COLUMN
コラム:転職の技術
第841章
2018/04/20

希望年収の伝え方

— 高過ぎる年収にはご用心 —

転職活動での重要関心事

転職活動をしていると、やはり「年収」と言うのは気になる項目だと思います。特に年収アップを目的に転職活動をされている方にとって、最重要項目ですよね。転職後の年収は高いに越したことはない、そうお考えの方も多いと思います。

面接においても、希望年収というのは必ず聞かれますが、希望年収の伝え方というのは少なからず面接の合否に影響してきます。
では、希望年収というのはどれくらいの額がよいのか、どのように伝えていけばよいのか、本日はそのお話をしたいと思います。

希望年収の伝え方

希望年収は高い年収額を伝えたくはなりますが、最もよい伝え方は「御社規定に従います。」という伝え方になります。高すぎる年収を言ってしまった場合、その企業の年収テーブルから大きく逸脱してしまい、条件アンマッチという事でお見送りになるケースもございます。企業としては中途で採用する場合、既に在籍している社員との様々な比較を通じて決定するケースがほとんどですので、高すぎる年収を伝えるのは得策ではありません。

年収決定方法は企業によって異なる点も多いので一概には言えませんが、自分と同じポジションの方の年収がベースになって決定される事が多いと考えてよいでしょう。その数値を参考にしつつ、希望年収をお伝えすれば高すぎると思われる事はありません。

また低すぎる年収の提示を懸念する方は、「最低希望年収」も同時にお伝えする事をお勧めします。こちらは面接時に面接官の方から聞いてくる事もありますが、こちらから補足すれば条件のミスマッチを確実に防ぐことが出来ます。

高い年収は入社後が大変

一方で、高い年収を提示した場合にその希望が通る事もあります。やはり年収は高いに越したことはないと思いがちですが、この場合は入社してから苦労する事もあるようです。

転職後の会社は、仮に経験やスキルがマッチしていたとしても、これまでの会社と社風や文化、仕事のやり方、そして周りの人など、何もかもが違う環境になります。高い年収で入るという事はそれに見合った高いパフォーマンスを求められる事になりますが、これまでとは違った環境で今まで以上に高いパフォーマンスを発揮していくのは思ったよりも難しいものです。もしも入社して思ったよりパフォーマンスをあげられなかった場合は、評価が下がってしまい、最悪の場合年収ダウンになってしまう事もあるかもしれません。

そういった状況を避けるためには、例えば入社時の年収は転職先企業の規定に従いつつ、入社後の年収推移を内定後の面談などで先方に確認するという方法があります。そうすれば、入社した後に年収をあげる目途も立ちますし、入社後に頑張ろうと気合も入ります。何より交渉時に角が立ちませんので、スムーズに転職活動を終える事で入社後もよいスタートを切る事が出来ると思います。

何を優先するか

以上、転職活動時の年収についてお話をしましたが、結局は何を優先するかにかかっているかと思います。
転職で実現したい事が年収アップであれば、それを第一に転職活動をする事をお勧めします。
しかし、年収アップが第一ではなく、仕事内容や将来キャリアの為のスキルアップである場合は年収は現職同等、時には下げる事も考慮しつつ、転職活動を進めていく事も時には必要でしょう。

優先順位を見失わないようにしたいものですね。
そういった意味で、転職活動は自身にとって最も大切なものを見極めるよい機会です。

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