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コラム:転職の技術
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第73章
2002/09/16

未経験からのチャレンジについて

リーベルのHPに転職相談室を開設して以来、大変多くのご相談をいただき担当者としてはうれしい悲鳴をあげています。そこで、今回から4回にわたって、この1年間のご相談内容を振りかえってみます。

【ご相談内容 トップ5】
(1)未経験からのスキルチェンジに関するもの
(2)転職に有利な資格は何?
(3)派遣から正社員へ転向したい
(4)転職と収入アップ。
(5)自分が何をしたいかわからない

まず、第1回目は、<未経験からのチャレンジについて>。

ご相談でダントツにトップだったのは、「未経験だけど、IT業界に転職したい」という内容でした。もう少し詳しく分類すると、

1)IT業界は未経験だが、とにかくIT関連の仕事に就きたい。
2)エンジニア系の職種ではないが、ITエンジニアになりたい。
3)汎用系エンジニア経験しかないが、オープン系に転向したい。
4)プログラマからSEへ転向したい。

等が件数の多いご相談でした。

まず、大前提として、未経験からのチャレンジの年齢上限は、「26才」まで。26才までであれば、未経験でも、熱意と自己啓発とアピールの工夫によって希望の職種への転向も可能です。厳しい現実ですが、30才を超えてのスキルチェンジは非常に困難であることをまずは、はっきりと自覚すべきです。

しかし、3)、4)についてはエンジニアリングの素養を持った上でのスキルチェンジとみなされるので29才くらいまでであれば、可能性はあります。これを踏まえて、各ケースについて一言アドバイスです。

1)
なぜIT業界なのか?ただパソコンが好き、コンピュータを扱ってると楽しいといったユーザーレベルでの興味では、IT専門職を業務として行える適性の段階から検証する必要があります。趣味で好きであるということと仕事として実践していくこととは根本的に異なります。業界の将来性に魅力を感じているからというきっかけであれば、自分に最も適性があるという職種を見極めてその経験を積める案件にチャレンジする。

2)
まず、ITエンジニアにもいろいろあります。SWかHWかWEBか、開発、設計、テスト、導入、保守、サポート等、様々なプロセスがあります。自分が興味を持つのはどのプロセスなのか?そして、自分が適性をもつのはどこなのか?そこまでじっくり考えてみましょう。

3)
転職のリスクを冒す前に、まずは、今の企業内での配置転換(オープン系技術部門)やスキルアップの可能性を探ってみましょう。並行して、業務上得られないオープン系技術について積極的に知識吸収、自己啓発を行いそれを目に見える形―資格―にする努力をします。

4)
ソフトウェア業界は、ピラミッド構造とよく言われます。企業によって担当する工程がほぼ決まっています。下流の製造工程(プログラミング)しか担当しない会社では、いくら自分が上流を経験したくてもその機会すらないのが現実です。一流のプログラマとして腕を磨いていくのであれば、それもよし。しかし、SEとしてのキャリアアップを望むのであれば、26才くらいまでにSE経験の積める会社へ転職した方がよいでしょう。SEとなると、技術的な知識の他に、業務知識、問題分析・解決能力、そして何よりも対人コミュニケーションが要求されます。自分にその適性があるかどうか判断することも重要です。

<まりりん>

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