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第1067章
2022/04/08

面接お見送り!理由を払拭したら受かるのか?

初めに答えを言うと「否」です。
再度受けても受かりませんし、お見送り理由で言われたことをたとえ払拭できたとしても、落ちます。
もし一時の努力でどうにかなりそうなことなのであれば、「懸念はあるけど一次面接は通過」という形で「懸念点」として言われる可能性が高いです。
もちろん懸念点が1つあるだけでお見送りとなってしまう企業や、一次面接では懸念点止まりであっても、その懸念が次回面接時に払拭できなければお見送りとなる場合もあります。
が、いずれにしても一度お見送りとなったら、再度別の切り口で話したり、違った回答をしたり、志望動機を作りこんだりしても、通過するのは難しいでしょう。

その理由を今回のコラムではまとめます。

1. お見送り理由はテンプレートからの選択に過ぎない!

大げさな話として「いくつかのテンプレートから近しいものを選択しただけ」とも言えるのがお見送り理由です。

  • 経験と年齢のバランスにより
  • 短期離職懸念により
  • ご希望年収の折り合いがつかないため

・・・
今まで面接でお見送りになってしまったことがある方は、見覚えがあるのではないでしょうか。
また、さらに極論を言えば「お見送り理由が来るだけ御の字」ということすら言えます。
昨今Twitter等SNSですぐ発信されてしまう世の中ですから、企業も「下手なことを言うと何を広げられるかわからない」と思っているものです。
信用リスク、レピュテーションリスクに関わるためです。
ですから当たり障りの無い理由を書くか、そもそも「慎重に選考を重ねました結果、誠に残念ながらご期待に沿えない結果となりました」といった「それ自体は意味のない理由」でお見送りになる場合が大半なのです。
そのような状況で再度受けたとしても、本当の所は何の懸念を払拭して良いか分からず、受かるはずがありません。

2. お見送り理由は「後付け」「何とか付けた」だけ!

とはいえ、お見送り理由をしっかり教えてくれる企業もあります。
弊社のクライアント企業の場合には詳細に教えてくれる企業も多く、今後の参考にもなるのはもちろんのこと、候補者様の次の選考企業に向けたアドバイスをする上でも非常にためになる理由を送ってくれる企業も多いです。

が、それであっても「全部のお見送り理由をそのまま送ってくれる企業」はありません。
先述のレピュテーションリスクがあるというのはもちろんとして、そもそもお見送り理由は非常に作りにくく言語化しにくいのです。
私も自社の面接をすることがあるため良く分かりますが、基本的に面接を受けに来てくれているというのは「企業にとって嬉しいこと」です。
自社に興味を持ってくれて、わざわざ忙しい中時間を取って、時には有休まで取り受けてくれるというのはそれだけで頭が下がります。

ということは企業としてもそのような候補者をお見送りにする、というのは心苦しいことなのです。
面接官も人間です。
よく私は「転職先を決めることは結婚相手を決めることと一緒だ」と言っていますが、面接をした結果「お見送りです」というのは、お見合いをして「ごめんなさい!」と言うのと同じ事であるため、非常に言いにくく、「本当に断ってしまっていいのか」と悩むものなのです。

その上でのお見送り理由であるということを考えれば、お見送り理由は「後付け」「何とか付けただけ」というのもお分かり頂けるのではないでしょうか。

  • 言いやすい指摘事項
  • 目立つ懸念点(本当はそこまで気にしていない可能性もあり)

を言ってくれているだけで、真の理由は別の所にある可能性だってあります。
そもそもの人柄が何となく自社に合っていなかったのかもしれません。
何かが鼻についたのかもしれません。
お見合いで言う所の「見た目がタイプじゃないの…」という理由かもしれません。
(お見合いの場合はっきり言う方もいるかもしれませんが)

ということは、「何とか付けだけ」の理由を払拭できたとしても、結局は別の理由でお見送りになってしまうため、「連続で受けられたとしても、さらに2回目はたとえ一度目のお見送り理由を払拭できたとしても、お見送りはお見送り」ということです。

3. 落ちたということは繰り返し受けてもお見送り!

つまり、落ちたということは何度受けても結果は変わらないということです。
一度お見合いで断った相手が、次の日や翌週にまたお見合いに来て別人のように話したとしても、お断りに変わりないのと一緒ということです。

  • もう一度受けさせてくれ!
  • 本当に志望度が高い企業だから何とかもう一度チャンスを頂けないか?

という気持ちは非常によくわかります。
が、無理な物は無理なため、「ダメだったものはダメなため、次に切り替えるしかない」というのがアドバイスとなります。

4. それでも次に生かす人が「最良の結婚相手」を見つける

ただ、「落ち癖」が付いてしまうのは良くありません。
お見送りになったということは何かしらの反省点はあったということです。
理由を教えてくれた企業があるのであれば、その理由だけは次の企業の面接で払拭できるようにしていきましょう。
同じ企業に対して懸念を払拭しても合格することは無い、というのはこれまで述べてきた通りですが、懸念に思われる点や弱点を徐々に克服して行けば、他の企業で合格を勝ち取れる可能性は上がります。

私も各企業の面接が終わるたびに、少しでも次の合格可能性を上げるためにフィードバックをすることにしています。
それは「つまらないことで落ちて欲しくない」ためです。
どうしようもない理由の不一致で落ちてしまった場合にはそれは仕方ないですが、「懸念点の積み重ね」で落ちてしまうということだけは防ぎたいためです。
そもそも私は企業とも直接話しているため、風土面や性格面、条件面などは近しい所に絞って紹介しております。
その上でお見送りとなってしまったということは、何かしら「何度受けてもダメだ」と思われるミスをしているはずなんです。
そのミスを、他の企業で「合格だけど懸念はある」というレベルにまで押し上げることが出来れば、選考が進む可能性があるんです。
最終的に「懸念点はあってもポテンシャルがある」と言った形で合格になる可能性もあるのです。
「本当はタイプじゃないんだけど、結婚するならこの人かな」という状況と同じ(?)です。
ですから、お見送りになってしまった場合には固執せず、でもきちんと反省すべき点は反省し、次に生かして行く。
簡単なことですがこの繰り返しが「最良の結婚相手」を探す最短の道であると私は思います。

<ジャパ>

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