COLUMN
コラム:転職の技術
第212章
2005/07/04

活発化している中途採用

 昨年秋ごろからIT企業の中途採用は活発化していると感じていましたが、こ の春から夏にかけて、さらに企業の中途採用意欲が増してきています。

その大きなポイントは、
―国内系大企業が中途採用割合を増やしてきている
従来、日本の大企業は新卒が採用の中心であり、終身雇用を前提にしていました。しかし、終身雇用体制が崩れ雇用の流動化とともに、従来は補完的であった中途採用が、採用の大きな枠を占めるようになってきています。ある日本を代表する企業は今年の採用予定人数は新卒と中途採用はほぼ同数の計画です。従来では考えられないことであり、採用の考え方に大きな変化を感じています。

―外資系企業が採用を本格的に再開
9.11以降は外資系IT企業では採用を凍結したり、採用人数枠が非常に少なくなっておりました。しかし昨年秋頃から採用が再開され積極採用にモードが変わってきました。そして最近は何とか紹介してほしいと言う依頼が非常に多くなってきています。人員削減も終わり景気の回復とともに今年から採用の完全に復活を遂げ、これからますます採用人数が増えると思われます。

―ベンチャー企業の人材紹介会社の利用向上
ベンチャー企業は採用に非常に苦労しています。理由はベンチャー企業は知名度が低いために、技術力や成長性がどんなに期待されている優良企業でも、採用広告を幾ら出しても採用できないためです。一方ベンチャー企業こそが優秀な自立型の人材を集める必要があり、採用は企業の成長を決める大変重要な課題です。そこでベンチャー企業が採用の方法として人材紹介会社を積極的に利用しはじめています。ベンチャー企業への転職は情報が少ないため個人で探したり会社の方向性を見定めるにはかなり難しいと思います。

その点で人材紹介会社の利用は転職者、企業双方にとって大きなメリットがあるものと思っています。

以上は最近のIT企業の採用動向ですが、個人にとっては企業の採用動向と同時に重要なことが自分自身の転職市場のポジションです。年齢や経験によって転職タイミングがあります。是非タイミングを失わないように常にウオッチしていきましょう。

<コンサルタント TI>

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