することにやりがいを感じられると考えました。
—— 自身の興味分野と応募先の事業領域が合致したのですね。これは、今までのキャリアでは得られなかった感覚だと思います。
Bさん:さらに、大学は学事(事務室)の仕事の量が多すぎて、余裕がないことにも課題があると感じていました。エデュースのシステムやソリューションによって、学事の業務が楽になり、学生対応など本来のコア業務がやりやすくなれば、学校側、生徒側双方にメリットがあると考えたことも、同社で自分の力を発揮してみたいと思った理由です。
悩みは一人で抱え込まず、信頼できるエージェントに駆け込む
リーベルとの話し合いで見えた教育関連のエンジニアとしての道。後は、面接を乗り切り、入社を目指すだけだ。ただ、問題は面接が苦手なこと。克服するためにはリーベルの力がもう一押し必要だった。

—— 実際、エデュースの面接はいかがでしたか。
Bさん:前述の通り、私は人と話すのがあまり得意な方ではなく、面接は大の苦手。従来の面接では、数日前から不安が募り、仕事が手に付かなくなるほどでした。しかし、今回は対策を打つことができました。リーベルの担当者の方に、事前に面接練習をしてもらい、想定される質問に対する回答をひと通り用意できたのです。練習では私の回答に対し、「それはこう答えた方がいい」と一つひとつフィードバックされ、それをテキストで記録。本番前に読み返すことで、落ち着いて面接に臨めました。そして、面接では思いのほかスムーズに応えることができたのです。
—— 面接で印象深かったことは。
Bさん:2次面接で面接官を務めたエデュースの社長に逆質問する機会があり、「中途採用で入社する人に求めるものは何か」と聞いたときの答えが、非常に心に残っています。社長は、「仕事は誰かに言われたからやる、あるいは、お客様のためにやるという考え方ももちろんあるが、それに加えて、『自分のために楽しいからやる』ということも大切にしてほしい。そうして、自己の内面を満たすことも仕事では重要な要素」といったことを話され、思わず「私も同意見です」と答えたことを今でも覚えています。そこまで社員のことを思ってもらえる会社であれば、私も長く働きたいと思い、より一層入社への意欲が高まりました。
—— エデュースからも、5年半の間、転々と変わる案件に対応して働き続けたこと、C#やSQLといった言語の開発経験があることを評価され、内定を取得しました。転職成功の理由は何でしょうか。
Bさん:繰り返しになりますが、リーベルの支援を受けて、今まで全く定まらなかった転職の方向性が決まったことがとても大きかったと思います。そして、もう一つが、プロジェクトを転々としながらも、自分なりに工夫して、責任感を持って一つひとつ手を抜かず対応してきたこと。早々に辞めてしまう選択もあったかもしれませんが、粘り強く続けたことが面接での評価につながり、苦労が報われた思いがします。
—— 今の仕事で悩んでいたり、転職を考えていたりしている方々にメッセージを。
Bさん:私と同じように現状に納得できずに働いている方は少なからずいると思います。SESという仕事も向き不向きがあり、色々な業務を経験できることが面白いと思う方がいる一方で、違和感を抱いている方もいるでしょう。そんな時は一人で抱え込まず、とりあえず信頼できるエージェントに相談してみると良いと思います。私の場合、本当に何も分からない、決められない状態でリーベルの門戸を叩いています。それでもリーベルの担当の方は、「大丈夫です。Bさんが活躍できる会社は絶対にあります」とはっきりと言ってくれて、救われた思いがしました。悩みを深くする前に、リーベルのようなエージェントに駆け込んでみる。それが、私から言えるみなさんへのアドバイスです。
—— 迷っている転職候補者に対し、強みや方向性を見いだしてくれるエージェントは有難い存在ですね。貴重なお話をありがとうございました。
ライター プロフィール
- 高橋 学(たかはし・まなぶ)
- 1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
- ◇主な著書
- 『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。

