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著者プロフィール

坂爪 洋美

坂爪 洋美 法政大学キャリアデザイン学部 教授
民間の大手人材紹介業にて営業ならびに職業紹介を担当後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科博士課程修了。博士(経営学)。和光大学現代人間学部心理教育学科 教授を経て、2015年より現職。専門は産業・組織心理学ならびに人材マネジメント。主要な著書は、『キャリア・オリエンテーション』(白桃書房、2008年)等。
第1回

ちょっとしたきっかけで「やらされる仕事」に?

— 内発的動機づけを維持することでモチベーションは下がらない —

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仕事に対する意欲を意味するモチベーションは、いつの時代も関心の高いトピックです。それだけモチベーションを高い状態に保つことは難しいということでしょう。モチベーションを高い状態に保つためには、どうやってモチベーションを高めていくかと同時に、モチベーションを低めるリスクをどうやって取り除いていくかといったことも大切になります。今回はモチベーションを低めるリスクへの対処について考えてみましょう。

「今やろうと思っていたのに」

仕事で、上司や先輩から「こうしたらどうだ?」「あの件、早めに始めた方がいいぞ!」と声をかけられて、「そんなこと、言われなくてもわかっている!」「今やろうと思っていたのに!」とイラッとしてしまい、結果としてやる気がなくなってしまったという経験はないでしょうか。上司や先輩は決して責めるつもりで言ったのではないことはわかっていても、自分のことが責められたような気がして面白くない感情が残り、仕事に対するモチベーションが低くなってしまうといった経験は、私達が頻繁に遭遇する経験のひとつです。

私達のモチベーションはちょっとしたきっかけで変化します。前述の例は、「やろう」と思っていた仕事が、上司や先輩からの声かけをきっかけとして「やらされる」仕事へと変わり、モチベーションが低下してしまった例です。

モチベーションの2つの視点:内発的動機づけと外発的動機づけ

「あの仕事はこうして進めよう」「この仕事はあのタイミングで始めよう」と想像をめぐらせている時、私達は思いのほか楽しくその仕事に取り組んでいるものです。こういったその仕事に対する関心や楽しさに基づいて仕事に取り組んでいる状態を、「内発的動機づけが高い」と言います。逆にやらないと怒られるから、もしくはやると褒められるからといった理由で仕事に取り組んでいる状態を「外発的動機づけが高い」と言います。自分の外にモチベーションの源がある状態のことです。

一般的に、内発的動機づけの方が外発的動機づけよりも、人のモチベーションを高めることが知られています。内発的動機づけが高い人の方が、外発的動機づけが高い人よりも、仕事に対してより長期間、より積極的に頑張るということです。自ら「やろう」としている人の方が、「やらされている」人よりも、頑張るということです。当たり前のことですよね。

それだけでなく、外発的動機づけが内発的動機づけを低めることもわかっています。例えば、勉強が楽しいと思って勉強している、つまり勉強に対して内発的動機づけが高い子どもに対して、「テストで良い点をとったからゲーム買ってあげるね」と親がご褒美をあげたとします。そうすると、子どもは「ご褒美のために勉強している」、つまり外発的動機づけに基づいて勉強していると捉えるようになってしまい、結果として勉強に対するモチベーションが低下してしまうといったことが生じてしまうのです。

「やらされる」仕事にさせないために

冒頭では、この内発的動機づけ(「やろう」と思っていた仕事)が外発的動機づけ(「やらされる」仕事)に変化したことでモチベーションが低下した例をあげました。だからと言って、周囲から全く声をかけられないということは職場では考えられません。声をかけられないことはもっと大きな問題につながるでしょう。では、周囲からの声かけが内発的動機づけを低めないためには何に留意したら良いのでしょうか。

内発的動機づけ理論は自己決定理論の一部ですが、自己決定理論では、自分自身で決めたと思える行動を取ることがモチベーションを高めると考えられています。つまり、「自分で決めた」という認識が内発的動機づけを高めます。

従って、周囲から「まだやってないの?早めにやろうよ」と声をかけられることによって、一瞬「やらされる」仕事になったとしても、早めにするとしてもいつ始めるのかといったタイミングやその進め方といった部分について、「自分で決めることができている」という認識を持つことが内発的動機づけを維持する上で大切になります。そのためにも、日頃から自分が決められる裁量権を広げておくことも大切だと言えます。

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