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コラム:転職の技術

第920章

転職するなら、BtoBとBtoCどちらを選べば良いのか

— エンジニアとして、相応しいキャリアとは —

2019年8月23日

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BtoBとBtoCの違いとは

IT業界の企業を大別するときに、「BtoB」と「BtoC」というキーワードを用いることがあります。BtoBとはBusiness to Businessの略で、つまり企業が企業を対象に商取引しているビジネスモデルを指します。企業でいえば一般的なSIerがこれに該当し、エンタープライズITや業務系システムなどと呼称されるバックオフィス系の会計システム・生産管理システム・人事システム等が代表的なBtoBシステムとされています。

逆にBtoCとBusiness to Consumerの略で、企業が一般消費者を対象に行うビジネス形態のことです。ECサイトやスマホゲームなど、一般ユーザーが個人の嗜好に合わせて利用するWeb サービスを指します。

BtoBとBtoC、エンジニアとして選択するならどちらが良いのか

この2つのシステムは、そのビジネス形態だけでなく開発環境や開発スタイルも異なると言われています。BtoBはウォーターフォール開発。顧客との調整やドキュメントの作成、QCD管理など、マネジメント業務の比重が大きいのが特徴とされています。特に顧客との折衝が出来るプロジェクトマネージャーの需要が高く、調整力の高いエンジニアが活躍しています。

一方、BtoCでは自社内でサービスの企画から開発までを一蓮托生で行っているため、アジャイル開発がよく使われています。開発は少数精鋭で進めるケースが多く、技術力の高いプロググラマが活躍しています。また自社サービスの企画やサービス設計、マネタイズの管理などを行えるディレクターやプランナーと称されるポジションもあり、こちらは技術よりも企画力に優れた方が活躍しています。

この開発プロセスの違いから、上流工程やコンサルを志望する方はBtoB企業を、技術力やサービス企画などに志向がある方はBtoC企業を選ぶケースが一般的でした。ただ、このところその境界線に変化が出てきたのです。

求めるエンジニア像の変化

顧客に応じたシステムインテグレーションが一般的だったBtoBの企業でも、このところ自社サービスの立ち上げを積極的に行っています。これまでは、顧客のシステムをオーダーメイドに作りあげて、「システムのモノづくり対価」を得ていました。ただ、これからは「サービスの利用対価」をユーザーから得ようとしているのです。

求めるエンジニア層にも変化があり、従来のBtoBシステムにはいなかったような「サービスの企画者」や「UI/UXのエンジニア」などが募集されています。技術志向の方も積極的に採用しており、Webサービス経験者を積極的に求めるようになっているのです。

逆にWebサービス企業は、顧客と仕様調整が出来るBtoBシステムの経験者を求め始めました。その要因として、ビジネスモデルの転換があげられます。一般消費者向けに作っていた使い勝手の良いWebサービスを、実は企業や自治体向けにも提供し始めているのです。BtoCで培った技術力やサービスノウハウを、BtoBに応用してマネタイズを図る企業がここ数年増えて来ました。これにより、求めるエンジニア像にも変化がありました。顧客との折衝経験が豊富なプロジェクトマネージャー経験者などに触手を伸ばしており、SIer出身者を採用ターゲットに加えているのです。

つまり、BtoB企業はマネジメント志向、BtoC企業は技術志向/企画志向と一概に分け隔てられなくなってきました。

仕事内容とポジションで選ぶべき

SIerが従来のように、PM経験者しか求めない時代は終わりました。SaaSの台頭により、どの企業でもWebサービスの経験者を積極的に採用し始めています。それはWebサービス企業も一緒。こちらではSIer出身者が、以前より活躍しやすくなっています。

SI業界とWebサービス業界。かつて両者のエンジニアは分断されていると言われていましたが、今は違います。今後は企業にとらわれ過ぎず、業務内容を重視して企業を選んでいきましょう。

<鈴木 裕行>

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