ともに美味しいワインを | 転職の技術 | IT転職 エージェント リーベル


コラム:転職の技術

第827章

ともに美味しいワインを

— ワイン造りとキャリア作りの共通点 —

2018年1月12日

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キャリアとワイン

昨年、ある本に出会ってワインに興味を持ち、ほぼ同時期からワイン好きの知人と会うことが多くなったことから、最近ワインについて学ぶ機会が多くなっています。

興味深いのは、ワイン造りと人のキャリア作りに共通点が多いこと。よいキャリアと同様、美味しいワインを造るためには、意思を持ち、試行錯誤し、樹を粘り強く育てていくことが必要です。イメージとしては、ぶどうの樹がその人およびキャリアであり、ワインが企業や人に味わってもらうもの、といったところです。

造りたいワインを決める

ワインを作るとして、まずはどんなワインを作りたいかをよく考えなければなりません。

赤、白、ロゼといったことから、甘口にするのか、辛口にするのか、スパークリングにするのか、泡なしにするのか、どのぶどうを使うのか、単一のぶどうにするのか、ブレンドにするのか、早いうちに楽しめるものにするのか、長熟のものにするのか・・・など、一口にワインと言っても、そのバリエーションは無限にあるといえます。

キャリアについても同様で、同じITという括りの中でも、業務系もあればWeb系もあり、両方を兼ねているものもあります。さながら、渋めの赤もあれば華やかな白もあり、両方の特性を持つロゼもある、といったところでしょうか。長熟系はウォーターフォール、早熟系はアジャイルといったように、期間的な特性があるという点も似ています。

まず、自分はどういうワインを造りたいのか、という問いが必要で、それは、キャリアにおいても同様と言えます。

適切な土壌と気候を選ぶ

同じぶどうを使っても、土壌(いわゆるテロワール)が違えば、全く違った味のワインができます。また、ぶどうによって生育に適した気候が異なるため、それぞれに合った気候も選ぶ必要があります。

土壌については、肥沃か、痩せているか、粘土質が多いか、石灰質が多いか、いろんな土が混ざっているか、などを考えなければなりませんし、気候については、暖かいか、寒いか、日当たりが良いか、霧がかかるか、なども考慮しなければなりません。

これは、同じITの仕事をするにしても、どういった企業で働くかによって、その後のキャリアや獲得できるビジネススキルに違いがあるのと同じです。

資金が豊富な大企業か、とにかく走って稼ぐベンチャーか、手厚いフォローがあるか、背中を見て学べ!か、ドライな外資風か、ウェットな日本風か、風通しが良いか、縦割り文化か・・・、など、社風と就業環境によってキャリアもスキルも変わってきます。

適度な飢餓状態を作る

ワインというのは、肥沃な土地、豊富な水、寒暖の差が少ない、といった条件下では、美味しいものができにくいそうです。環境が過酷すぎると枯れてしまいますが、適度にストレスを与えることで、ぶどう自身が生命力を高め、美味しい実をつけるそうです。

大体の植物がそうですが、ぶどうもある程度の飢餓状態に置くと、自ら栄養と水を求めて根を懸命に伸ばします。その結果、様々なミネラルを含んだ、糖度の高い実をつけることができます。また、日中の暖かい時間には、糖分を作りつつも、同時にそれを成長に使ってしまうのですが、夜になって寒くなると、じっと身を潜め、糖分を実に蓄積して暖かくなるのを待つそうです。そういった適度なストレス下でぶどうが努力してこそ、複雑滋味で芳醇な実が育ち、ワインが美味になるそうです。

人の身体も、適度な飢餓状態を意図的に作ると、抵抗力や免疫力が増すと言われていますが、身体だけでなくキャリアにおいても同様で、ぬくぬくと過ごす環境に身を長く浸すよりは、適度なストレスがあり、自分の力でなんとかする必要のある環境の方が、人としてもビジネスパーソンとしても成長することができます。

長く育てる

樹齢の高いぶどうの樹(古木)から取れるワインは、V.V.(ヴィエイユ・ヴィーニュ)と呼ばれます。若木に比べて弾けるようなみずみずしさはないものの、複雑味に富んだワインができるそうです。これは、古木になるまでに深く広く根を広げた結果、さまざまな養分を吸収できるからこその味わいだそうです。また、樹齢が高くなるにつれて、養分を樹の成長ではなく実の方に与えたり、できる実の量が少なくなったりする結果、実ひとつあたりに与える養分が多くなることも美味しさが増す原因だそうです。

ただ、古木になるまでには時間がかかるため、健康な状態を保てるよう、手を掛け続ける必要があります。水はけが悪くなると根が伸びず、場合によっては根腐れしてしまいますので、水はけをよくしておかなければなりません。また、あまりに気候が厳しい場合は保護する必要もあります。

人についても、様々な経験を養分として蓄積し、数は減っても高品質なアウトプットを出せるベテランの方は頼もしいものです。若手のようなパワーはないものの、何かあった時に頼れる存在と言えます。

そういった頼りになるベテランになるためには、知識や経験を継続的に積み上げていくことが必要です。ぬるま湯に浸かって成長が止まってしまうと、いい味を出すことはできません。とはいえ、過度な負荷がかかって耐えられなくなったときには、意図的に身を守ったり、自ら環境を変えていくことも時には必要です。

このように、ワイン造りと人のキャリア作りには共通点が多く存在するように思います。

ともに美味しいワインを

私ども人材紹介会社は、合わない土壌や気候に植わってしまっていたり、気候は良いがこれ以上根が伸ばせない地層に行き着いてしまったり、土壌や気候が変化して枯れてしまう危険性のある『転職希望者』というぶどうの樹を、いいワインを造りだせるような適切な環境に植え替えるためのお手伝いをしています。

そして、適切な環境を決めるために、そもそも造りたいワインはどういうものか、これまでどんな土壌や気候の下で育ってきたのか、造りたいワインが出来ないのはなぜか、その樹にいま必要なことは何かを考え、こういう環境がいいのではないか、こういう育て方をすればいいのではないか、というご提案を、企業および求人の紹介を通じてさせて頂いております。

もちろん、樹を育て、ワインを造るのは転職希望者ご自身であり、どうしていくかを最終的に決めるのもその方自身です。ただ、弊社としては、単に環境を提示するだけでなく、ご相談頂いた方と一緒に長い目で、共に美味しいワインを、V.V.になるまで造り続けていけるような、そんなことをこれからもさせていただければと思っております。

本年もどうぞよろしくお願いします。

<たまたろう>

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