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コラム:転職の技術
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第127章
2003/10/06

転職しない努力と転職する勇気

 『そっ啄の機』と言う言葉があります。(「そっ」は口へんに卒と書きます。)これは鶏の雛がかえるときに、殻の中で雛が出ようとして殻をつつき、親鶏が、雛が孵化しようとしている卵を外からつついて破る、そして雛が誕生するその絶妙なタイミングの事です。これは早くても遅くても雛が死んでしまいます。「人生何事もタイミングが大事」と言う意味で使われます。

私は毎日数多くのレジュメを拝見し、そして多くの方と面談をさせて頂いております。履歴書を見たり、退職理由を聞きながら、この方は安易に転職を重ねているのではないかと思うことが度々あります。

転職の中には「逃避」が理由の転職もかなりあると思います。逃避がすべて悪いとは限りませんが、単なる逃避の場合は転職先でも同じことが発生する可能性が高いと見るべきでしょう。若い方で、職や会社に拘りを持っていない場合は比較的容易に転職できてしまいます。これが安易な転職を重ねてしまう原因になってしまいます。しかし、それは決して長期的には良い結果を生みません。

転職活動をする時には、なぜ自分は転職をするのかもう一度本当の自分の心の中を確認しましょう。転職はあくまでも自分のキャリアを作る、力をつける手段の1つです。もし、不満があったらそれが社内で解決できないのか?自分の考え方を変える事で解決がつかないものか良く考えることが大事です。

一方、転職はリスクもあり、不安もありますが、会社の構造上の問題、会社の業務上の理由で自己実現ができないなら、勇気を持ってその殻から出て行くことも大事です。しかも、その実行にはタイミングも重要です。タイミングを逃すと再びその機会は訪れないこともあります。まさに「そっ啄の機」と思ったら、勇気を出して殻を割って出ることが大事です。

転職しない努力、転職する勇気、どちらも真剣に考え、自分の責任で人生を生きていきましょう。

<まりりん>

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