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コラム:転職の技術

第796章

お世話になった上司への最上の恩返しとは

— いまではなく未来で報いる —

2017年5月19日

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恩へのまずい報い方とは

「師にたいして、ずっと弟子のままでいるのは、まずい報い方だ。どうしてお前たちは俺の花冠をむしり取ろうとしないのだ?」

ニーチェのツァラトゥストラの一節です。これは、転職活動についてもキャリア構築についても示唆を与える含蓄のある言葉だと思います。

転職活動を進め、内定が出ると、現職企業との退職交渉を始めることになります。その際、特にお世話になった上司には、これまでたくさん目を掛けてくれたのに申し訳ない、という気持ちが往々にして起こります。私自身も2度転職をしていますが、いずれの退職交渉の時にも、お世話になった数々のことを思い出し、上司に申し訳ないなあと思ったものです。

自分の人生やキャリアのことを考えればどう考えても転職した方が良いものの、尊敬する上司がいる、目を掛けてくれている上司がいる、その方に恩返しがまだ出来ていない、といった理由で転職に踏み切れない方は少なくないと思います。それは、恩に対して報いるべきという考え方が浸透していることと、恩を受けた人に対して「直接的に」何かを与える(有形・無形問わず)ことで報いるというのが慣習になっていることも背景にあるかと思います。

しかし、様々な恩返しの仕方があるなかで、最上の恩返しとは一体どういうものでしょうか。何か物を渡すことでしょうか、上司が期待する人材になることでしょうか、上司の好みに合わせた行動をとることでしょうか、それとも、上司が出世するためのアシストをすることでしょうか。

これこそが恩返しだ、と声高に言われるものはないものの、大体前述のようなものが一般的な恩の返し方だと思います。

私自身も、以前の会社の上司に、「で、君は僕に何を返してくれるの」と露骨に言われたことがあります。その方は古い日本企業の出身でしたが、こういうことがいまでも日本企業における慣習として罷り通っているんだなと思ったものです。

最上の恩返しとは

ただ、最上の恩返しとは、前述のツァラトゥストラが言うように、教えてくれた上司を超えることではないかと私は思います。

基本的に、人は自分以上になれるような教育を誰かに施すことは出来ません。自分が会得したもの以上のことを他の人に教えることは非常に難しいためです。

にもかかわらず、教えてくれた人を超えるような成長を遂げることは、上司の教育者としての優秀さを証明することに他なりませんし、上司もそれを頼もしく、また誇らしくも思えるはずです。

ニーチェは、ツァラトゥストラをして、更にこう言わしめています。

「忠告しておくが、さっさと俺から離れろ!俺に抵抗しろ!いや、もっといいのは、ツァラトゥストラのことを恥ずかしいと思え!もしかしたらお前たちは欺かれたかもしれないのだ。」

俺だけを信じるのは二流だ。俺の信者であることに何も価値はない。本当の目覚めた人(文中では「認識する人」と表現されている)になるためには、師を否定し、師から離れ、師を超えねばならない、そう言っているわけです。

上司に恩を感じることは、人として真っ当であり、感謝の気持ちは持ってしかるべきです。ただ、上司のいう通りの人間になること、上司の出世に貢献することなどが、報い方として最上なのかはよくよく考える必要があります。

離れて、成長して、恩に報いる

もし、自分が上司の立場だったとして、部下が自分以上の人材にならなかった場合と、自分以上の人材になった場合で、「自分が人生を終えるときに」、どちらが晴れやかな気持ちになれるでしょうか。もちろん、前者の方がいいよね、自分が安泰だから。という意見もありますが、歳を取ってくればくるほど、後者の方が晴れやかな気持ちになるはずです。

いま、上司に申し訳ない、恩返しができていないという理由で、転職活動に踏み切れないとか、転職活動をしていてもなんとなく後ろめたいとか、上司に退職を告げることを心苦しく思っていたりするのであれば、ぜひ最上の恩返しはどういうものかを考えてみてください。

そして、実際に退職交渉をするとき、あなたが上司にこのように恩返しをしたいんだという話をしたら、心ある方であればむしろ喜び、新しい門出を祝ってくれるはずです。

いつの日か、上司を離れ、上司以上に成長したあなたの姿を見た上司が、『見ろ、あの人を育てたのは私なんだ!』と誇れるようにすることで、これまで受けてきた恩を返す。これこそが最上の恩返しと捉えてみると、躊躇しているその一歩を踏み出せるのではないでしょうか。

キャリアアップのためのあと一歩が踏み出せない方にとって、当コラムがご参考になれば幸いです。

<たまたろう>

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