離職率の計算式の秘密 | 転職の技術 | IT転職 エージェント リーベル


コラム:転職の技術

第749章

離職率の計算式の秘密

— 算出方法をかみ砕くことで見えてくる本質 —

2016年5月27日

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離職率の計算式を答えることができますか

転職活動時に誰もが気にする数字、それは離職率です。離職率が高い企業へ入社するのは不安に感じますし、離職率が低い企業であれば長く安定して働けそうですね。突然ですが、「離職率とは何ですか」という問いが出題された時、正確に答えることができる自信はありますか。

「3年以内に辞める人の割合」と答える方が多いと思いますが、これは100点の答えではありません。むしろ、こうだと思いこんで企業研究をしているのであれば、その考えは危険かもしれません。正解は、「起算日から一定期間内に雇用関係が終了した労働者の数を、起算日の在籍労働者の数で割ったもの」とすることが"多い"です。"多い"を敢えて強調していますが、ここは重要なポイントです。何を言っているか分からないかもしれませんので、少しかみ砕いて説明します。
なお、この正解は私なりに調査して出した結論であり、すべてがこの正解が当てはまるわけではありません。このことについては後ほど記載します。

離職率を計算する期間

まず、離職率を「3年」で計算するというルールはないのです。新卒就業者に対しては「3年」で計算することが一般的ですが、中途採用では、あくまでも「一定期間」で辞めた人の割合を表します。それが「3年」かもしれませんし、「1年」かもしれません。つまり、「離職率3%」と書いてあった場合、もしかしたらその数字は、1年で辞めた人の割合かもしれません。ただし、ルールが定められていないため、企業は何も嘘はついていません。従って、同じ離職率が3%の企業であっても、本当に辞める割合が同じかというとそうではない可能性が出てきます。いちいち期間を明記している企業は少ないかもしれませんが、離職率を見るときは、いったいどれぐらいの期間で計算しているのかと疑問を持つように意識しておきましょう。

分母の数は毎年大きく変化する可能性がある

上記回答では、「起算日の在籍労働者の数」を分母としています。例えば、非常に勢いがあるベンチャー企業で、毎年大量の中途社員を採用しているとします。すると、分母の数が必然的に大きくなっていくため、それに合わせて離職率は低くなっていきます。つまり、社員数が長年同じぐらいの会社と、このような爆発的に人数が増えている企業の離職率を比較した時、同じ3%であったとしてもその意味は変わってくることが想像できます。従って、離職率が低いからと言って、長く働いている人が多いという結論には至らないケースも出てくることが分かります。離職率を考える際には、その会社の社員数の増減まで考えることで、より正確な意味を捉えることができるはずです。

結局は離職率で企業の良し悪しを判断するのは危険

もうひとつのポイントは、離職率を「起算日から一定期間内に雇用関係が終了した労働者の数を、起算日の在籍労働者の数で割ったもの」とすることが"多い"と書きましたが、なぜ"多い"を強調したかです。これまでの流れを汲むと、なんとなく想像ができるかもしれませんが、結局のところ、離職率はこういうふうに算出しなさいというルールは無く、企業独自の算出方法で出しても問題がないのです。つまり、わたしが記載した離職率の定義もすべての企業に当てはまるわけではなく、あくまでもこの算出方法をとっている企業が"多い"ということです。

このことから何が言えるかというと、離職率は絶対的な数値であり、相対的に考えることができない数値である可能性が高いということです。例えば、2社から内定を出たときに、長く安定して働きたいから離職率を見て判断しよう、こっちの会社のほうが離職率が低いから、こっちの内定を承諾しようというのは間違った判断に繋がるかもしれません。なぜならば、算出方法が違う可能性があるからです。

このように、離職率という数字ひとつをとっても、よくよく考えてみれば様々な見方が出てきます。離職率に限らず、企業研究時に何か数字が出てきた時には、その数字だけを見て判断するのではなく、どういうロジックでその数字が算出されているのかまで見ることができると、誤った判断をすることが少なくなるかもしれませんね。

<LAZ>

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