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コラム:転職の技術
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第25章
2001/09/24

転職の第1歩は職務経歴書

退職理由は、書類選考でも面接でも、採用側が注目する項目のひとつですが、その意図はどこにあるのでしょうか?

ひとつは、なぜ退職したのか(あるいはしたいのか)の事実を、単純に知りたいという点、そしてもうひとつは、仕事に対するその応募者の姿勢や人間性を読み取りたいというためということがあります。退職の理由は、大きく分けると、次の3パターンに分けられます。

(1)自己に起因するもの(スキルアップ/キャリアアップ等)
(2)他に起因するもの(人間関係や職場環境の悪化、経営状況の悪化等)
(3)突然で強制的な要因によるもの(転居、転勤、会社都合等)

建前上、最も多いのは(1)でしょう。しかし、だからこそ、この理由の場合は、より具体的に詳細に表現する必要があります。例えば、「自分はネットワークエンジニアを目指しているが、今の会社では、それは難しいので転職を決意しました。」だけでは、具体性に欠けます。なぜ、ネットワークエンジニアを目指したいのか、今の会社では、どうしてそれが難しいと判断したのかという点を具体的に前向きな述べることで、単なる退職理由が、自己アピールの好材料になります。

(2)の場合は、更に神経を使うべきです。この場合、ともすれば不満、グチととられかねない内容になりがちです。たとえその内容が真実だったとしても、ストレートに表現することは避けたほうが無難です。上司や経営陣への不満、不信感から転職する場合、その表現は感情的になりがちです。しかし、それは本人にしてみれば正当論ですが、第3者の共感は得にくいものだと肝に銘じておきましょう。

会社の経営状況の悪化によって転職を決意した場合も、単に「会社が危ないらしいので」ではなく、「経営状況の悪化に伴って、職務内容が激変し、モチベーションの維持が困難になってきた。自分の守備範囲内でできることはやってきたが、これ以上の改善は、自分の努力の範囲を超えたところにあると判断した。」など、前向きに対処した結果の結論であることをアピールしたいところです。

(3)の場合は、退職理由自体にマイナスイメージは少ないですが、自発的な転職意思のないところからのスタートになることが多いため、次へのビジョン(希望)が不明瞭になりがちです。転職活動の基本であるキャリアの棚卸しをしっかりと行い、キャリアアップの方向性を明確にした上で、退職理由に反映させるようにしましょう。

いづれも場合も、いいかげんな退職理由では、どんなに言葉を飾っても採用側は見抜きます。ウソや虚言は、結局自分の首を占めることになりかねません。たとえ、後ろ向きな退職理由であっても、自分の中で視点を変えて、自己の誠実さや熱意、積極性としていかにアピールできるかがポイントです。

迷う場合には、担当のコンサルタントにご相談を。

<まりりんの転職クリニック>

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