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執筆者に聞く 第一線のユーザビリティエンジニアとして活躍し、ついに本を出版! | ユーザビリティエンジニア

プロフィール

コンサルティング会社に所属するユーザビリティエンジニア。”ディスプレイ”が付いているものならば何でも扱うが、最近はウェブと携帯端末のプロジェクトが多い。ユーザビリティ情報サイトU-siteのウェブマスターも務めている。東京水産大学(現東京海洋大学)卒業、法政大学大学院ITプロフェッショナルコース修了(工学修士)。大阪・堺市出身。

  かつては食品会社で働いていたという異色のキャリアの持ち主ながら、現在はユーザビリティエンジニアとして、最近日本でも注目の「ユーザビリティ」の分野の第一線で活躍している樽本さん。

  2005年10月に、オーム社より『ユーザビリティエンジニアリング−ユーザ調査とユーザビリティ評価実践テクニック−』を発行し、ユーザビリティのエバンジェリストとしてますます活躍の場を広げている樽本さんに、かつてユーザビリティエンジニアのキャリアをスタートさせる会社への転職サポートを行ったリーベルの石川が、出版までの道のりやご自身のキャリアプランなどについて、お話を伺いました。

想像以上にきつかった執筆活動

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石川:樽本さん、まずは出版おめでとうございます。もちろんご自身では初となる本の出版、ということになりますが、ますは執筆のきっかけを教えてください。

樽本さん:ありがとうございます。きっかけといいますか、私は、これまでにウェブやデザイン関連の雑誌にユービリティをテーマにした記事を何本も書いていたので、次はぜひ単行本を出したいと考えていました。

  ただマイナーなテーマですし、実績がない無名の作家なので、なかなか出版社が見つかりませんでした。そこで2003年の夏に思い切って本格的な企画書を書いて主な出版社に売り込みをしました。ほとんどが門前払いでしたが、オーム社の編集者が興味を示して会ってくれました。

  企画の内容は固まっていましたし、雑誌の執筆経験もあるので、その編集者は私が独力で本を書ける資質があることは認めてくれました。しかし、その本が“売れる”かどうかは別問題です。雑誌と異なり、単行本は作家の名前やタイトルで読者を惹き付けられなければビジネスとして成立しません。そのため「どうやって売るのか」について改めて企画を練り直す必要がありました。最終的に企画が通るまでには半年くらいかかりました。

石川:実際執筆を始めていかがでしたでしょうか?

樽本さん:2004年の4月から本格的に執筆を始めました。自分ではそれなりに自信はあったのですが、実際に執筆を始めると予想以上に過酷な状況に陥りました。

  私がそれまでに書いていた雑誌の原稿のボリュームは1万字前後(原稿用紙20〜30枚)だったのですが、単行本となると少なくともその10倍の文章を書かないといけません。私は専業の作家ではないので、本業をこなしながら主に夜や週末に執筆することになります。本の販促を兼ねてブログも同時に始めていたので“休み”は全くなくなってしまいました。

  余暇を全部つぎ込んでも執筆活動はなかなか進みませんでした。スランプに陥って1週間で1行も書けないこともありましたし、本業が多忙になって2〜3週間まともに執筆時間が取れないこともありました。あっという間に半年が経ちましたが、原稿は半分も書けていませんでした。

  当初の予定では2004年の9月末くらいを一応の目処にしていたのですが、やむなく締め切りの延期を編集者に依頼しました。

  その後も筆の進みは遅く、さらに2度、締め切りを延ばしてもらいました。そして、締め切り延期も限度を超えた2005年5月のゴールデンウィークに、まさしく不眠不休で最後の章を書き上げました。そして校正などの編集作業を経て2005年10月にやっと発売にこぎ着けました。

  2003年の夏に「半年くらい」で気軽に書き上げるつもりだったのですが、結局、構想から出版まで丸2年を要する大プロジェクトになってしまいました(笑)。

石川:発売後の反響はいかがですか?

樽本さん:おかげさまで、このインタビューの時点(2005年11月)では、アマゾンのユーザビリティ関連書籍で売上2位です。

  この分野に興味を持っている人たちには好評いただいているようで、嬉しく思っています。

「どうしてもやりたい」ことを実現してきたキャリアパス

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石川:樽本様との私石川とのご縁は、2001年に大学院を出られる時、その後の転職の活動をご支援をさせて頂いて以来のお付き合いですね。

  樽本さんは30歳を過ぎてからの新しい分野のIT系の大学院への入学、そして新しいユーザビリティコンサルタントという分野への進出、そして今回の出版と、常に自分の信念に基づいて自分の道を切リ開いて来たという感じがします。

  この辺は、キャリアアップの支援、転職支援をさせて頂いている我々にとって大変興味があり、そして是非、20代、30代前半の人にアドバイスを頂ければと思います。

樽本さん:キャリアアップの事例としては、私はあまり適切でないかもしれませんね(笑)。

  水産大学→食品メーカー→市場調査会社→IT系大学院→ユーザビリティエンジニア」というキャリアパスは、ほとんど脈絡がありません。10年前には、まさか私がITで工学修士を取って、情報科学の専門書を書くようになるとは想像さえしていませんでした。

  ただ、最初の就職を除けば、それ以降のキャリアチェンジでは「どうしてもやりたい」と思ったことを実現させてきました。

  会社を辞めてIT系大学院に入学したのは、どうしてもITビジネスに挑戦したかったからです。本を書いたのは、どうしても自分の知識と経験を体系立てて公開して普及させたいと思ったからです。

  本来は、長期的なキャリアアップの戦略を立てて、徐々により高い地位と報酬を手に入れて行くのが賢いやり方だろうと思います。しかし、私は“直感”を信じて短期的なゴールの達成を重視してきました。「これだ!」と思ったことは、多少無理(資格や経験不足)があっても挑戦して何とか実現させるのです。ちょっと“しんどい”やり方ですが、これも道を切り開く1つの方法だと思います。

  それから、平凡なことですが“人との出会い”も大切だと考えています。

  私がユーザビリティに取り組むようになったのは、大学院で同級生が貸してくれた1冊の本がきっかけです。また石川さんと知り合ったのも、やはり大学院の同級生経由です。その石川さんのご尽力でコンサルティング会社に入ってユーザビリティエンジニアとしての経験を積むことができました。そして、その経験を元に本を書くことができました。

ユーザビリティエンジニアの仕事を広めたい

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石川:ありがとうございました。ところで、樽本様の今後の予定や目標などをお聞かせいただけますか?

樽本さん:まずは本を売りたいと思っています。

  それは印税が目的ではなく、私が信奉する「ユーザ中心設計」という設計手法を広めるためには、本を読んでいただくのが一番効果的だからです。一人でも多くの方に本を読んで共感していただき、この設計手法を普及させていく仲間を増やしたいと考えています。

  それからユーザビリティエンジニアの地位向上にも取り組みたいと考えています。欧米では専門職として確立されていますが、日本ではその存在さえあまり知られていません。もし、ここで「有名なユーザビリティエンジニア」が誕生すれば、この職種の知名度も急速に上がるのではないでしょうか。その第1号を目指そうかなと思っています。

石川:今後もますますお忙しくなりそうですね。本日はどうもありがとうございました。

樽本さん:こちらこそ、ありがとうございました。

-- 完 --

石川の読後感想

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私どもの会社もWebでのご登録に力を入れておりますので大変興味深く読みました。
ユーザビリティは「使いやすさ」ではなく「使用可能性」である、という言葉が強く印象に残りました。「使いにくい」のではなく「使用されない」という結果になるという事です。
ユーザビリティの分野に携わってる人には必読の一冊と思います。

樽本さんの著書がこちらのリンクから購入できます。

ライター:高橋 学

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